最終更新日 2023.12.6

赤身肉の特徴や部位について知りたい!おすすめレシピもご紹介!

赤身肉の特徴や部位について知りたい!おすすめレシピもご紹介!

近年、人気が高まりつつある「赤身肉」。ほどよい歯ごたえと旨味たっぷりな味わいは、肉本来のおいしさを楽しみたいときにぴったりです。今回は赤身肉の特徴を、牛肉、豚肉、ラム、鹿肉とカテゴリーに分けて、部位や品種ごとに詳しく解説します。記事後半でご紹介する、調理のポイントやおすすめのレシピも必見です!

  • 目次
  • 赤身肉とは?
  • 牛赤身肉の部位
  • 牛肩
  • 牛肩ロース
  • 牛ヒレ
  • 牛もも(内もも)
  • 牛外もも
  • 牛ランプ

赤身肉とは?

赤身肉とは、見た目が赤くて脂肪が少ない部位の肉のこと。牛肉や豚肉、ラム肉などのもも肉やヒレ肉など、たんぱく質が多くて脂肪が少ない部位のことを指します。赤身肉は旨味が強くほどよい歯ごたえがあるので、肉本来の味わいを存分に楽しむことができます。

牛ステーキとして人気の高いサーロインと、赤身肉の代表格であるもも肉は、エネルギーや脂質にどのくらい差があるのでしょうか?以下で詳しく見てみましょう。

◼︎和牛 サーロイン(脂身つき) 100gあたり

エネルギー 460kcal

たんぱく質 11.7g

脂質    47.5g

炭水化物  0.3g

◼︎和牛 もも赤身 100gあたり

エネルギー 176kcal

たんぱく質 21.3g

脂質    10.7g

炭水化物  0.6g

このように比べてみると、サーロインのエネルギーはもも肉の約2.6倍、たんぱく質は約2分の1、脂質は約4倍ということが分かりますね。

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

牛赤身肉の部位

牛肉は部位や品種による特徴がはっきりとしているので、同じ赤身肉でも肉質がやわらかいものや固いものなどさまざまです。同じ部位でも、和牛は脂肪が多くやわらかい肉質、輸入牛は脂肪が少なくやや固めの肉質であることが多いです。部位ごとに、それぞれの特徴を詳しく解説しましょう。

牛肩

肉質はやや固めですが、濃厚な旨味があります。じっくりと煮込むとやわらかくなるので、スープやシチュー、カレーなどの煮込み料理に適しています。

和牛 肩 100gあたり

エネルギー 183kcal

たんぱく質 20.2g

脂質    12.2g

炭水化物  0.3g

輸入牛 肩 100gあたり

エネルギー 114kcal

たんぱく質 20.4g

脂質    4.6g

炭水化物  0.1g

牛肩ロース

ほどよい霜降り状に脂肪が入った、きめ細かい肉質の赤身肉です。牛肉らしい濃厚な旨味があり、煮ても焼いてもおいしいので、すき焼きやしゃぶしゃぶ、肉じゃが、ステーキ、焼肉、シチューなど幅広い調理法で楽しむことができます。

和牛 肩ロース 100gあたり

エネルギー 293kcal

たんぱく質 16.5g

脂質    26.1g

炭水化物  0.2g

輸入牛 肩ロース 100gあたり

エネルギー 160kcal

たんぱく質 19.7g

脂質    9.5g

炭水化物  0.1g

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牛ヒレ

牛肉の中で一番やわらかく、筋や脂肪が少なくて上品な味わいです。おすすめの調理法はやはりステーキ。分厚く切ってもやわらかくジューシーでおいしいですよ。

和牛 ヒレ 100gあたり

エネルギー 207kcal

たんぱく質 19.1g

脂質    15.0g

炭水化物  0.3g

輸入牛 ヒレ 100gあたり

エネルギー 123kcal

たんぱく質 20.5g

脂質    4.8g

炭水化物  0.3g

牛もも(内もも)

牛の内股にあたる部位で、脂肪が少なくあっさりとした味わいです。きめはやや粗めですがやわらかいので、ローストビーフやステーキなど、厚切りの調理法に適しています。

和牛 もも 100gあたり

エネルギー 176kcal

たんぱく質 21.3g

脂質    10.7g

炭水化物  0.6g

輸入牛 もも 100gあたり

エネルギー 117kcal

たんぱく質 21.2g

脂質    4.3g

炭水化物  0.4g

牛外もも

ももの外側の部位で、一番運動する筋肉が集まっています。内ももより脂肪は少ないですが肉質が固めなので、薄切りにして焼肉や炒め物、角切りにして煮込み料理などに適しています。

和牛 外もも 100gあたり

エネルギー 159kcal

たんぱく質 20.7g

脂質    8.7g

炭水化物  0.6g

輸入牛 外もも 100gあたり

エネルギー 117kcal

たんぱく質 21.2g

脂質    3.9g

炭水化物  0.3g

牛ランプ

もも肉の中で一番やわらかい希少部位です。味に深みがあって風味がよく、きめ細かくほぐれるような食感を楽しむことができます。ランプステーキはもちろん、ローストビーフやたたきにも最適です。

和牛 ランプ 100gあたり

エネルギー 196kcal

たんぱく質 19.2g

脂質    13.6g

炭水化物  0.5g

輸入牛 ランプ 100gあたり

エネルギー 112kcal

たんぱく質 21.6g

脂質    3.0g

炭水化物  0.5g

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

豚赤身肉の部位

豚肉は部位や品種による違いが少ないので、どの部位も料理の範囲が広いのが特徴です。牛肉のように赤身にサシが入ることは少なく、脂肪と赤身の境目がはっきりとしています。

豚肩(うで)

やや固めの肉質ですが旨味が強く、脂肪がほどよく入っています。こま切れ肉やひき肉にされることが多いですが、じっくり煮込むとほろほろとしたやわらかい食感になります。

豚肩 100gあたり

エネルギー 114kcal

たんぱく質 20.9g

脂質    3.8g

炭水化物  0.2g

豚肩ロース

豚肉には珍しく、赤身の中に脂肪が網目状に入っています。牛肉に負けない旨味とコクがあり、ジューシーでほどよい歯ごたえがあります。煮ても焼いてもおいしいので、しゃぶしゃぶや生姜焼き、ローストポーク、とんかつ、煮込み料理など幅広い調理法で楽しむことができます。

豚肩ロース 100gあたり

エネルギー 146kcal

たんぱく質 19.7g

脂質    7.8g

炭水化物  0.1g

豚ロース

外側にほどよく脂肪がついていますが、内側は脂肪が少ない赤身肉です。きめ細かくやわらかい肉質なので、しゃぶしゃぶやとんかつ、ステーキなどに最適です。

豚ロース 100gあたり

エネルギー 140kcal

たんぱく質 22.7g

脂質    5.6g

炭水化物  0.3g

豚ヒレ

豚肉の中で一番やわらかく、きめ細やかで上品な旨味があります。一頭からわずか1kgしか取れない希少部位で、もも肉に並んで脂肪が少ないのが特徴です。厚切りにしてもやわらかいので、ヒレカツやポークソテーに最適です。

豚ヒレ 100gあたり

エネルギー 118kcal

たんぱく質 22.2g

脂質    3.7g

炭水化物  0.3g

豚もも(内もも)

脂肪が少なくあっさりとした味わいの赤身肉で、こま切れ肉やひき肉、角切り肉など使い勝手のよい部位です。塊のままじっくりと加熱してローストポークにすると、やわらかくジューシーな食感に仕上げることができます。

豚もも 100gあたり

エネルギー 119kcal

たんぱく質 22.1g

脂質    3.6g

炭水化物  0.2g

豚外もも

やや粗めの肉質で、少し濃い色をした赤身肉です。こま切れ肉や角切り肉にされることが多く、比較的リーズナブルな価格なので炒め物や豚汁、カレーなどに適しています。

豚外もも 100gあたり

エネルギー 133kcal

たんぱく質 21.4g

脂質    5.5g

炭水化物  0.2g

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ラム・鹿赤身肉の部位

ラムや鹿の赤身肉は、牛肉に比べてカロリーや脂質が少し低いのが特徴です。ラム肉は特有の風味がありますが、これは主に脂肪に含まれているので、赤身肉なら苦手な方でも食べやすいでしょう。

ラム・ロース肉(皮下脂肪なし)

ラム肉の中で一番高価な部位で、やわらかく上品な味わいの赤身肉です。骨つきロースをカットしたものは「ラムチョップ」と呼ばれており、ローストやステーキに最適です。

ラムロース 100gあたり

エネルギー 128kcal

たんぱく質 22.3g

脂質    5.2g

炭水化物  0g

鹿肉(えぞしか)

鹿肉はジビエ特有のクセが少なく、牛肉の赤身肉に近い味わいです。しっかりとした肉質なので、薄切り肉は焼肉やしょうが焼きに、角切り肉はカレーや赤ワイン煮込みにするのがおすすめですよ。

鹿肉(えぞしか) 100gあたり

エネルギー 126kcal

たんぱく質 22.6g

脂質    5.2g

炭水化物  0.6g

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

おいしく調理するためのポイント

赤身肉は加熱調理すると固くなりやすいので、調理の際は少しコツが必要です。ほんのひと工夫でおいしさが引き立ちますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

◼︎肉をたたく
包丁の背などで肉をたたくと、繊維を断ち切ってやわらかくすることができます。

◼︎酵素を活用する
赤身肉をやわらかくするためには、たんぱく質分解酵素を活用する方法もあります。たんぱく質分解酵素を含む食材はパイナップル、キウイフルーツ、まいたけ、玉ねぎ、生姜、塩麹など。これらの食材と赤身肉を一緒に漬け込むと、繊維が分解されてやわらかくなります。

◼︎低温でじっくりと加熱する
赤身肉は低温でじっくりと加熱すると、肉汁を逃さずジューシーな食感に仕上げることができます。ローストビーフやローストポークなど、塊のままオーブンで焼きあげる調理法は、赤身肉のおいしさを最大限に引き出してくれます。

※調理の際は、中心温度75℃1分以上と同等の加熱時間を設けてください。牛肉の表面から1~2cm色が変わっているかを確認し、大きさによって加熱時間を調整してください。

◼︎やわらかくなるまで煮込む
肩肉など筋が固い部位は、やわらかくなるまで煮込むのがおすすめです。筋にはコラーゲンが含まれているので、じっくりと煮込むととろけるような味わいに仕上げることができますよ。

◼︎片栗粉や薄力粉をまぶす
赤身肉の薄切り肉を炒める場合は、片栗粉や薄力粉をまぶしてから炒めるとやわらかい食感に仕上げることができます。

リッチな味わい!牛赤身肉のおすすめレシピ

ここからは、赤身肉のおすすめレシピをご紹介します。まず最初に、牛赤身肉のレシピを見てみましょう!

しっとりやわらか ランプステーキ

おいしいランプ肉が手に入ったら、シンプルにステーキでそのおいしさを堪能しましょう!香ばしく焼いたランプ肉はしっとりとやわらかく、噛みしめるほどに旨味がジュワッとあふれますよ。

※​​ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。様子を確認しながら、必要に応じて加熱時間を調整し加熱してください。

赤ワインソースで 牛ヒレ肉のステーキ

やわらかいヒレ肉は、厚切りステーキにするのがおすすめです!中火でレアに焼きあげると、肉汁たっぷりでジューシーな食感に仕上げることができますよ。赤ワインソースはフランパンひとつで簡単に作ることができるのも、うれしいポイントです。

オーブンで本格派ローストビーフ

オーブンで簡単に作れる、本格派ローストビーフはいかがでしょうか。牛もも肉を120℃でじっくりと焼きあげると、中はロゼ色でしっとりとした食感に仕上げることができます。記念日やパーティーにぴったりですので、ぜひお試しくださいね。

※牛肉は新鮮なものを使ってください。食中毒の恐れがある為、中心温度75℃1分以上と同等の加熱時間を設けてください。牛肉の表面から1~2cm色が変わっているかを確認し、大きさによって加熱時間を調整してください。

ローストビーフに合う付け合わせを知りたい方はこちら!

手軽に楽しめる!豚赤身肉のおすすめレシピ

リーズナブルな豚赤身肉は、手軽に楽しめるのがうれしいですよね。普段とはひと味違う味わいを楽しめるレシピをピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

豚ロース肉で 簡単サクサク竜田揚げ

豚ロース肉はトンカツが定番ですが、竜田揚げにしても絶品!しょうゆやニンニクの風味が効いた、サクサクと香ばしい味わいをぜひお楽しみください。

豚もも肉のスブラギ風

スブラギとは、ギリシャ風の串焼きのこと。ほどよい歯ごたえの豚もも肉にオレガノの爽やかな風味がよく合う香ばしい味わいで、ワインのお供にぴったりですよ。

豚ヒレ肉のステーキ マスタードソース

豚ヒレのマスタードソースはいかがでしょうか。豚ヒレ肉は薄力粉をまぶしてから焼くと、パサつきを防いでふっくらとした食感に仕上げることができます。マスタードソースはしょうゆを加えているので、パンにもごはんにもよく合いますよ。

シンプルに!ラム・鹿赤身肉のおすすめレシピ

ラムや鹿の赤身肉は、シンプルにステーキにするのがおすすめです。ソースにひと工夫を加えるとおいしさが引き立ちますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

わさびソースで 鹿ロースのステーキ

わさびソースでいただく、鹿ロース肉のステーキです。あっさりとした味わいの鹿肉に、わさびやしょうゆを使った和風な味わいのソースが相性抜群!鹿肉は固くなりやすいので、弱火でじっくりと火を通すことがポイントですよ。

シンプル ラム肉のステーキ

特有のクセがあるラム肉は、ハーブやニンニクで風味豊かに仕上げましょう。ラム肉は表面を焼いたらアルミホイルに包み、じっくりと火を通すとやわらかい食感に仕上げることができますよ。

※こちらのレシピは、はちみつを使用しております。1歳未満(乳幼児)のお子様はお召し上がりにならないようご注意ください。はちみつは、砂糖でも代用できます。それぞれ種類によって甘さが異なりますのでお好みで調整してください。

※こちらのレシピは赤ワインを使用しております。加熱の状態によってはアルコールが含まれる可能性がありますので、お子様やアルコールに弱い方、妊娠中の方、授乳中の方はご注意ください。また、運転時、スポーツ時、入浴時はアルコールの摂取をお控えください。

赤身肉のおいしさを堪能しよう!

今回は、赤身肉の部位とその特徴をはじめ、調理のポイントやおすすめレシピなどをご紹介しました。

赤身肉とは、見た目が赤くて脂肪が少ない肉のこと。旨味が強くほどよい歯ごたえのある味わいは、肉本来のおいしさを楽しみたいときにぴったりです。調理のポイントを押さえればやわらかく仕上げることができますので、ぜひこの機会に赤身肉のおいしさを堪能してみてくださいね。

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2023.12.6 最終更新

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