最終更新日 2023.3.30

煮物の作り方のポイントは?下処理方法やおすすめレシピもご紹介!

煮物の作り方のポイントは?下処理方法やおすすめレシピもご紹介!

しみじみとおいしい「煮物」は和食の定番おかずですが、ちゃんと具材の中まで味が染み込まなかったり、煮崩れしてしまったりと意外に失敗しやすい料理でもあります。この記事では、煮物をおいしく作るための下処理方法やおすすめレシピを食材ごとにご紹介します。加熱の仕方や調味料の使い方を知ることで、煮物がぐんとおいしく仕上がりますよ!

煮物の作り方は?

「煮物」とは、出汁をベースに食材を煮て、塩、酒、しょうゆ、砂糖、みりんなどの調味料で味つけをした料理のことです。

どんな食材を使う煮物でも、水(出汁)が5に対し、酒、しょうゆ、みりんは「1:1:1」の比率で作るとおいしく仕上がると言われています。味が染み込みにくい砂糖は先に入れ、塩分は後から入れます。香りが飛びやすいしょうゆやみそは、後から入れることで風味豊かに仕上がりますよ。ぜひ覚えておいてくださいね。

さて、同じ「煮物」でも、味つけの方法や加熱する時間などによって料理の呼び名が変わるのをご存知ですか?

例えば、たっぷりの薄味の煮汁を使い弱火で煮て、食材に味を染み込ませたものは「含め煮」、それに対して、濃いめの味つけの煮汁で汁気がなくなるまでじっくり煮込んだものは「煮しめ」と呼ばれます。
さらに、関西風には「炊き合わせ」と呼ばれる煮物がありますが、これは別々の鍋で煮た2種類以上の具材を一つの器に盛りつけたものなのです。

また、食材がかぶる位のひたひたの煮汁で、強めの火力でさっと煮て食材の表面だけに味を絡ませたものは「煮つけ」と呼びます。カレイなどの煮魚に用いる方法です。

このように、一口に「煮物」と言ってもさまざまな調理法があります。

おいしく作るポイントは、食材の「下処理」

煮物は、使う食材によって必要な下処理をていねいに行うことで、素材の味が引き立ち、ぐんとおいしく仕上がります。

例えば、大根はやわらかく煮えるまでに時間がかかる食材です。皮を厚めにむき、下ゆでをしておくことでスムーズに調理ができ、中まで味がしっかりと染み込みます。こんにゃくやしらたきは、塩で揉んでから下ゆですることで、特有の臭みを取り除くことができます。

次の項目から、食材ごとの下処理の方法とおすすめのレシピを動画付きでご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

大根の下処理とおすすめレシピ

まずは煮物の定番、大根の下処理方法からご紹介します。この下処理をすることで、味がしっかりと染み込み、やわらかく仕上がるのでぜひチェックしてみてくださいね。

大根の下ゆで

大根は厚めに皮を剥き、切り口に十字の切り込みを入れて、水から弱火で下ゆでします。下ゆですることで大根のえぐみが取り除かれ、煮物にしたときに味が中までしっかりと染み込みますよ。米のとぎ汁で下ゆでするものもありますが、こちらのレシピでは米を直接鍋に入れるので手軽さもポイントです。

基本 大根の煮物

丁寧に下ゆでした大根で作る煮物のご紹介です。煮込む時間は長めですが工程はシンプルなので、お料理初心者の方にもおすすめのレシピ!煮込んだ後に一度火を止めて冷ますことで、中まで味が染み込み、おいしく仕上がりますよ。食べるときに温めなおしてくださいね。

もろみみそがけふろふき大根

こちらのレシピでは、電子レンジで手軽に下ゆでする方法をご紹介しています。鍋に比べて短時間でやわらかくなるので、急いでいるときにおすすめです。下ゆでした大根は白だしで煮込み、もろみみそで作るタレをかけて仕上げました。だしの染みた大根と甘めのタレの相性がよく、クセになる味わいですよ。

※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。

里芋の下処理とおすすめレシピ

ねっとりホクホクとした食感がおいしい里芋ですが、特有のぬめりを取らないと汁が濁ったり、それが原因で味が染み込みづらくなってしまうこともあります。しっかりと下処理をして、見た目もきれいに仕上げたいですね。

里芋のぬめりの取り方

里芋のぬめりを取り除いておくことで、汁に粘り気が出たり、煮込んでいるときに吹きこぼれたりすることを防ぐことができます。こちらでは、生のまま塩を揉み込む方法と、水を入れた鍋で強火でゆでる方法の2種類をご紹介しています。煮物を見た目よく仕上げるためにも、ぜひ下処理をしてから調理してくださいね。

簡単 里芋と鶏肉の煮物

鶏もも肉を入れた、食べ応え抜群の里芋の煮物のレシピです。里芋の下処理は、塩を揉み込む方法で行っています。鶏もも肉の旨味がたっぷり溶け込んだ煮汁が里芋にしっかりと染みて、とてもおいしいですよ。下処理をした具材を鍋に入れて煮込むだけなので、簡単にお作りいただけます。

おせちやおもてなしに 野菜の炊き合わせ

こちらのレシピでは、里芋を塩もみして水洗いした後にゆでて、よりしっかりとぬめりを取り除いています。野菜の旨味を味わうため、シンプルに味つけしているので、里芋のぬめりを残さないほうがおいしく仕上がりますよ。華やかな一品なので、おせちやおもてなしにいかがでしょうか。

こんにゃくの下処理とおすすめレシピ

こんにゃくを煮物に加えることで、ぷりっとした食感がアクセントになり、食べ飽きないおいしさに仕上がりますよね。ただ、こんにゃくにはアク抜きしないといけないものがあるので、やはり下処理が重要になってきます。

こんにゃくの下ゆで

こんにゃくには特有の臭みがありますが、きちんと下処理をすることで取り除くことができますよ。こんにゃくを塩で揉んでから水洗いし、お湯でゆでます。ゆでた後は水に取るのではなく、ざるの上でそのまま冷ますのがポイント!水っぽくならずに、こんにゃくの歯ごたえが楽しめますよ。

鶏もも肉とこんにゃくのしょうゆ煮

鶏もも肉とこんにゃくで作る、シンプルな煮物のご紹介です。こんにゃくは水分が飛ぶまでしっかり炒めると、調味料が馴染みやすくなりますよ。ごま油の香ばしい香りが食欲をそそる、食べ応えのある一品です。ごはんにもお酒にもよく合う味わいなので、ぜひ作ってみてくださいね。

厚揚げとこんにゃくの味噌煮

こんにゃくに厚揚げを合わせた、ボリュームのある煮物です。みそを使った味つけがこんにゃくによく合い、ほっこりとする味わいに仕上がりますよ。めんつゆを加えることで出汁の風味も加わり、少ない調味料でも簡単に味が決まります。身近な材料でお作りいただけますので、覚えておくと重宝するレシピです。

しらたきの下処理とおすすめレシピ

つるつるとした食感のしらたきを煮物にすると、出汁の味がよく絡んで絶品ですよね!こんにゃく同様、特有の臭みがあるため下処理をして煮物をおいしく仕上げましょう。

しらたきの下ゆで方

しらたきもこんにゃくと同じように、塩で揉んでから下ゆですることで、臭みを取り除くことができます。また、余分な水分も抜けて食感がよくなり、味が染み込みやすくなりますよ。

簡単 キノコとしらたきのさっと煮

3種のきのこの旨味が味わえる、しらたきのさっと煮のご紹介です。しらたきを下ゆでしておくことで、しらたきにきのこの旨味がしっかりと染み込み、おいしく仕上がりますよ。煮込む時間が少なくあっという間に作れるので、あと一品欲しいときにおすすめです。

しらたきたっぷり 簡単豚バラ肉豆腐

しらたきをたっぷりと入れた、具だくさんの肉豆腐はいかがでしょうか。豚バラ肉の旨味が溶け出た煮汁がしらたきと豆腐に染み込み、お箸がすすむ一品です。調味料はめんつゆとみりんのみで、手軽にお作りいただけますよ。おつまみにぴったりの味わいなので、ぜひ作ってみてくださいね。

ポイントを押さえて、おいしい煮物を作ってみよう

和食の王道ともいえる煮物は少し敷居が高いイメージがありますが、ポイントさえ押さえれば、お料理初心者の方でもおいしく作ることができます。食材の下処理が大切なので、動画も参考にして、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

クラシルでは、ほかにもさまざまな煮物レシピをご紹介しています。お気に入りレシピを探してみてくださいね。

※20歳未満の飲酒はやめましょう。

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