濃厚な味わいが魅力の「アボカド」。おいしいけれど、脂質が多くてカロリーが高いというイメージがありますよね。しかし実は、アボカドには健康をサポートしてくれる栄養素が含まれているんです。今回は、そんなアボカドのカロリーや栄養について解説します。記事後半でご紹介している、おいしいアボカドレシピも必見ですよ!
アボカドのカロリーはどのくらい?その他の栄養素もあわせて解説
- 目次
- アボカドってどんな食べ物?
- 気になるアボカドのカロリーや脂質は?
- 体にうれしいアボカドの栄養素
- ビタミンE(α-トコフェロール)
- 食物繊維
- アボカドの選び方と保存方法は?
- 選び方
- 保存方法
アボカドってどんな食べ物?
アボカドは、中南米原産のクスノキ科ワニナシ属の果物です。「ワニナシ属」という名前は、英名の別名である「alligator pear(ワニの梨)」を直訳したものだそうです。アボカドの皮の質感が、黒くてゴツゴツとしたワニの皮に似ていることが由来ともいわれています。
日本国内で流通しているアボカドは、海外からの輸入品が大部分を占めます。輸入国のトップはメキシコで、全体のおよそ80%にも上るのだとか。ほかに、ペルーやアメリカ、コロンビアなどの国からの輸入もあり、通年スーパーで手に取ることができるのです。
国内では、和歌山県や愛媛県、鹿児島県などで栽培されています。輸入品と比べると生産量はごくわずかですが、ハウス栽培でアボカドを栽培する農家が増えてきており、国産アボカドへの需要も高まっているようです。
気になるアボカドのカロリーや脂質は?
濃厚な味わいのアボカドはカロリーが高いイメージがありますが、実際どのくらいのカロリーで、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。以下で、詳しく見てみましょう。
アボカドのカロリーとエネルギー産生栄養素(100g当たり)
・エネルギー…176kcal
・脂質…17.5g
・たんぱく質…2.1g
・炭水化物…7.9g
アボカドは「森のバター」と呼ばれるほど脂質が多く含まれていて、その分カロリーも高い食品ですが、アボカドの脂質は、その大部分が不飽和脂肪酸であるオレイン酸です。オレイン酸はオリーブオイルに多く含まれる脂肪酸で、ほかの脂肪酸と比べて酸化しにくく、血液中の悪玉コレステロールを下げる働きがあります。
とはいえ、カロリーは高めなので食べ過ぎには注意が必要です。小さめのアボカドの種を除いた可食部が100g前後ですので、一日で1/2個程度を目安にするとよいでしょう。
体にうれしいアボカドの栄養素
アボカドは、ビタミンEや葉酸などのビタミン類や、カリウムなどのミネラル、食物繊維など、さまざまな栄養素が含まれる野菜です。以下でそれぞれの栄養素について詳しくチェックしてみましょう。
ビタミンE(α-トコフェロール)
アボカドには、100g当たり3.3mgのビタミンEが含まれています。「若返りのビタミン」とも呼ばれるビタミンEは、強い抗酸化作用をもち、活性酸素の害から体を守ってくれます。また、細胞内での過酸化脂質の生成を抑える働きもあります。
ビタミンEは、油に溶けやすい性質をもつ脂溶性ビタミンです。油と一緒に摂ることで吸収されやすくなりますが、アボカドは脂質を多く含むため、油をプラスしなくても効率よくビタミンEを摂ることができます。
食物繊維
アボカドには、100g当たり5.6gと食物繊維が豊富に含まれています。これは、食物繊維が多いイメージのあるごぼうとほぼ同じくらいの量なんですよ。
食物繊維には水溶性と不溶性があり、どちらも腸内環境を整えるのに欠かせません。アボカドには、この2種類の食物繊維がバランスよく含まれています。食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなるため善玉菌が増え、善玉菌優位のバランスのとれた腸内環境になります。腸内環境が整うことで、便秘や下痢などの症状の改善が期待できますよ。
アボカドの選び方と保存方法は?
アボカドは熟しているかがわかりづらいうえ、低温にも高温にも弱く、デリケートな食材なので正しく保存することが大切です。ここでは、アボカドの選び方と保存方法をチェックしてみましょう。
選び方
アボカドが熟しているかどうかは、皮の色で判断することができます。すぐに食べたい場合は、皮の色が黒っぽく、少しやわらかくて弾力のあるものが食べ頃です。2~3日後に食べる場合は、未熟な深緑色のものを購入して、追熟させてから食べてくださいね。
保存方法
皮が緑色で熟していないアボカドは、室温に置いて追熟させます。追熟に適した温度は20度前後で、2~5日ほどで皮が黒っぽく変化します。直射日光が当たらないように注意しましょう。
熟して皮が黒くなったものは、冷蔵庫の野菜室で保存します。アボカドは5℃以下になると低音障害を起こす可能性があるため、冷蔵庫ではなく野菜室での保存が適しています。また、半分に切ったものを保存する場合は、種付きのほうをラップでしっかりと包んで冷蔵保存しましょう。断面が空気に触れると変色してしまいますが、レモン汁をかけておくことで多少抑えることができますよ。
アボカドのおいしいレシピ
アボカドのカロリーや栄養素についてわかったところで、ここからはアボカドを使った、簡単でおいしいレシピをご紹介します。
カプレーゼ風アボカドボート
彩り鮮やかで食卓が華やぐ、アボカドボートのご紹介です。トマトとモッツァレラチーズ、バジルを使ったカプレーゼに、アボカドを加えてアレンジしました。さっぱりとした味わいにアボカドの濃厚さが加わり、シンプルながら手が止まらないおいしさ!アボカドの形を活かして、おしゃれに盛り付けてみてくださいね。
アボカドのしょうゆ漬け
おつまみにぴったり!アボカドのしょうゆ漬けはいかがでしょうか。皮をむいて半分にカットしたアボカドを、しょうゆベースの調味液に漬け込むだけの簡単レシピ。とろりとした食感のアボカドに味がしっかりと染みて、食べ応えがありますよ。ご家庭によくある調味料で作れるので、ぜひお試しくださいね。
※みりんは、加熱を行いアルコールを飛ばし粗熱をとっておきます。
丸ごとアボカドでダブルチーズ明太子グラタン
ころんとした見た目がかわいらしい、アボカドのグラタンを作ってみませんか?チーズはクリームチーズとピザ用チーズの2種類を使い、濃厚な味わいに仕上げました。マッシュしたなめらかなアボカドとピリッと辛い明太子、甘いコーンの相性もよく、クセになる一品ですよ!おもてなしにもおすすめです。
※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W200℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。
※アルミホイルが熱源に直接触れると溶けてしまう恐れがあります。熱源に触れないようご注意ください。
アボカドツナとマスカルポーネのディップ
ホームパーティーにおすすめ!アボカドにマスカルポーネチーズを合わせてディップにしました。マスカルポーネは、コクがありつつも軽い食感なので、ディップにぴったり!濃厚なアボカドと相性抜群の組み合わせです。ツナを加えることで旨味と食べ応えが増し、大満足のおつまみができあがります。お酒のおつまみに最適なので、ぜひお試しくださいね。
アボカドと明太子の肉巻きフライ
アボカドを豚ロースで巻いた、食べ応え抜群のフライはいかがでしょうか。アボカドを揚げると、より濃厚でとろりとした食感になり絶品!一緒に巻いた明太子の辛味と塩気もアクセントになり、お箸が止まらなくなること間違いありません!ごはんのおかずにもお酒のおつまみにもぴったりなので、ぜひ作ってみてくださいね。
カフェごはん アボたまタコライス
タコライスに「アボたま」をのせた、ボリューム満点のカフェごはんです。ピリッと辛いタコライスに、卵黄とアボカドのまろやかさがマッチして、どんどん食べ進めたくなる味わいに仕上がっています。タコミートは、カレー粉やチリパウダーなどのスパイス類を揃えれば簡単に作れるので、ぜひお試しくださいね。
※ご高齢の方や、2才以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している方は、卵の生食を避けてください。
粗挽き黒こしょうで スパイシーポキ丼
アボカドとお刺身用のサーモンで作る、スパイシーなポキ丼のご紹介です。濃厚なアボカドと旨味のあるサーモンに、粗挽き黒こしょうを効かせたタレがよく合います。ごはんは酢飯を使うので、さっぱりといただけますよ。一皿で満足感があり、火を使わずに作れるので、忙しい日のランチや夕食にいかがでしょうか。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。
アボカドクリームパスタ
アボカドと生クリームで作る、濃厚なパスタのレシピです。ソースは潰したアボカドに生クリームと調味料を混ぜ合わせるだけなので、とっても簡単!手間がかかるイメージのクリームパスタを手軽に作ることができます。白だしにわさびを効かせた和風の味わいで、とてもおいしいですよ。ぜひお試しくださいね。
※ご高齢の方や、2才以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している方は、卵の生食を避けてください。
濃厚なアボカドをおいしく味わおう
良質な脂質が含まれ、豊富なビタミンEや食物繊維を含むアボカドは、私たちの健康をサポートしてくれる優れた食品です。ご紹介したレシピを参考にしていただき、いろいろな料理でおいしく味わってみてくださいね。
また、クラシルではアボカドを使った料理をほかにもたくさんご紹介しています。ぜひお気に入りのレシピを見つけて、レパートリーに加えてくださいね。