風味豊かでさまざまなレシピで大活躍する「きのこ」。どんな種類があるか知っていますか?日本で食用とされているきのこは、なんと100種類もあるんです!今回は、きのこの種類について、おすすめレシピとともにご紹介します。いろいろなきのこを使ったおかずや汁物など、絶品レシピをピックアップしたので、ぜひ最後までご覧くださいね。
きのこにはどんな種類がある?解説と活用レシピをご紹介
- 目次
- きのこは何種類ある?
- 栄養の摂り方による分類【腐生性きのこ】
- 腐生性きのこに含まれる種類
- しいたけ
- なめこ
- マッシュルーム
- 栄養の摂り方による分類【菌根性きのこ】
- 菌根性きのこに含まれる種類
きのこは何種類ある?
「きのこ」は、倒木や切り株などによく生えることから「木の子」と呼ばれたのが名前の由来です。一見すると植物のようですが、胞子で繁殖するカビと同じ菌類なんですよ。植物とは違って葉緑素がないため、木や落ち葉に菌糸を張りめぐらせ、栄養や水を吸収しています。この菌糸の集合体がきのこです。
日本には、名前がつけられていないものも含め、4000~5000種類のきのこがあるといわれていて、私たちが食用としているのはそのうち100種類ほどです。
栄養の摂り方による分類【腐生性きのこ】
先ほど触れたようにきのこの種類はたくさんありますが、栄養の摂り方や胞子の作り方によって分けられます。以下でそれぞれ解説するのでチェックしてみましょう。まずは、栄養の摂り方によるきのこの分類からご紹介します。
倒木や切り株、落ち葉などを分解し、その有機成分を栄養分として吸収しているきのこは「腐生性きのこ」に分類されます。自然にある倒木や落ち葉は、腐生性のきのこが分解して栄養分を吸収することで土へと還っていきます。腐生性のなかでも、木の幹や枝を分解するものを「木材腐朽菌」といい、しいたけやなめこがあります。落ち葉などを分解するのが「落葉分解菌」で、マッシュルームがこれにあたります。
腐生性きのこに含まれる種類
腐生性きのこに含まれる主なきのこは以下です。
しいたけ
しいたけは、和食には欠かせない定番のきのこ。日本では鎌倉時代にはすでに食べられていたといわれています。生しいたけはそのまま焼いて食べたり、天ぷらなどにするのがおすすめです。干ししいたけは煮物や汁物に使うことで、旨味たっぷりのだしが出て、味わい深い一品ができあがります。
なめこ
ぬめりがあり、つるんとした食感のなめこ。通年手に入りますが、野生のなめこの旬は9月〜11月の秋です。お味噌汁の具材によく使われますが、このほかにも大根おろしと合わせた「なめこおろし」や蕎麦のトッピングに使うこともあります。また、近年は大きいサイズのなめこも販売されており、その大きななめこを使った天ぷらなども人気があるようです。
マッシュルーム
マッシュルームは、ヨーロッパの草原地帯が原産のきのこです。日本のスーパーでは、ホワイトマッシュルームやブラウンマッシュルームの取り扱いが多いようです。肉厚な食感が魅力で、丸ごとカレーやホイル焼きに入れたり、アヒージョにもよく使われます。また、新鮮なものであればサラダにすることも可能なので、ぜひ試してみてくださいね。
栄養の摂り方による分類【菌根性きのこ】
生きた樹木に宿って生育しているのが、菌根性のきのこです。菌糸を土の中に張りめぐらせ、土から無機養分や水を、樹木から糖分を摂ります。一方で、ただもらうだけではなく、きのこから樹木に無機養分などを与える働きもしていて、樹木と共生関係を保ちながら生育していきます。
菌根性きのこに含まれる種類
菌根性きのこに含まれる種類は以下です。
マツタケ
日本をはじめアジアに広く分布するきのこです。外国産のものでもほかのきのこと比べて高価ですが、国産のものは希少でより高価です。炊き込みご飯やお吸い物、土瓶蒸し、焼き物など、さまざまな料理法で楽しめます。日本では古くから食べられていたとされ『万葉集』にも記されているんですよ。
ホンシメジ
ホンシメジは「香り松茸、味しめじ」と呼ばれる、旨味の強いきのこです。旬は9〜10月頃。人工栽培が難しいとされていましたが、きのこを扱う企業による研究やバイオ技術が向上したことにより、近年、人工栽培が可能となりました。現在は、主に京都などの関西で栽培が行われています。
トリュフ
トリュフは、フランス料理で使われる高級食材。フォアグラやキャビアと共に「世界三大珍味」といわれています。トリュフの魅力はなんといってもその香り。人によって香りの感じ方が異なり、バターのような香りという人もいれば、ニンニクの香り、スパイシーな香りと表現する人もいます。人工栽培が難しく、採れる場所も限定されているため高価であり「食卓のダイヤモンド」とも呼ばれているんですよ。
どちらの種類も、自然界において重要な役割をもっていることがわかりますね。
胞子の作り方によるきのこの分類
次に、繁殖のための胞子の作り方による分類をご紹介します。
子嚢(しのう)菌類
子嚢という袋状の細胞の中で胞子を作るきのこです。トリュフやアミガサタケなどがこの種類に含まれます。
担子(たんし)菌類
担子器という細胞の外側で胞子を作るきのこで、マツタケやしいたけなどがこの種類にあたります。
きのこの栽培方法
きのこを人工的に栽培するには、2つの方法があります。以下で解説するので見てみましょう。
原木栽培
原木に菌を植え付けてきのこを栽培する方法。元来の生育方法に近いので、天然ものに近い品質のきのこを作ることができます。特別な栽培施設などが必要なく、自然環境下で栽培できるのもメリットです。
菌床栽培
おがくずに米ぬかなどを混ぜた培地できのこを栽培する方法。空調管理が必要ですが、収穫までの期間が原木栽培に比べてかなり短いことと、季節に関係なく一年に何度でも収穫できる点がメリットです。
番外編:毒きのこにご注意
きのこといえば、少し心配になってしまうのが毒きのこですよね。日本にあるきのこのうち、毒きのこは200種類ほどだといわれています。ヒラタケやしいたけに似ているツキヨタケ、ハタケシメジやホンシメジに似ているクサウラベニタケなど、ぱっと見ただけでは毒きのこだとは判別しづらいものも。そのため、誤って毒きのこを食べてしまい健康被害を受けてしまったという例も全国で数多くあります。
派手な色をしたきのこに毒があるというイメージを持っている方も多いようですが、必ずしもそうではなく、おいしそうないい香りがする毒きのこもあります。また、加熱すると無毒化されるものも一部ありますが、多くの毒きのこはそうではありません。
自己判断で、自然に生えているきのこを食べると危険な場合もあるので、ご注意くださいね。
きのこを使ったおすすめレシピ
ここからは、きのこを使ったおすすめレシピをご紹介します。まずは複数のきのこを使った簡単に作れるおかずから。そのあとは、しめじやえのき、しいたけなど、きのこの種類ごとにレシピを少しずつご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
止まらない!無限キノコ
やみつきになる一品!無限キノコをご紹介します。しめじやえのき、しいたけなど、食感も異なるさまざまなきのこをふんだんに使いました。ツナの旨味やベーコンの塩気がよく合いとってもおいしいですよ。電子レンジでササッとお作りいただけるので、ぜひお試しくださいね。
色々キノコのバターソテー
バター醤油の香りがたまらない「色々キノコのバターソテー」もおすすめのレシピです。バターのコクと和風の味つけがよく合い、何度でも食べたくなるおいしさですよ。きのこの食感もよく、お酒のおつまみにもぴったりです。お好みのきのこを使って、ぜひ作ってみてくださいね。
しめじの食感が楽しめるレシピ
しめじの食感と旨味を楽しめるレシピをご紹介します。常備しておくと何かと役に立つ便利なきのこです。
バター香る 秋鮭としめじの炊き込みごはん
しめじと鮭を具材にした、旨味たっぷりの絶品炊き込みごはんをご紹介します。炊きあがったごはんにバターを混ぜることでさらにコク深い味わいになりますよ。秋鮭だけでなく、ほかの鮭を使ってもおいしく作ることができるので、ぜひ試してみてくださいね。
豚こま肉とナスとしめじのオイスター炒め
ぷりっとしたしめじの食感がおいしい、簡単に作れる炒め物はいかがでしょうか。オイスターソースで味つけすることで、旨味とコクがプラスされ、どんどんごはんが進む味わいに仕上がりますよ。切って炒めるだけととてもお手軽なので、覚えておくと便利ですよ!
えのきを使ったおつまみにもぴったりのレシピ
シャキシャキ食感が魅力のえのきは使い勝手のよいきのこです。料理のレパートリーを増やしておくと重宝しますよ!
おつまみエノキ
シャキシャキのえのきをベーコンで巻き、とろーりチーズでいただく絶品おかずレシピです。めんつゆとベーコンの旨味の染みたえのきがとてもおいしいですよ。ごはんのおかずだけでなく、お酒のおつまみとしてもおすすめの一品です。
おつまみエノキ
下味をつけて片栗粉をまぶしたら、あとは焼くだけ!簡単に作れるおつまみえのきのレシピです。サクサクカリカリとした食感とえのきの旨味がおいしい一品。お酒のおつまみとしても、お子様のおやつにもおすすめですよ。
しいたけを使った旨みたっぷりレシピ
旨味の強いしいたけは、料理に加えることで簡単に深みのある味わいに仕上がります。もちろん、焼くだけでも十分おいしくいただけるうれしいきのこです。
甘辛ジューシー しいたけつくね
しいたけの旨味を存分に楽しめる、しいたけつくねはぜひ作っていただきたい一品です。ジューシーな鶏つくねとしいたけの旨味が相性抜群!甘辛く仕上げたしょうゆベースのタレがよく絡み、お箸が止まらなくなりますよ。
おつまみに ガーリックバターしいたけ
しいたけのおいしさを存分に楽しみたいならこちらのレシピがおすすめ!バターとしょうゆがベースのソースを塗り、トースターで焼きあげて、しいたけの旨味を引き出しました。ニンニクと粉チーズの味わいもとてもよいアクセントになっていますよ。
エリンギ特有の食感を楽しむレシピ
コリコリとした食感が魅力のエリンギ。クセがなく、さまざまな料理と合わせやすいきのこです。
豚バラ肉のエリンギ巻き
旨味たっぷり!豚バラ肉のエリンギ巻きです。ジューシーな豚バラ肉に、シャキシャキとした食感のエリンギがよく合います。オイスターソースやみりんを使った味つけで、ごはんのおかずにもお酒のおつまみにもぴったりです。お皿に添えた大葉で包んで食べてみても、また違った味わいが楽しめますよ。
エリンギの柚子こしょう焼き
バターとゆず胡椒のおいしさを絡めていただくエリンギレシピをご紹介します。エリンギは大きく切っているので、コリコリとした食感を楽しめますよ。材料も少なく手軽に作れるので、ぜひお試しくださいね。
まいたけの風味を活かしたレシピ
特有の風味があるまいたけは、揚げ物や炒め物に最適!シンプルな味つけでも十分おいしくいただけます。
まいたけの天ぷら
まいたけのおいしさを存分に味わうことができる天ぷらはいかがでしょうか。さっくりと揚がった衣の中から、まいたけの旨味と風味が口の中にジュワッと広がります。お好みで塩やてんつゆをつけて召し上がってくださいね。
舞茸たっぷり チンジャオロース
シャキっとした食感と風味が豊かなチンジャオロース風の炒め物レシピです。オイスターソースや鶏ガラスープの素を使って、中華風の味つけに仕上げました。舞茸は風味が強いので、濃いめの味つけでもおいしくいただけますよ。
世界中で愛されるマッシュルームを使ったレシピ
クセがなく、世界中で愛されているきのこ「マッシュルーム」。新鮮なものならサラダなどにして生でもいただけます。
マッシュルームとえびのアヒージョ
ちょっとおしゃれな食卓にしたいときは、マッシュルームとエビのアヒージョがおすすめです!マッシュルームはゴロっと大きめに切って、コリコリとした食感をお楽みください。おうち飲みやホームパーティーにもぴったりですよ!
マッシュルームと生ハムのイタリアンサラダ
フレッシュマッシュルームを使った、サラダレシピをご紹介します。生のマッシュルームはサクサクとした食感が魅力!レモンの酸味が効いたドレッシングがとてもよく合い、ボリュームのある料理といただくサラダとしてもおすすめですよ。
とろんつるんとしたなめこの食感を楽しむレシピ
きのこのなかでもとくにぬめりのあるなめこはお味噌汁の定番。とろん、つるんとした食感楽しみましょう。
基本の和食 なめこの赤だし
なめこを使うメニューの定番!なめこのみそ汁は押さえておきたいレシピです。なめこのコリコリトロっとした食感が、ダシの効いた八丁味噌を使ったみそ汁にとてもよく合いますよ。和食の献立の際は、ぜひ合わせてみてくださいね。
レンジでもう一品 オクラとなめこのピリ辛和え
なめことオクラを大根おろしで和えていただく副菜のご紹介です。なめことオクラのとろみのある食感に、さっぱりとした大根おろしを加えてピリ辛の味つけでいただきます。電子レンジを使って加熱するので、時間がないときにもサッと作ることができますよ。
これぞ秋の味覚!まつたけを使った贅沢レシピ
豊かな香りのまつたけは秋の味覚の王様と呼ばれることも。炊き込みご飯やお吸い物、焼き物でシンプルにいただくのがおすすめです。
秋の味覚 松茸ごはん
香りのよいまつたけを使った絶品炊き込みごはんのレシピです。炊いている間もまつたけの豊かな香りが漂い、炊きあがりが待ち遠しくなりますよ。シンプルな材料でも、とてもおいしくできあがるので、まつたけが手に入ったときは、ぜひお試しくださいね。
松茸の茶碗蒸し
まつたけを使ってちょっと贅沢な茶碗蒸しを作ってみましょう!だしが効いた卵液に、まつたけの香り豊かな風味と旨味がとてもよく合いますよ。おもてなしなどにもおすすめのレシピです。
いろいろなきのこを使ったおかずを作ってみよう!
今回は、きのこの種類についての解説や、きのこを使ったおかずレシピをご紹介しました。食用きのこには多くの種類があり、それぞれ異なる食感や旨味を持っているので、楽しみ方もたくさんありますよ。今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ活用してみてくださいね。
クラシルでは、いろいろなきのこを使ったレシピをほかにもたくさんご紹介しています。そちらも、ぜひ参考にしてみてくださいね。