日本からの距離も近く、旅行先としても人気の台湾。最近では、街中で台湾料理店を見かけることも多くなりましたね。今回は、台湾料理の特徴や中華料理との違い、代表的なメニューについて解説します。記事の後半では、おうちで手軽に作れる台湾料理のレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
台湾料理とは?中華料理との違いや代表的なメニューについても解説!

- 目次
- 台湾料理の特徴は?
- 中華料理との違いは?
- 台湾料理の歴史は?
- 台湾料理の代表的なメニュー【ごはん系】
- 台湾料理の代表的なメニュー【スイーツ系】
- おうちで作れる台湾料理のレシピをご紹介!
- 台湾料理を食べてみよう!
台湾料理の特徴は?
台湾は、日本と同じように四方を海に囲まれた国。面積は九州と同じくらいですが、その国土には3000m級の山々が縦走していて、海から山と変化に富んだ地形となっています。そのため、海の幸や山の幸と多彩な食材に恵まれているのです。この豊かな食材を使った「台湾料理」が今回のテーマです。

台湾料理は、新鮮な海鮮類や旬の野菜をふんだんに使うという特徴があります。また、牛肉や豚肉、鶏肉、鴨肉など、さまざまな肉料理もあり、さらに、動物の血液や内臓など、食材を余すことなく料理に使われています。このあたりは日本と似ていますよね。ただ、日本と異なるのはセロリやパクチー、八角といった特有の香りを持つ食材や香辛料が具材や味つけで使われていることです。また、医食同源の考えを背景とした、漢方の食材を使うことが多いのも特徴の一つです。
中華料理との違いは?
台湾料理は、中華料理がベースとなっています。中華料理の中でも、あっさりとした味わいが特徴の福健料理の影響を強く受けながら、台湾産の食材を使い、独自の発展をしてきました。
そのため、一般的な中華料理に比べ、あっさりとした味つけのものが多くなっています。また、屋台文化も盛んなため、食べ歩きができるような一品料理や家庭料理のような庶民的なメニューが多くあります。
台湾料理の歴史は?
さきほども少し触れましたが、台湾料理のルーツは中華料理の八大料理の一つである「福健料理」です。台湾はかつてオランダに統治されていた時代がありました。それならオランダの食文化の影響を大きく受けそうな印象がありますが、台湾料理のベースが中華料理になっているのには、1600年代に福建省から漢民族が移民してきた歴史が背景にあります。
そしてそれ以降、四川料理や広東料理、上海料理など、ほかの中華料理も取り入れながら、現在の台湾料理の文化ができあがりました。さらに、1800年代には日本が台湾を統治していた時期もあり、日本の食文化の影響も受けたようです。
そんな台湾の食文化にはおもしろい特徴があります。その一つが、外食の頻度が日本に比べると多いことです。これにはいくつか理由があるようですが、主に共働きの家庭が多いことや外食が比較的安価にできることなどが挙げられます。なかには、家にキッチンがない人や、一日3食全てを外食で済ませるという人も珍しくないのだそうですよ。また、出前市場の規模が大きく、対応をしているお店が多いため、デリバリー文化も盛んです。
台湾料理の代表的なメニュー【ごはん系】
台湾料理の特徴や歴史についてわかったところで、実際によく食べられている代表的なメニューについて見てみましょう。まずはごはん系のメニューからご紹介します。
小籠包(ショウロンポウ)
小籠包は、小麦粉で作った薄い皮で豚ひき肉の餡を包み、蒸籠で蒸したもので点心の一つです。レンゲにのせて、あふれ出すアツアツの肉汁を楽しみます。豚ひき肉以外にも、カニやエビといった海鮮の具材や、烏龍茶や緑茶の粉末が入ったもの、スイーツ系のものまで、餡のバラエティはお店によってさまざまです。
魯肉飯(ルーローハン)
魯肉飯は、台湾を代表するごはん料理です。しょうゆや砂糖、みりんなどで甘辛く味つけした豚バラ肉をごはんにのせて食べます。お店や家庭によって、八角などのスパイスを入れて煮込むことも。
ちなみに台湾で主に食べられているお米は「蓬莱米(ほうらいまい)」と呼ばれるうるち米です。日本から持ち込まれて品種を改良したもので、日本人の口にも合うといわれています。
排骨飯(パイコーハン)
排骨飯も、台湾でよく食べられているごはん料理です。「排骨」とはスペアリブのこと。小麦粉で衣をつけて油で揚げたスペアリブにしょうゆ味のタレをつけ、ごはんにのせて食べます。五香粉というミックススパイスが香りづけに使われていて、花椒やスターアニス、シナモンなどの香りが食欲をそそります。
鶏肉飯 (ジーローハン)
魯肉飯や排骨飯よりもあっさりとしたごはん料理を食べたいときは、鶏肉飯がおすすめ!ごはんにほぐした鶏肉をのせ、甘辛い油タレをかけていただきます。台湾南部で生まれた料理と言われており、煮玉子を崩していただくのが現地流の食べ方だそうです。
麺線(ミェンシェン/ミーソア)
麺線とは、蒸したそうめんをとろみのあるかつおだしベースのスープで煮込んだ料理。台湾語では「ミーソア」、中国語では「ミェンシェン」と読みます。日本でいうにゅうめんに似ていますが、日本のそうめんのようにコシのある食感ではなく、やわらかい食感が特徴です。箸で持ち上げにくいため、レンゲですくって食べるのが定番なのだとか!
具材にモツや牡蠣を具材に使った麺線もあり、それぞれ「大腸麺線(ダーチェンミーソア)」「蚵仔麺線(オアミーソア)」と呼ばれています。
担仔麺(ターアーミー/タンツーミェン)
担仔麺は、台湾南西部の台南市発祥の料理で、台湾語では「ターアーミー」、中国語では「タンツーミェン」と読みます。エビのだしとニンニクの香りの効いたスープに麺を入れ、甘辛い肉みそやエビ、もやしなどをトッピングしていただく、台湾でも人気の麺料理です。担々麺のようにも見えますが、辛さはなく、あっさりとしています。
牛肉麺(ニューローメン)
牛肉麺とは名前からもわかるように、具材に牛肉を使った麺料理です。牛骨と牛筋をじっくりと煮込んだスープに麺を合わせ、高菜や青梗菜といった野菜を一緒にトッピングしていただきます。
スープの味つけは大きく2種類に分かれていて、しょうゆや豆板醤、唐辛子を使った辛口のものを「紅焼(ホンシャオ)」、花椒などを使った塩ベースであっさりとした味わいの「清燉(チントゥン)」があります。麺は日本のうどんに似ていて、太くてコシがあるのが特徴です。
火鍋(フゥオグゥオ)
火鍋というと辛い鍋をイメージする方が多いかもしれませんが、台湾料理でいう火鍋とは、鍋料理全般を指します。味つけはさまざまなものがあり、四川から伝わった真っ赤なスープで辛味の強い麻辣鍋のほか、白菜の漬物を使った酸菜白肉火鍋、海鮮鍋、薬膳鍋など、台湾でアレンジされたものも人気です。火鍋を堪能したいときは、仕切りのある鍋で一度に2種類の味つけが楽しめる「鴛鴦鍋(ユェンヤングゥオ)」もおすすめですよ!
胡椒餅(フージャオピン)
胡椒餅は、屋台でも人気の台湾風お焼き。ルーツは、中国福建省の「葱肉餅(ちょんろうぴん)」だと言われています。スパイスを効かせた肉だねをパン生地で包み、窯で表面をパリッと焼きあげた、香ばしい肉まんのような一品で、屋台グルメとして人気があります。
台湾料理の代表的なメニュー【スイーツ系】
続いて、スイーツ系の台湾料理について見てみましょう。
珍珠奶茶(タピオカミルクティー)
日本でもブームになった珍珠奶茶は、台湾発祥のスイーツ。キャッサバという芋から取り出したデンプンで作った球状のタピオカパールを、ミルクティーなどの飲み物に入れます。ストローでタピオカごと吸いながら、モチモチとした噛みごたえを楽しめるのが魅力です。
豆花(トウファ)
豆花とは、豆乳を固めて作ったやわらかい豆腐のようなもの。これにフルーツやタピオカ、ナッツなどをトッピングし、甘いシロップをかけて食べます。寒い時期には、温めて食べることもあるのだとか。近年は日本でも専門店ができたり、コンビニスイーツなどでも見かけるようになるほど、日本人の舌にも合うスイーツです
芒果冰(マングォビン)
芒果冰とはマンゴーかき氷のこと。ふわふわのかき氷の上に、マンゴーや練乳、シロップをトッピングしたひんやりとしたスイーツです。
台湾カステラ
台湾カステラは、しっとりとした食感の日本のカステラとは違い、ふわふわの食感に加えシュワッととろけるような口当たりが特徴。焼きたてで食べるとよりやわらかくふんわりとしていて、少し冷ますとしっとり、冷蔵庫でしっかり冷やすとプルッとしたスフレのような食感を楽しめます。
鳳梨酥(パイナップルケーキ)
鳳梨酥は、台湾のお土産の定番。一年中温暖な気候の台湾で栽培が盛んなパイナップルを使ったお菓子です。小麦粉や卵、バターなどで作ったクッキーのような生地で、パイナップルジャムを包んで焼きます。
ちなみにパイナップルジャムには、冬瓜も使うのが主流でした。しかし、近年ではパイナップルだけで作るものもあり、見分けるために冬瓜を使っていないものを「土鳳梨酥(トゥフォンリースー)」と呼ぶそうです。
おうちで作れる台湾料理のレシピをご紹介!
さてここからは、おうちで楽しめる台湾料理のレシピをご紹介します。餃子の皮を使った小籠包や、とろける食感の豆花など、手軽に作れるレシピをピックアップしました。ぜひ台湾料理を手作りして、おうちで台湾気分を味わってみてくださいね!
餃子の皮で簡単 羽つき小籠包
ジュワッとあふれるスープとパリッとした食感を楽しめる、アレンジ小籠包を作ってみましょう!皮は手に入りやすい餃子の皮を使いました。水溶き薄力粉を回し入れて蒸し焼きにすると、パリッと香ばしい羽ができますよ。動画の包み方を参考に、ぜひ作ってみてくださいね。
台湾の味 鶏もも肉でルーロー飯
鶏もも肉を使ったルーロー飯のご紹介です。ルーロー飯は豚バラ肉で作るのが一般的ですが、プリッとジューシーな鶏もも肉で作ってもとってもおいしいんですよ!甘辛い味つけと五香粉のスパイシーな香りが食欲をそそる一品です。
台湾の朝ごはん シェントウジャン
おぼろ豆腐のようなスープ、シェントウジャンはいかがでしょうか。豆乳に酢を入れて、ふるふるとした食感に固めたシェントウジャンは、台湾の朝ごはんの定番なのだとか。お好みのトッピングで楽しんでみてくださいね。
とろとろとろける 台湾デザート豆花
とろける食感の豆花をご紹介します。豆花は台湾では石膏やにがりで固めるのが一般的なようですが、今回は手軽に使えるゼラチンを使いました。パイナップルやキウイといったたんぱく質分解酵素を含むフルーツを使うとゼラチンが固まらないこともあるので注意してくださいね。
台湾の味 HMでパイナップルケーキ
台湾の定番スイーツ、パイナップルケーキをホットケーキミックスを使って作ってみましょう。パイナップルジャムの甘酸っぱさと甘い香りがアクセントになっていて、手が止まらなくなるおいしさですよ!ホットケーキミックスを使ったおやつのレパートリーを増やしたいときにもおすすめです。
台湾風カステラ
ティータイムのお供にもおすすめ!台湾風カステラのご紹介です。ふんわりしっとりとした食感のケーキで、コーヒーや紅茶と相性抜群!話題の台湾スイーツをぜひおうちで楽しんでみてくださいね。
台湾料理を食べてみよう!
今回は、台湾料理の特徴や代表的なメニューをご紹介し、おうちで作れるレシピをご紹介しました。台湾料理によく使われる五香粉は、常備していない方も多いかもしれませんが、エスニックな香りがやみつきになりますよ。この機会に使ってみてはいかがでしょうか。今回ご紹介したレシピを参考に、おうちでも台湾料理を楽しんでみてくださいね。

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