ズッキーニやパプリカなどを使ったイタリア生まれの郷土料理「カポナータ」について解説します。白ワインビネガーで味つけた甘酸っぱい家庭料理です。よく似た料理「ラタトゥイユ」との違いやおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「カポナータ」とは?「ラタトゥイユ」との違いを解説
- 目次
- カポナータとは
- 材料
- 作り方
- ラタトゥイユとの違い
- カポナータとラタトゥイユは味つけが異なる!
- 甘酸っぱい味わいがたまらない!おすすめのカポナータレシピ
- いろいろ野菜のカポナータ
- 電子レンジで簡単 カポナータ
カポナータとは
「カポナータ(caponata)」とは、イタリア・シチリア島発祥の煮込み料理のことです。
材料
主な材料は、ナスやズッキーニ、たまねぎ、ピーマン、パプリカ、セロリなどの夏野菜。これらに白ワインビネガーと砂糖を加えて煮込み、甘酸っぱい味わいに仕上げます。
作り方
シチリアでは家庭料理としておなじみのカポナータですが、その地域に根づいた多くのアレンジレシピが存在します。
一番メジャーなのが、素揚げした夏野菜とオリーブにトマトソースを加えたシチリア北西部の「パレルモ風」。それ以外にもシシトウを加えてピリ辛風味に仕上げる「アグリジェント風」や、レーズンや松の実、アーモンドを加えるなど、アレンジは無限大! さらに、そのままいただくだけではなく、パスタのソースにしたり、パンにはさんでサンドイッチにするなど、工夫次第でさまざまな食べ方も楽しむこともできます。
従来のレシピの枠にはまらない、家庭料理らしい自由なスタイルが魅力の料理といえるでしょう。
ラタトゥイユとの違い
カポナータと間違えられやすい料理が、南フランス料理の「ラタトゥイユ(Ratatouille)」です。一体どのような違いがあるのか、確認してみましょう。
そもそも、ラタトゥイユとはズッキーニやナス、ピーマンといった夏野菜を炒めてから、トマトやハーブなどと一緒に煮込んだ料理のことを指します。つまり、ラタトゥイユもカポナータも「夏野菜の煮込み料理」という点では同じです。
カポナータとラタトゥイユは味つけが異なる!
カポナータとラタトゥイユの違いは「味つけ」です。先ほどご説明した通り、カポナータは白ワインビネガーと砂糖を加えてしっかりと味つけしますが、ラタトゥイユの味つけは基本的にオリーブオイルと塩こしょうのみ。味つけが控えめな分、野菜そのもののおいしさを楽しむことができます。
甘酸っぱい味わいがたまらない!おすすめのカポナータレシピ
ここからは、カポナータのおすすめレシピをご紹介します。基本から応用まで、幅広いレシピをピックアップしました。簡単に作れるものばかりなので、ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。
いろいろ野菜のカポナータ
ナスやズッキーニのほか、セロリ、パプリカなどを細かく切って、オリーブオイルや砂糖、ワインビネガーで軽く煮込み、甘酸っぱくも濃厚な味わいに仕上げました。このレシピは野菜のみで作りましたが、魚介や鶏肉などを入れてアレンジするのもおすすめです!できたてアツアツはもちろん、冷やしてもおいしいので、ぜひ試してみてくださいね。
電子レンジで簡単 カポナータ
電子レンジを使ってパパッと作れるカポナータのご紹介です。おいしく作るポイントは、具材のサイズを揃えて切ること!こうすることで熱が均一に通り、見た目もきれいに仕上がります。バゲットにのせたり、肉料理の付け合わせにするなど、さまざまな楽しみ方ができる一品です。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。
チキンとトマトのカポナータ
ハーブの香りが食欲そそる、チキンとトマトのカポナータはいかがですか?甘み、酸味、旨みのバランスが絶妙で、やみつきになること間違いなし!鶏手羽元は鶏もも肉などほかの部位でも作れるので、ぜひ試してみてくださいね。
カポナータの冷製パスタ
夏野菜をたっぷり使ったカポナータに氷水でよく冷やしたカッペリーニを加えて、味、見た目ともに大満足の冷製パスタに仕上げました。甘酸っぱいカポナータソースがカッペリーニによく絡み、たまらないおいしさですよ!鶏肉を加えればより食べ応えのある一品に仕上がりますので、お好みでお試しください。
カポナータのチーズグラタン
カポナータにチーズをたっぷりのせてオーブントースターで香ばしく焼き上げた、食べ応え抜群の一品です。やわらかくなるまでじっくり煮込んだ野菜にとろとろのチーズがよく合い、ついつい手が止まらなくなりますよ。普段の献立にはもちろん、おもてなしやパーティーにもおすすめの一品です。
彩り野菜のカポナータトルティーヤ
カポナータをトルティーヤ生地で巻いてみました。様々な野菜の旨味たっぷりのカポナータをトルティーヤ生地で巻くとボリュームも出て、おもてなしや、お酒のお供にもよく合いとてもおいしいです。ぜひお試しください。
トマトの甘みがおいしい!おすすめのラタトゥイユレシピ
続いておすすめのラタトゥイユレシピをご紹介します。トマトソースの甘みとオリーブオイルの香りがクセになりますよ。
冷やしても美味しいラタトゥイユ
冷やしてもおいしく食べられるラタトゥイユのレシピをご紹介します。できたての温かいラタトゥイユもおいしいですが、冷蔵庫で冷やすとさっぱり食べられて暑い夏にぴったりですよ。トマトソースの代わりに生のトマトを使ってフレッシュな甘みを楽しむのもおすすめ。ぜひ作ってみてくださいね!
ラタトゥイユ風 鶏もも肉のトマト煮
旨味たっぷりの鶏もも肉を、ラタトゥイユ風トマト煮込みにしました。最後に生のバジルをトッピングすれば、爽やかな香りがフワッと香るおしゃれな一品に仕上がりますよ。具だくさんでボリューム満点なので、夕食の主菜にぴったり。ぜひ献立作りに役立ててくださいね。
ラタトゥイユパスタ
ラタトゥイユにパスタを混ぜ合わせれば、あっという間におしゃれなランチが完成!ラタトゥイユにはローリエを加えて臭みを取り除き、レストランで食べるような風味豊かな味わいに仕上がりますよ。粉チーズをたっぷりトッピングしてお召し上がりくださいね。
夏野菜のオーブン焼きラタトゥイユ
最後はグリルして作るアレンジラタトゥイユのご紹介です。ソースを敷いてオーブンで焼くラタトゥイユはいかがでしょうか。ズッキーニ、トマト、ナスを薄く切って交互に並べるので、見た目もとても華やかで、食卓に彩りを添えてくれます。ハーブの入ったパン粉をかけて焼き上げるので、風味が増して、野菜の旨味をしっかり楽しめる一品です。
カポナータを作って夏野菜をおいしく食べよう!
いかがでしたか?今回は「カポナータ」の特徴やラタトゥイユとの違い、おすすめレシピなどをご紹介しました。
地中海最大の島、イタリア・シチリア島発祥の煮込み料理「カポナータ」。おいしいのはもちろん、家庭料理らしい自由なスタイルも魅力的で、パレルモ風やアグリジェンド風などさまざまなアレンジレシピを楽しむことができます。 この機会にぜひレパートリーに取り入れて、自分好みの味わいを見つけてみてくださいね。