最終更新日 2023.11.9

冬至の食べ物について知ってる?風習や冬の七種についても解説!

冬至の食べ物について知ってる?風習や冬の七種についても解説!

一年でもっとも昼が短く、夜が長いことで知られている「冬至」。二十四節気のうちのひとつで、2023年の今年は12月22日が冬至となります。この時期はスーパーにもかぼちゃや柚子などが並びますが、どのような意味があるのでしょうか。この記事では、冬至にまつわる食べ物や風習、冬至に作りたいおすすめレシピをご紹介します。

冬至とは

冬至は、一年でもっとも太陽が出ている時間が短い日として知られていますが、昔の人々は「一年でもっとも太陽の力が弱まる日」として、冬至を死に一番近い日と考えていたそうです。そういった理由から、冬至には厄を追い払い無病息災を願うために、病気に強く寿命が長い「柚子」にあやかって、柚子湯に入って体を温めたり、運を呼び込むことのできる食べ物を食べる風習が生まれました。

そんな冬至に食べるとよいとされている食材でパッと思いつくものといえば「かぼちゃ」ではないでしょうか。冬至が近づくとスーパーにはかぼちゃや柚子が目立つ場所に並びはじめますよね。しかし実はそれ以外にも、冬至に食べると運を高めると考えられている食材があるんです!

「冬至の七種(ななくさ)」というのを聞いたことはありますか?「ななくさ」と聞くと、春の七草が思い浮かびますが、春の七草と冬至の七種はまったくの別物。以下でこの2つの「ななくさ」の違いについてご紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

冬至の七種と春の七草の違いは?

お正月を過ぎてしばらくすると、スーパーの店頭でも見かけるようになる「春の七草」。1月7日(人日の節句)の朝に7種類の野菜の入ったお粥を食べることで「邪気を払い、万病を予防できる」とされたことから七草粥が食べられるようになったと言われています。

七草粥を作るために用意される七草は、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろの7種類の若菜です。

一方「冬至の七種」はというと、かぼちゃ(なんきん)、れんこん、にんじん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うどんの7食材を指します。

同じ「ななくさ」でも両者の中身はまったく違うんですね!どちらも厄を払い健康を願う気持ちから生まれた「ななくさ」を食べるという風習。昔の人々がこれらに対しての想いが強かったことがわかります。

冬至の七種の食材とは

冬至には、日本で古くから無病息災を願って食べられてきた「七種」があることをお伝えしました。

「南京 なんきん(かぼちゃ)」「蓮根 れんこん」「人参 にんじん」「銀杏 ぎんなん」「金柑 きんかん」「寒天 かんてん」「饂飩 うんどん(うどん)」

冬至の七種は声に出して読み上げるとお気づきになる方もいらっしゃるかもしれませんが、どれも「ん」が二つ付いているんです!二つの「ん」が付いていて、たくさんの「ん=運」を呼び込めるという言葉の響きから、これらの食材が冬至の七種として食べられるようになったと言われています。食材名や料理名の響きから縁起を担ぐ風習は、どこかおせち料理にも共通していますね。

冬至に食べられるのは七種だけ?

冬至の七種についてご紹介しましたが、冬至に食べられている食べ物はほかにもあります。よく知られているもののひとつが、お赤飯などおめでたいときにも使われる「小豆」です。赤い色は邪気を払うと考えられていたことから、冬至の日の朝に小豆粥を食べるとよいとされていました。朝から小豆の入ったお粥を食べたら、しっかり体も温まりそうですよね!

また「こんにゃく」も、生産が盛んな群馬県など北関東の地域では冬至に食べるとよいと言われています。こんにゃくが体内の老廃物を出して体の調子を整えてくれると考えられていたことから、食べられるようになったそうです。

冬至に食べたいおすすめレシピをチェック

ここまで冬至についてご説明しましたが、そろそろ冬至の七種を使ったレシピを知りたくなってきたのではないでしょうか。そんな方のために、ここからは冬至の七種を使ったおすすめレシピをご紹介します。朝の小豆粥からはじまり、冬至にぴったりなおやつまでピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

定番の小豆粥

今年の冬至は、朝ごはんに「小豆粥」を作ってみませんか?こちらのレシピではひと手間かけて、乾燥あずきから丁寧に煮出して作っています。ほんのりとピンクに色づいたお粥に仕上がりあずきのやさしい甘さを感じられますよ。ほっとする味わいをお楽しみください。

かぼちゃと厚揚げのそぼろ煮

冬至の七種の食材のひとつ「かぼちゃ」を使用して作る「かぼちゃと厚揚げのそぼろ煮」です。旨味たっぷりの豚ひき肉がかぼちゃと厚揚げに絡んで、食べ応えも抜群!定番の煮物もおいしいですが、今年の冬至はこちらのレシピを試してみてはいかがでしょうか。

カボチャのゴマきんぴら

続いてもかぼちゃのほっこりとしたおいしさを楽しめるレシピ、「かぼちゃのゴマきんぴら」をご紹介します。冬至の七種である「にんじん」も入れるので、まさに冬至にぴったりなおかずですよ!甘辛い味つけでごはんも進みます。普段の献立にも取り入れやすいので、ぜひ作ってみてくださいね。

レンコンとこんにゃくのそぼろ炒め

冬至の七種である「れんこん」と「こんにゃく」を使用したそぼろ炒めもお試しいただきたい一品です。味つけは、めんつゆがメインなのでとっても簡単!食感が異なる食材の組み合わせが楽しく、ニンニクの風味も効いていてやみつきになるおいしさですよ!

野菜たっぷり けんちんうどん鍋

「かぼちゃ」「にんじん」「うんどん(うどん)」を具材にして、野菜のおいしさを楽しめるけんちんうどん鍋を作ってみましょう!冬至の七種のうち3食材を使用しているので、冬至にぴったりですよ。それぞれの食材を切って煮込むだけなので、忙しい日でも作りやすい一品です。

ぎんなんとキノコの炊き込みごはん

「ぎんなん」の黄金色が彩りのアクセントになった、炊き込みごはんのレシピです。鶏ささみやしいたけの旨味も加え、満足感のある一品に仕上げました。ぎんなんは水煮のものを使用するので、殻を剥く手間などもかからず手軽に作ることができますよ。ぜひ炊き込みごはんのレパートリーに加えてみてくださいね。

金柑と牛こま切れ肉のオイスター炒め

冬至の七種の中で唯一の果物「きんかん」と牛肉を組み合わせた、意外なおいしさを楽しめるオイスター炒めをご紹介します。旨味たっぷりの牛肉をオイスターソースで味つけした濃厚な味わいですが、金柑の酸味がほのかなアクセントとになっていて絶品!ツヤッとした金柑の見た目も食欲をそそる、冬至に食べるとご利益がありそうな一皿です。

シンプルで簡単 具だくさん豚汁

具だくさんの豚汁も、冬至の日の献立に加えてみませんか?豚バラ肉、大根、にんじんやごぼうなど、さまざまな食材が入るので食べ応えも十分!シンプルながらも旨味たっぷりで、寒い日にぴったりですよ。冬至の献立であと一品に迷ったときにもぜひ活用していただきたい一品です。

昔ながらの常備菜 雷こんにゃく

こちらは、こんにゃくだけでも満足感のある「雷こんにゃく」のレシピです。こんにゃくの水分をしっかりと飛ばしてから調味料を加えることで、味がぼやけることなくしっかり絡みます。ごはんのおともにはもちろん、お酒のおつまみとしてもおすすめな一品です。冬至は「こんにゃく」を食べて体から老廃物を出しましょう!

香るゆずようかん

柚子の果汁を加えてつくる爽やかな「ゆずようかん」はいかがでしょうか。こちらのレシピでは、なめらかな白あんと七種のひとつである「かんてん」を使用して作っています。ゆずの香りと白あんの甘み、さらにローストしたくるみ食感もアクセントになっていて豊かな風味をお楽しみいただけます。ハードルが高そうな和菓子も、実際に作ってみると意外と簡単ですよ!

手作り黒みつでシンプルあんみつ

寒天と白玉団子はもちろん、黒みつまで手作りしたあんみつのレシピです。プルプルの寒天にモチモチの白玉、そして濃厚な黒みつが好相性!黒みつは焦がさないように注意して、お好みの味わいに仕上げるのがおすすめです。冬至の日のおやつにぜひ作ってみてくださいね!

今年の冬至は食の風習を実践してみよう!

今回は二十四節気のひとつである冬至についてご紹介しました。知ると意外と奥深い「冬至」。古来から受け継がれてきた伝統的な風習はこれからも大切にしていきたいですね。今年の冬至はご紹介したレシピを作って食べて、無病息災を願ってみてはいかがでしょうか。

※20歳未満の飲酒はやめましょう。

こちらもおすすめ
なぜ冬至にかぼちゃ?食べる理由とおすすめレシピをご紹介
2024年の「冬至」は12月21日(土)です。冬至といえば、昔からかぼちゃを食べたり、柚子湯に入る習慣がありますが、その理由をご存じですか?この記事では、冬至の意味のほか、かぼちゃを食べたり、柚子湯に入る習慣ができた理由を詳しく解説します。冬至に食べると縁起がよいとされる食べ物やかぼちゃのレシピも必見ですよ!
なぜ冬至にかぼちゃ?食べる理由とおすすめレシピをご紹介
2024.11.21 最終更新

人気のカテゴリ