積極的に摂りたい栄養素のひとつ「ビタミンC」。どんな働きのある栄養素か知っていますか?この記事では、ビタミンCの働きや、多く含まれる食べ物、1日あたりの必要量について解説します。記事の後半では、ビタミンCを含む食材を使ったおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
ビタミンCが多く含まれる食べ物をご紹介!
- 目次
- ビタミンCとは?
- ビタミンCはどれくらい摂ったらいい?
- ビタミンCを多く含む食品とは?
- ビタミンCを含む食品を使ったレシピをご紹介!
- トマトのオレンジマリネ
- 見た目もかわいいオレンジマフィン
- スライスレモンクッキー
- レモンたっぷり レモンのレアチーズケーキ
ビタミンCとは?
アスコルビン酸とも呼ばれる「ビタミンC」は、水溶性ビタミンのひとつです。ビタミンCが発見されたのは20世紀になってからで、その経緯には「壊血病」という病気が大きく関わっています。壊血病とは、血管がもろくなることによって口や鼻からの出血や筋力の低下、呼吸困難、貧血などの症状を引き起こす病気です。
16~18世紀の大航海時代に、船の上で長期間過ごす船員たちは新鮮な果物や野菜を摂取することができませんでした。すると彼らの間で壊血病が流行する事態となり、壊血病を予防するための研究をした結果、オレンジの果汁の中から壊血病を防ぐ物質を発見しました。それがビタミンCです。
ビタミンCは、私たちの体を作っている細胞同士を結ぶたんぱく質「コラーゲン」の生成に欠かせません。このコラーゲンが作られることによって、皮膚や粘膜、血管、歯、軟骨などを健康に保つ働きがあります。
また、赤血球の材料となる鉄の吸収を助ける働きや、ストレスや風邪などの病気に対する抵抗力を強める働きもあります。さらに、活性酸素から体を守る抗酸化作用もあるので、動脈硬化や心疾患を予防するともいわれています。
健康に生活するための重要な働きがたくさんあるビタミンC。多くの哺乳動物は、体内でブドウ糖から合成することができるそうです。しかし、私たち人間やサル、モルモットなどの一部の動物は、体内でビタミンCを合成することができないため、食事から摂取する必要があるんです。どれくらい摂取する必要があるかや、どんな食べ物に含まれているかについて、この後詳しく解説します。
ビタミンCはどれくらい摂ったらいい?
ビタミンCは、私たちが健康な生活を送るのに欠かせない栄養素であることがわかりましたね。それでは、どれくらい摂取すればいいのでしょうか?ここでは、1日あたりのビタミンCの推定平均必要量や推奨量について解説します。なお、男女での差はないため、男女で共通の数値とします。
推定平均必要量は、18~64歳では85mg、65歳以上では80mg、推奨量は18~75歳以上で100mgです。推定平均必要量とは、半数の人が必要量を満たす量、推奨量とはほどんどの人が必要量を満たす量とされています。ただし、妊婦はこの推奨量に加えて10mg、授乳婦は45mg多く摂取する必要があります。
ビタミンCは水溶性なので、過剰に摂取した分は尿として排出されます。そのため、摂取量に上限は設定されていません。食事から摂るビタミンCで過剰になるということもあまり気にする必要はないそうです。ただ、サプリメントなどから摂取する場合、急激に多量のビタミンCを摂取することが可能となります。そうすると、消化器官に不調が起きる可能性もあるので、通常の食事以外の食品から1日に1000mg以上を摂ることは推奨できないとされています。
ビタミンCを多く含む食品とは?
ビタミンCは、果物や野菜、芋類などに多く含まれています。以下で、ビタミンCを特に多く含む食品をご紹介するので、見てみましょう。
100gあたりのビタミンC含有量
- 赤ピーマン 170mg
- 黄ピーマン 150mg
- キウイフルーツ(黄) 140mg
- ブロッコリー 140mg
- 菜の花 130mg
- カブの葉 82mg
- 青ピーマン 76mg
- キウイフルーツ(緑) 71mg
- イチゴ 62mg
- レモン果汁 50mg
- キャベツ 41mg
ピーマンやブロッコリーなどのおかずに取り入れやすい野菜や、いちごやキウイフルーツなど、デザートや朝ごはんに食べやすい果物にビタミンCが多く含まれていることがわかりましたね。ちなみに、カブの葉には100gあたり82mgのビタミンCが含まれていますが、私たちがよく食べている白い根の部分のビタミンC量は、100gあたり19mgなんですよ。
ただし、ビタミンCは水溶性であることや、加熱によって失われやすいという性質もあるので、できるだけ水や熱にさらす時間は少なくする方が効率よくビタミンCを摂ることができます。
じゃがいもには100gあたり28mg、さつまいもには100gあたり29mgのビタミンCが含まれています。上記の野菜や果物に比べると少し控えめな数値にも見えますが、じゃがいもやさつまいものビタミンCはデンプンに包まれているため、比較的熱に強いといわれています。そのため、じゃがいもやさつまいもも、ビタミンC源としておすすめの食品なんですよ。
ビタミンCを含む食品を使ったレシピをご紹介!
ここからは、ビタミンCを含む食品を使ったおすすめレシピをご紹介します。10分で作れるケールのナムルや、レモンを丸ごと使ったスライスレモンクッキーなど、バリエーション豊かにピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
トマトのオレンジマリネ
食欲をそそる華やかな色合いの、トマトのオレンジマリネをご紹介します。オレンジ果汁を使ったマリネ液に漬け込んださわやかな味わいは、箸休めの一品にもぴったりです!トマトがよりジュージーに感じられ、とってもおいしいですよ。
見た目もかわいいオレンジマフィン
輪切りのオレンジがのってとってもかわいい、オレンジマフィンを作ってみましょう。生地の中にすりおろした皮も加えることで、どこを食べてもオレンジの香りが口いっぱいに広がりますよ。ぜひお試しくださいね。
スライスレモンクッキー
レモンを皮ごと使った、スライスレモンクッキーはいかがでしょうか。生地にはレモンの皮と果汁を加えました。クッキーなのにレモンのみずみずしさも感じられ、とってもおいしいですよ。ぜひ作ってみてくださいね。
レモンたっぷり レモンのレアチーズケーキ
レモンをたっぷりと使った、レモンのレアチーズケーキをご紹介します。生クリームやクリームチーズのコクが感じられるレアチーズケーキに、甘酸っぱいレモンのはちみつ漬けが相性抜群!おもてなしスイーツにもぴったりですよ。
レモンフレーバーのバターで キウイトースト
トーストでビタミン補給!「レモンフレーバーのバターでキウイトースト」のご紹介です。トーストにキウイをのせるのは意外に感じるかもしれませんが、レモンの風味をつけたバターをたっぷり塗ることで、びっくりするぐらいよくなじむんですよ。ぜひお試しくださいね。
キウイの豆乳ヨーグルトスムージー
朝の一杯におすすめ!キウイの豆乳ヨーグルトスムージーはいかがでしょうか。冷凍庫で冷やし固めたキウイと、豆乳やヨーグルト、はちみつをフードプロセッサーで混ぜ合わせました。豆乳は、牛乳で代用してもおいしくお作りいただけますよ。
ケールのナムル
「ケールのナムル」は電子レンジを使って10分ほどで作れる簡単レシピなので、あと一品ほしいときにおすすめ!ケールはキャベツの仲間ですが、実はキャベツよりもビタミンCの含有量が多いんですよ。ごま油の香りが食欲をそそる、やみつきになりそうな一品です。
ブロッコリーとベーコンの粒マスタード炒め
お次もササッと作れるおかずです!「ブロッコリーとベーコンの粒マスタード炒め」はいかがでしょうか。ベーコンの旨味と粒マスタードのピリッとした風味がブロッコリーによく絡んでとってもおいしいですよ。ぜひ作ってみてくださいね。
彩りきれいなピーマンの肉づめ
2色のピーマンを使って、彩りきれいなピーマンの肉詰めを作ってみましょう。お肉の旨味が入ったソースがよく合い、ごはんが進む味わいです。ひき肉は、お好みのものでお作りいただけます。とっても華やかなのでおもてなしのおかずにもぴったりですよ。
カラフルピーマンと鶏肉のナッツ炒め
ピリ辛でおいしい、カラフルピーマンと鶏肉のナッツ炒めのご紹介です。コクのある黒酢とナッツの食感がアクセントとなり、箸が止まらないおいしさ!お酒のおつまみにもおすすめなので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
おいしくビタミンCを摂ろう!
今回は、ビタミンCの働きや、ビタミンCが多く含まれる食べ物について解説しました。風邪やストレスに負けずに元気に過ごすためにも、ビタミンCが含まれる食べ物を加えてバランスの良い食事を心がけたいですよね。今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ作ってみてくださいね。
クラシルでは、ビタミンCが含まれる食材を使ったレシピをほかにもたくさんご紹介しています。そちらも、ぜひ参考にしてみてください。