「バーチ・ディ・ダーマ」というお菓子を知っていますか?イタリア語で「貴婦人のキス」という意味があるお菓子です。この記事では、バーチ・ディ・ダーマの歴史や作り方、マカロンとの違いについて解説します。記事の後半では、バーチ・ディ・ダーマのおすすめレシピもご紹介するので、ぜひご覧くださいね。
フォルムが可愛い!バーチ・ディ・ダーマとは?作り方や特徴について解説!
- 目次
- バーチ・ディ・ダーマの歴史
- バーチ・ディ・ダーマの作り方
- バーチ・ディ・ダーマの種類やマカロンとの違いは?
- バーチ・ディ・ダーマの種類
- バーチ・ディ・ダーマとマカロンの違い
- バーチ・ディ・ダーマのおすすめレシピをご紹介!
- 紅茶のバーチ・ディ・ダーマ
- ホワイトチョコレートのバーチ・ディ・ダーマ
バーチ・ディ・ダーマの歴史
「バーチ・ディ・ダーマ(Baci di dama)」はイタリア語で「貴婦人(dama)のキス(baci)」という意味があるイタリア・トリノの伝統的なお菓子です。アーモンドプードルを使ったクッキーにチョコレートが挟んであり、その形がキスをする女性を横から見たときの唇の形に似ていることから名づけられたのだとか。
イタリアでは、アーモンドプードルを使った焼き菓子を「アマレッティ」と呼びますが、アマレッティは13世紀にアラビアから伝わってきたといわれています。アマレッティの中でも、さまざまなフレーバーを使ったものや、食感や固さの違うものなど、いくつもの種類があります。バーチ・ディ・ダーマはそのバリエーションの一つで、トリノ風のアマレッティであるといえるのです。
バーチ・ディ・ダーマの作り方
それでは、バーチ・ディ・ダーマの作り方を簡単にご紹介します。
まず、薄力粉とアーモンドパウダー、砂糖、バターを混ぜ合わせて生地を作ります。できあがった生地を、同じ大きさになるように小さく丸めて成形し、天板に並べます。160℃のオーブンで15分ほど焼き、粗熱をとります。溶かしたチョコレートを塗って2つのクッキーをくっつけたら完成です。
記事の後半でバーチ・ディ・ダーマのアレンジレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
バーチ・ディ・ダーマの種類やマカロンとの違いは?
サクサクとした食感とアーモンドの香ばしさが魅力のバーチ・ディ・ダーマ。バーチ・ディ・ダーマの中でもいくつかの味の種類があるので、ご紹介します。また、見た目が似ているマカロンとの違についてもご説明するので、チェックしてみましょう。
バーチ・ディ・ダーマの種類
バーチ・ディ・ダーマは、生地にフレーバーを加えたり、クッキーの間に挟むチョコレートの種類を変えることで、味に変化をつけることができます。バーチ・ディ・ダーマで有名なイタリアのカフェ「Bicerin」では、プレーンと抹茶、エスプレッソの3種類のフレーバーがあり、プレーンにはヘーゼルナッツペーストを練りこんだチョコレート、抹茶にはホワイトチョコレート、エスプレッソにはビターチョコレートをサンドしています。
こちらのお店は1763年にイタリアのトリノで創業し、250年以上の歴史があるお店です。長い歴史の中で、作曲家のプッチーニや哲学者のニーチェ、文豪のヘミングウェイなど、誰もが知るような有名人も訪れ、その味を愛したといわれています。
※『Bicerin』はal bicerinの商標登録です。
バーチ・ディ・ダーマとマカロンの違い
バーチ・ディ・ダーマとマカロンは見た目がよく似ていますが、実はバーチ・ディ・ダーマはマカロンの原型であるといわれているんですよ。そのきっかけとなるできごとがあったのは、16世紀のこと。イタリア・フィレンツェの有名な貴族メディチ家の娘カトリーヌ・ド・メディシスが、当時のフランス国王アンリ2世のもとへ嫁ぐとき、イタリアの食文化をフランスに伝えたそうです。
そのうちの一つが彼女の好物でもあったアマレッティで、フランスに伝わったあと、マカロンへと変化していきました。マカロンは、メレンゲと砂糖、アーモンドプードルで作ったお菓子です。バーチ・ディ・ダーマとは違って、表面はパリッと中はもちっとした食感があります。ただし、当初フランスで作られていたマカロンは、現在のようにガナッシュやジャムを挟んだものではなく、生地そのものを食べるお菓子でした。
マカロンにガナッシュやジャムを挟むようになったのはそれより後のこと。先ほどご紹介した生地だけのマカロンが広まったあと、バーチ・ディ・ダーマを真似て変化したのだそうです。そして、私たちがよく知っているマカロンは、実は正式には「マカロン・パリジャン(パリ風マカロン)」という名前なんですよ。
バーチ・ディ・ダーマとマカロンには、そのどちらにも深い歴史や由来があり、現在では発祥地はもちろん、世界中で愛されるスイーツとなりました。そのような伝統のあるお菓子を遠く離れたここ日本でも楽しめることに感謝したいですね!
バーチ・ディ・ダーマのおすすめレシピをご紹介!
ここからは、バーチ・ディ・ダーマのおすすめレシピをご紹介します。上品な紅茶の香りがたまらない紅茶のバーチ・ディ・ダーマや、鮮やかな色合いでとっても華やかな抹茶のバーチ・ディ・ダーマなど、絶品レシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
紅茶のバーチ・ディ・ダーマ
紅茶の茶葉を練りこんだ、「紅茶のバーチ・ディ・ダーマ」をご紹介します。上品な紅茶の香りが口の中に広がり、とってもおいしいですよ。おもてなしおやつにもぴったりなので、ぜひ作ってみてくださいね。
ホワイトチョコレートのバーチ・ディ・ダーマ
ココア風味のバーチ・ディ・ダーマはいかがでしょうか。生地にはココアパウダーを加え、色の対比が美しいホワイトチョコレートをサンドしました。できるだけ同じ大きさになるように切り分けてから成形すると、きれいに仕上がりますよ。コロコロと丸める作業は、子どもと一緒に挑戦してみるのもおすすめです。
抹茶とホワイトチョコレートのバーチ・ディ・ダーマ
こちらは、抹茶風味のクッキーとやさしい甘さのホワイトチョコレートが相性抜群の一品です。サクホロ食感もクセになり、手が止まらなくなるおいしさ!ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
抹茶のバーチ・ディ・ダーマ
続いても抹茶風味ですが、こちらはちょっぴり大人の味わいが魅力の「抹茶のバーチ・ディ・ダーマ」です。ほろ苦い抹茶風味のクッキーに、ビターチョコをサンドし、甘さ控えめに仕上げました。お茶菓子にもぴったりなので、ぜひお試しくださいね。
コロンとかわいい、バーチ・ディ・ダーマを作ってみよう!
今回は、バーチ・ディ・ダーマの歴史や作り方、マカロンとの違いについて解説しました。世界の有名人たちの舌もうならせたバーチ・ディ・ダーマ。おうちでも簡単に作れて、家族も喜ぶこと間違いなし!今回ご紹介したレシピを参考に、せひ作ってみてくださいね。
クラシルでは、バーチ・ディ・ダーマや、記事内でもご紹介したマカロンのレシピもご紹介しています。そちらも、ぜひ参考にしてみてください。