朝食などごはんのお供にぴったりの「しらす」。いわし類の稚魚のことですが、釜揚げしらすやちりめんじゃことはどう違うのでしょうか?この記事ではしらすの特徴や旬の時期、ちりめんじゃこや釜揚げしらすとの違いについて解説します。記事後半のしらすのオイル漬けやちりめんじゃこと梅のチャーハンなど、絶品レシピも必見ですよ。
しらすってどんな魚?特徴やレシピ、ちりめんじゃことの違いもご紹介!
- 目次
- しらすとは?
- 名前の由来について
- 原料について
- 生息地について
- 旬の時期について
- ちりめんじゃこや釜揚げしらすとの違い
- 釜揚げしらす
- しらす干し
しらすとは?
「しらす」とは特定の魚のことではなく、アユやイワシ、ウナギやニシン、イカナゴなどの魚の稚魚の総称のこと。これらの魚の稚魚は身体に色素がほとんどなく透明から乳白色をしているため、「しらす」と呼ばれています。しらすのしらすの原料や生息地、旬についても解説していきます。
名前の由来について
しらすという名前の由来は、諸説ありはっきりとはわかっていません。有力なのは、時代劇の裁きのシーンで見かける白い砂利が敷き詰められた「お白洲」から来ているという説。しらすを干して一面が真っ白な様子をお白洲に例えて名付けられたのではないかと考えられています。そのほか、透き通った見た目や、ゆでると白くなるということから「白子(しらす)」と呼ばれるようになったという説もあるんですよ。
原料について
とくに市場に流通するもののほとんどはカタクチイワシの稚魚が原料です。そのほかにもウルメイワシやマイワシの稚魚がしらすとして流通しています。しらすと呼ばれるのは卵からかえってから2cmくらいまでの稚魚です。3cmほどに成長して身体が銀色に変化したものは、イワシの成魚前という意味の「カエリ」と呼ばれ、さらに成長して5cmほどになったものが「イワシ」と呼ばれます。
生息地について
しらすとして市場に出回るカタクチイワシの生息地は、日本周辺から朝鮮半島沿海、中国や台湾などです。マイワシの場合はこれらの地域に加え、フィリピンにも分布しています。日本国内では特に太平洋側で穫れ、静岡県や兵庫県、神奈川県などが有名です。
旬の時期について
しらすは通年漁獲されますが、旬の時期はカタクチイワシの産卵のピークである春と秋です。マイワシは冬から春にかけて産卵し、うるめいわしは4~6月にかけて産卵します。春のしらすは小ぶりながらぷりぷりとしていて甘みがあり、たいへんおいしいと言われています。また、秋のしらすは脂がのっていて、また格別な味わいです。
ちなみにしらすは資源保護のため禁漁の期間が設けられており、兵庫県では12〜3月、静岡県や神奈川県では1〜3月頃が禁漁となっています。
ちりめんじゃこや釜揚げしらすとの違い
しらすと間違えられやすいものに、ちりめんじゃこや釜揚げしらすがあります。実はこれらはどれもしらすを加工したものなのです。しらすは製法の違いによって、釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんじゃこという3つの呼び方に分けられます。それぞれの特徴や作り方を見ていきましょう。
釜揚げしらす
釜揚げしらすとは水揚げされた生のしらすを塩水で釜ゆでし、冷ましたもののこと。水分量は80%ほど。「釜揚げしらす」や「釜揚げ」などと呼ばれます。ふんわりとしたやさしい食感で食べやすく、ほのかな塩気が後を引く味わいです。
しらす干し
釜揚げしらすを2時間ほど天日干しして水分を飛ばしたものがしらす干しです。水分量は70%ほどで、「中干ししらす」や「太白ちりめん」と呼ばれることもあります。
ちりめんじゃこ
ちりめんじゃこは釜揚げしらすを半日ほど天日に干してしっかりと乾燥させたもののこと。水分量は少なく50%ほどです。乾燥してちりめん状になった姿から、「ちりめん」や「ちりめんじゃこ」という名前で呼ばれています。固めの食感ですが旨味が凝縮されており、しっかりとした味わいです。
しらすのおいしい食べ方について
ごはんのお供にそのまま食べることが多い「しらす」や「ちりめんじゃこ」ですが、塩気や旨味を活かしてさまざまな料理に活用することができるんです!ここでは、主食からおかず、トッピングなど、しらすのさまざまな使い方とおいしい食べ方をご紹介します。どの食べ方も釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんじゃこなど、お好みで使い分けてくださいね。
丼、お茶漬け、チャーハン、炊き込みご飯
しらすといえば定番の「しらす丼」ですよね。お好みの薬味と卵の黄身をのせ、しょうゆをかけて完成です。「生」のしらすを使う場合は、鮮度のよいものを使用し、早めに召し上がってくださいね。ほかにもお茶漬けやチャーハンの具材として、また、炊き込みご飯やおこわに混ぜ込んでもおいしいですよ。
かき揚げ
小麦粉や天ぷら粉と一緒に混ぜ合わせ、カリッと揚げたかき揚げは、お酒のおつまみにもおすすめ!三つ葉を加えると味のアクセントにもなりますよ。
サラダ、和え物
しらすはサラダのトッピングや和え物にも向いている食材です。葉物野菜と豆腐、わかめ、海苔、大葉などと組み合わせて作る和風サラダは絶品ですよ!また、トマトやブロッコリー、オクラなどの野菜との相性がよく、醤油や胡麻ベースのドレッシングにもよく合いますよ。
パスタやピザ、パン
しらすをパスタの具材として取り入れるのもおすすめです。パスタは大葉や大根おろしなどを添えたあっさり系のパスタにはもちろんの他ほかにも、明太子やバター醤油を使ったの濃厚な味わいのパスタとも相性抜群なんですよ!また、ピザやパンのトッピングに使う場合は、チーズやネギなどと組み合わせると風味豊かになり、よりおいしくいただけます。さらに、お肉や野菜、きのこなどと一緒にアヒージョの具材にすることで、しらす自体の旨味だけでなく、ほかの食材の風味や旨味が引き立ちます。しらすをアヒージョにしたら、お好みのパンにのせて楽しんでくださいね。
しらすを使った絶品レシピ
しらすの特徴やおすすめの料理法、ちりめんじゃこや釜揚げしらすとの違いがわかったところでここからは、しらすを使った絶品レシピをご紹介します。簡単に作れるレシピをピックアップしているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
しらすと天かすのだし茶漬け
しらすと天かすのだし茶漬けのレシピです。釜揚げしらすと天かす、大葉をトッピングしたごはんに、めんつゆのだし汁をかけるだけ!しらすの旨味と天かすの濃厚な味わいがほんのり甘いだし汁とマッチして、どんどん召し上がれますよ。ぜひ作ってみてくださいね。
大葉としらすのオイルパスタ
大葉としらすを使って和風のペペロンチーノを作ってみました。ガーリックと鷹の爪を効かせたオイルソースと、ふわふわの釜揚げしらすがパスタにからみ、やみつき必至の味わいです!大葉の爽やかな風味がアクセントになってとてもおいしいですよ。ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
しらすのオイル漬け
しらすのオイル漬けのご紹介です。ガーリックと鷹の爪を効かせた風味豊かなオリーブオイルにしらす干しを漬け込みました。まろやかなしらすの旨味がオイルに染み渡り、たまらないおいしさです!パンやパスタと一緒に召し上がるのもおすすめですよ。ぜひ作ってみてくださいね。
スパイシー しらすとエビのアヒージョ
スパイシーな味わいのしらすとエビのアヒージョを作ってみませんか?プリプリのエビと旨味たっぷりのしらすが好相性!ぴりりと辛い一味唐辛子と黒こしょうが刺激的でクセになるおいしさです。ぜひ召し上がってみてくださいね。
しらすのスクランブルエッグ
しらすのスクランブルエッグはいかがでしょうか?ふわふわやさしい味わいのスクランブルエッグに塩気の効いたしらすがアクセントになって、インパクトのある一品に大変身!ワインのおつまみにもぴったりですよ!ぜひお試しくださいね。
ちりめんじゃこを使った絶品レシピ
続いては、ちりめんじゃこを使った絶品レシピをご紹介します。おつまみやごはんのおかず、主食にぴったりのレシピなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
さつまいもとちりめんじゃこの塩おこわ
さつまいもとちりめんじゃこの塩おこわのご紹介です。ほっこりやさしい甘さのさつまいもと塩気の効いたちりめんじゃこが好相性!シンプルながら奥深い味わいで、もちもちのおこわをたくさん召し上がれますよ。とてもおいしいのでぜひ作ってみてくださいね。
ちりめんじゃこと梅のチャーハン
ランチにもおすすめのちりめんじゃこと梅のチャーハンです。甘酸っぱい梅干しとごま油を吸ったカリカリのちりめんじゃこが相性抜群!さっぱりとした後味で、何度もリピートしたくなるおいしさです。とても簡単にお作りいただけるのでぜひお試しくださいね。
常備菜 大根とちりめんじゃこの中華風きんぴら
常備菜にもおすすめ!大根とちりめんじゃこの中華風きんぴらのレシピです。オイスターソースや鶏ガラスープの旨味とちりめんじゃこの風味で、ごはんがどんどん進みます!皮付き大根のコリコリとした食感も楽しめます。ぜひ献立に加えてみてくださいね。
焼きレンコンと水菜のちりめんじゃこ和え
焼きレンコンと水菜のちりめんじゃこ和えを作ってみましょう。焼いてホクホクになったレンコンとフレッシュな水菜やミニトマトの食感の違いが楽しい一品です。ちりめんじゃこの旨味とバルサミコ酢の甘酸っぱさがアクセントになって、手が止まらなくなるおいしさです。ぜひ召し上がってみてくださいね。
常備菜 ピーマンとちりめんじゃこのおかか山椒炒め
後もう一品がほしいときに!ピーマンとちりめんじゃこのおかか山椒炒めもおすすめです。ほろ苦いピーマンと旨味たっぷりのちりめんじゃこが相性抜群!おかかの風味と山椒の辛さがやみつき必至ですよ。今夜の夕飯に作ってみませんか?
さまざまな料理にアレンジ可能!しらすやちりめんじゃこを使った料理を作ってみよう
いかがでしたか?しらすの特徴や旬の時期、ちりめんじゃこや釜揚げしらすとの違いに加えて、しらすやちりめんじゃこを使った絶品レシピなどをご紹介しました。しらすはそのまま食べるのはもちろん和食から洋食、中華までさまざまな料理ともマッチします。今回ご紹介したレシピなども参考にしていただき、ぜひしらすやちりめんじゃこを使ったさまざまな料理を作ってみてくださいね。