回転寿司などで人気の「ビンチョウマグロ」。別名ビンナガマグロやトンボマグロとも呼ばれ、あっさりとしていながらも脂ののった味わいは格別です。今回は、ビンチョウマグロの特徴をはじめ、ほかのマグロとの違いや、おすすめの調理法などをご紹介します。記事後半でご紹介するマグロのアレンジレシピも必見ですよ!
びんちょうまぐろとは?まぐろとの違いやおすすめレシピをご紹介
- 目次
- ビンチョウマグロとは?
- ツナ缶の原料に使われる
- ほかのマグロの種類
- ほかのマグロとの違い
- おすすめの調理法は?
- ビンチョウマグロのおすすめレシピ
- ビンチョウマグロと彩り野菜のピリ辛和え
- マグロのアレンジレシピ
ビンチョウマグロとは?
「ビンチョウマグロ」とは、スズキ目サバ亜目サバ科マグロ属の魚で、別名「ビンナガマグロ」や「トンボマグロ」とも呼ばれています。体長1〜1.4m前後とマグロの中では小型種で、胸ビレがとても長く「鬢(びん:頭の左右の髪)」のように見えることから、その名がつけられたと言われています。
ビンチョウマグロは世界中の温帯〜亜熱帯に生息しており、日本近海では太平洋側で水揚げされることが多いです。主な産地は宮城県、高知県、三重県などで、一年を通して獲れますが、旬である冬には脂がしっかりとのって格別のおいしさになります。ほかのマグロと比べて漁獲量が多いので、マグロの中で一番リーズナブルな価格で購入することができるのも魅力のひとつです。
ツナ缶の原料に使われる
ビンチョウマグロの身は淡いピンク色で、加熱すると白くなるためツナ缶の原料にされることが多いです。ツナ缶の原料としては高級品とされており、ビンチョウマグロを使ったものは「ホワイトミート」、キハダマグロやカツオを使ったものは「ライトツナ」や「ライトミート」として区別されています。
また、脂ののった時期に獲れたものを冷凍し、これを「ビントロ(ビンチョウマグロのトロ)」として売り出したところ、生食用としても人気を集めるようになりました。現在では回転寿司でなどで人気のネタとなっており、脂ののったとろけるような味わいを楽しむことができます。
ほかのマグロの種類
ビンチョウマグロのほかに、マグロにはどのような種類があるのでしょうか。代表的な品種をいくつか見てみましょう。
◼︎クロマグロ(本マグロ)
体長3m程になる大型種で、マグロの中で最高級品とされています。色や味わいが濃厚でほのかな酸味があり、大トロの部分が多いのが特徴です。1本数百万円で取引きされることもある、まさにマグロの頂点ともいえる存在です。
◼︎インドマグロ(ミナミマグロ)
全長2.5m程になる中型種で、主に南半球の中緯度海域に生息しています。クロマグロに並ぶ高級品で、赤身の色が濃くて甘味が強いのが特徴です。近年は漁獲量が減少しており、希少価値が高まりつつあります。
◼︎メバチマグロ
体長2.5m程になる中型種で、比較的リーズナブルな価格で出回っています。キハダマグロに比べると脂がしっかりとした味わいをしており、大トロや中トロもおいしくいただくことができます。
◼︎キハダマグロ
メバチマグロに並ぶ中型種で、世界中の熱帯・亜熱帯に広く生息しています。脂が少なくサッパリとした味わいなので、生食のほかツナ缶の原料にも使われます。メバチマグロより価格がリーズナブルなので、回転寿司やスーパーなどで見かけることが多いです。
ほかのマグロとの違い
マグロは身が赤くて濃厚な味わいが特徴ですが、ビンチョウマグロはほかのマグロとは違う特徴をいくつか持っています。以下で詳しく見てみましょう。
◼︎身がピンク色
ビンチョウマグロの身は淡いピンク色をしているので、ひと目で見分けがつきます。特に、ビントロと呼ばれるトロの部分は、しっかりと脂がのっているので白っぽいピンク色に見えます。
◼︎赤身はあっさりとした味わい
ビンチョウマグロの赤身は、あっさりとした味わいが最大の特徴です。ほかのマグロに比べると淡白な味わいなので、物足りないと感じる方も多いでしょう。しかし、赤魚特有のクセも少ないので、マグロが苦手な方でも食べやすいという魅力もあります。
◼︎ビントロはとろける
マグロの大トロは「濃厚でとろけるような味わい」ですが、ビントロは「クセが少なくとろけるような味わい」が特徴です。しっかりと脂がのっていながらも口溶けがよく、さっぱりとした後味を楽しむことができます。
◼︎価格がリーズナブル
ビンチョウマグロはマグロの中で価格が一番リーズナブルで、気になる平均卸価格は1kgあたり500円以下です。一番高いクロマグロで1kgあたり2,000円前後、メバチマグロで1kgあたり1,300円前後なので、ほかのマグロの半額以下になります。ただし、ビントロだけはやや高値で取引されることも多いです。
おすすめの調理法は?
ビンチョウマグロは加熱すると身がかたくなりやすいので、新鮮なものを生でいただくのがおすすめです。ただし、加熱調理の際もポイントを押さえれば、あっさりとした味わいを活かした一品を作ることができますよ!
◼︎刺身・カルパッチョ
ビンチョウマグロの刺身はクセの少ない味わいなので、幅広い味つけで楽しむことができます。漬けや山かけはもちろん、カルパッチョ、ユッケ、ポキなど和食以外の調理法もおすすめですよ。
◼︎揚げ物
ビンチョウマグロを加熱調理するときは、揚げ物がおすすめです。フライや天ぷらなど、衣をしっかりとつけて揚げるとふっくらとした食感に仕上げることができますよ。
◼︎焼き魚
ビンチョウマグロは加熱するとパサつきやすいので、焼き魚には向きません。ただし、ムニエルやピカタなど、表面に小麦粉をまぶしてからフライパンで焼く調理法なら、しっとりとした食感に仕上げることもできます。
◼︎ツナ
刺身用のビンチョウマグロでツナを作ると、格別のおいしさに仕上げることができます!サンドイッチはもちろん、サラダやパスタ、ツナなど幅広いアレンジで楽しむことができますので、ぜひお試しくださいね。
ビンチョウマグロのおすすめレシピ
続いては、ビンチョウマグロを使ったおすすめレシピをご紹介します。シンプルな刺身もおいしいですが、ひと工夫を加えるとおいしさがグンと引き立ちますよ!
ビンチョウマグロと彩り野菜のピリ辛和え
ビンチョウマグロと色とりどりの野菜を、豆板醤やごま油の効いたタレで和えました。ピリッと辛く香ばしい風味でビンチョウマグロのおいしさが引き立ち、野菜のシャキシャキとした食感がアクセントになってお箸がすすみますよ!
マグロのアレンジレシピ
ここからは、マグロのアレンジレシピをご紹介します。もちろん、ビンチョウマグロでアレンジすることもできますので、ぜひお試しくださいね。
炙りマグロのカルパッチョ
炙りマグロをふんだんに使った、サラダ感覚のカルパッチョです。香ばしい炙りマグロにシャキシャキの水菜、爽やかなトマトソースが絶妙にマッチしたさっぱりとした味わいで、暑い季節にぴったりですよ。
※こちらのレシピは、はちみつを使用しております。1歳未満(乳幼児)のお子様はお召し上がりにならないようご注意ください。はちみつは、砂糖でも代用できます。それぞれ種類によって甘さが異なりますのでお好みで調整してください。
ごま油香るマグロとアボカドの山かけ
マグロの山かけにアボカドを加えて、とろりと濃厚な味わいに仕上げました。卵黄を絡めていただけば、そのおいしさに驚くこと間違いなし!ごはんのおかずにはもちろん、お酒のおつまみとしてもおすすめですよ。
※みりんは、加熱を行いアルコールを飛ばし粗熱をとっておきます。
※ご高齢の方や、2才以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している方は、卵の生食を避けてください。
めんつゆで簡単 マグロ大根
めんつゆで手軽に作れる、マグロ大根です。味つけはめんつゆと砂糖、みりんのみとシンプルですが、マグロの旨味がじんわりと染み込んだ大根が主役級のおいしさですよ!
漬けマグロでレアカツ
漬けマグロをレアに揚げると、お酒のおつまみにぴったりな味わいに仕上げることができます。ねっとりとした漬けマグロにサクサクの衣がよく合う、香ばしい風味をぜひお楽しみください!
5分で作れる かんたんマグロ丼
わずか5分で作れる、簡単マグロ丼です。ごはんにマグロ、きざみ海苔、卵黄をのせるだけの簡単レシピですが、そのおいしさは格別!ごま油の効いたタレと卵黄がマグロに絡んで、ごはんがどんどんすすみますよ!
※みりんは、加熱を行いアルコールを飛ばし粗熱をとっておきます。
※ご高齢の方や、2才以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している方は、卵の生食を避けてください。
マグロとアボカドのカリフォルニア丼
普段とはひと味違う丼を楽しみたいときは、マグロのカリフォリニア丼がおすすめです!マグロやアボカド、いくら、卵焼きなど、色とりどりの具材を使うと見た目華やかに仕上げることができます。普段のお食事にはもちろん、おもてなしのひと品としてもおすすめですよ。
※みりんは、加熱を行いアルコールを飛ばし粗熱をとっておきます。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。
ビンチョウマグロのおいしさを楽しもう
今回は、ビンチョウマグロの特徴をはじめ、ほかのマグロとの違いやおすすめの調理法、マグロのアレンジレシピなどをご紹介しました。ビンチョウマグロとはマグロの一種で、身がピンク色であっさりとした味わいが特徴です。ほかのマグロに比べてリーズナブルに手に入るので、スーパーなどで見かけたら手に取ってみてくださいね。
※20歳未満の飲酒はやめましょう。