最終更新日 2024.3.11

日本酒の「大吟醸」とは?味や香りの特徴や、吟醸酒との違いについても解説!

日本酒の「大吟醸」とは?味や香りの特徴や、吟醸酒との違いについても解説!

さまざまな種類がある日本酒のうちのひとつ「大吟醸酒」。フルーティーで華やかな香りとスッキリとした飲み口が魅力で、とても飲みやすいお酒なんです。この記事では、大吟醸酒の特徴や吟醸酒との違い、日本酒の保存方法について解説します。記事後半でご紹介している日本酒にぴったりのおつまみレシピも必見ですよ!

  • 目次
  • 大吟醸酒とは?
  • 特定名称酒の種類
  • 大吟醸酒と吟醸酒の違いとは?
  • なぜ日本酒を造るために米を磨くのか
  • 日本酒の正しい保存方法は?
  • 冷暗所で保存する
  • 縦置きにして酸化を防ぐ
  • 日本酒にぴったり!おつまみレシピ

大吟醸酒とは?

「大吟醸酒」とは、一定の条件を満たした日本酒である特定名称酒のひとつです。

日本酒は、精米歩合や原料、製造方法などによって8つの特定名称酒に分類されます。特定名称酒以外のものは「普通酒・一般酒」と呼んでいます。以下で詳しく見てみましょう。

特定名称酒の種類

まず、特定名称酒には原料の違いによって純米酒、吟醸酒、本醸造酒の3つに分類されます。精米歩合とは、原料となる玄米の表面を削って残った米の割合を示すもので、精米歩合が60%と表示されているものは表面を40%削った状態を指します。

・米と米麹及び水だけで作られた「純米酒」

・精米歩合60%以下の米と米麹及び水に加えて醸造アルコールを使った「吟醸酒」

・精米歩合70%以下の米と米麹及び水に加えて醸造アルコールを使った「本醸造酒」

さらに、米をどれだけ磨いたのかを表す「精米歩合」などによって名称が変わり、8種類に分類されます。

■純米酒の種類

①「純米大吟醸酒」 精米歩合が50%以下

②「純米吟醸酒」  60%以下

③「特別純米酒」  60%以下または特別な製造方法

④「純米酒」    70%以下

■吟醸酒の種類

⑤「大吟醸酒」   精米歩合が50%以下

⑥「吟醸酒」    60%以下

■本醸造の種類

⑦「特別本醸造酒」 精米歩合が60%以下または特別な製造方法

⑧「本醸造酒」   70%以下なら

という名称になります。

純米酒であれば、精米歩合が50%以下なら「純米大吟醸酒」、60%以下なら「純米吟醸酒」、70%以下なら「純米酒」という名称になります。

詳細は国税庁により定義されており、例えば大吟醸酒は「精米歩合50%以下の白米と米麹及び水、またはこれらと醸造アルコールを原料として吟味して造った清酒で、固有の香味及び色沢が特に良好なもの」とされています。 少し難しいようですが、しっかりと磨かれた米で作られ、米と米麹、醸造アルコールで作られた日本酒が「大吟醸酒」ということになるのです。

大吟醸酒と吟醸酒の違いとは?

先ほども触れましたが、大吟醸酒と吟醸酒の違いは「精米歩合の差」です。大吟醸酒は精米歩合が50%以下、吟醸酒は60%以下のお酒と決められています。

大吟醸酒と吟醸酒の味わいに大きな違いはありませんが、大吟醸酒は吟醸酒よりも磨いた米を原料としているので、より香り高く、雑味が少ないライトな口当たりのお酒が多いようです。後味がすっきりとしていて飲みやすいので、日本酒にあまり親しみのない方にもおすすめですよ。

なぜ日本酒を造るために米を磨くのか

そもそもなぜ日本酒を造るために原料となる米を磨くのでしょうか。

それは、日本酒の「味わい」に影響が出るためです。米の表層部分にあるたんぱく質や脂質、でんぷんなどの成分は日本酒の雑味の原因となってしまいます。そして、この雑味が多いと日本酒の香りが抑えられてしまうのです。一般的にはよく磨かれた米で造られた日本酒ほど香り高く、雑味のないスッキリとした味わいになります。

吟醸造りの日本酒はその名の通り吟味して醸造されており、時間をかけてしっかりと磨いた米を低温でゆっくりと発酵させて造られます。吟醸造りの日本酒の特徴は、何といってもフルーティーで華やかな香り。この吟醸酒特有の芳香は発酵の過程で酵母により作られるもので、低温で発酵することで香りが飛びにくくなるそうです。

日本酒の正しい保存方法は?

日本酒には賞味期限がありませんが、おいしい状態を保つには適切な方法で保存することが大切です。日本酒を保存する際に注意したいのが、温度変化酸化を避けること。これらの影響を受けると、風味が落ちたり色味が変化するなど、日本酒が劣化してしまいます。以下で保存の仕方をチェックしてみましょう。

冷暗所で保存する

日本酒は温度変化に弱く、本醸造酒などの常温での保存が可能なものでも25℃以下の冷暗所に保存する必要があります。開栓後は基本的には冷蔵庫で保存するのがよいでしょう。 大吟醸酒や吟醸酒はとくに温度の影響を受けやすいので、必ず冷蔵庫で保存してください。

また日本酒は光によって劣化しやすいので、日光や蛍光灯の光に当てないように注意する必要があります。遮光瓶に入っていることが多いですが、箱に入れたり新聞紙にくるんだりして暗所に保存するとより光の影響を受けにくくすることができますよ。

縦置きにして酸化を防ぐ

日本酒を横に寝かせて保存すると、空気に触れる面積が大きくなるため酸化しやすくなります。酸化すると風味が変化してしまうので、とくに開栓後は立てた状態で保存するようにしましょう。

日本酒にぴったり!おつまみレシピ

ここからは、日本酒にぴったりのおつまみのレシピをご紹介します。定番の和食からチーズを使ったものまで幅広くピックアップしました。どれも簡単に作れるレシピばかりなので、材料さえ揃えておけばぱぱっと準備できますよ。ぜひ気になるレシピをお酒のお供に作ってみてくださいね。

無限おつまみ 塩辛キャベツ

お酒がすすむ、塩辛キャベツのレシピをご紹介します。加熱して甘みが増したキャベツに塩辛の旨味と塩気が加わり、無限に食べたくなる一品に仕上がっています。ニンニクの風味とピリッと辛い一味唐辛子もアクセントになり、シンプルですがクセになる味わいですよ。

簡単 薬味たっぷりアジのなめろう

たっぷりの薬味が香る、アジのなめろうはいかがでしょうか。ミョウガと小ねぎ、生姜の爽やかな風味がアジの旨味を引き立て、お箸が止まらないおいしさですよ!お酒はもちろんごはんにも合うので、お酒のシメとしてなめろう丼にするのもおすすめです。

クリームチーズのわさび醤油漬け

そのまま食べてもおいしいクリームチーズにひと手間かけて、わさび醤油漬けにアレンジしました。わさびの爽やかな辛味が濃厚なクリームチーズと相性がよく、とてもおいしいですよ。切って漬け込むだけで簡単に作れるので、ぜひお試しくださいね。

いぶりがっこのチーズディップ

燻製の香りがたまらない、いぶりがっこのチーズディップのご紹介です。味つけにはクリームチーズと相性のよいみそを使い、大葉も加えて和風な味わいに仕上げました。いぶりがっこのポリポリとした歯応えが楽しく、ついつい箸が伸びる一品です。

イカと大根の煮物

和食の定番、イカと大根の煮物を作ってみませんか?やわらかく煮た大根にイカの旨味たっぷりの煮汁が染み込んで、たまらないおいしさですよ。素材の味を楽しめる日本酒にぴったりな味わいなので、大根がおいしい時期にぜひ作ってみてくださいね。

フルーティーな香りがたまらない!大吟醸酒を味わってみよう

丁寧に磨かれた米で作られた大吟醸酒は、フルーティーな香りとスッキリとした雑味のない味わいが魅力です。ライトな飲み口で飲みやすいお酒が多いので、日本酒初心者の方にもおすすめですよ。ぜひおいしいおつまみと一緒に味わってみてくださいね。

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