ねっとりとした食感がおいしい「干し芋」。その名の通りさつま芋を蒸して乾燥させた保存食品で、気候や気温に恵まれている茨城県は全国でも有数の生産量を誇ります。自然な甘みや噛み応えが魅力で、手軽に食べられることから人気が高まっているんですよ!そこで今回は、干し芋の作り方からおいしい食べ方までご紹介します。
干し芋の作り方をご紹介!おすすめの品種やおいしい食べ方も
- 目次
- 干し芋の基本の作り方とおうちで簡単に作る方法をご紹介!
- 一般的な干し芋の作り方
- おうちで簡単にできる!干し芋の作り方
- オーブンで簡単 干し芋の作り方
- 干し芋を作るときにおすすめの品種
- 紅はるか
- シルクスイート
- いずみ13号
干し芋の基本の作り方とおうちで簡単に作る方法をご紹介!
まずは、一般的な干し芋の作り方とおうちで簡単に作れる干し芋のレシピをご紹介します。
一般的な干し芋の作り方
①さつまいもを皮つきのままやわらかくなるまでじっくりと蒸す
②蒸しあがったさつまいもの皮を熱いうちにむく
③さつまいもを縦に1cm幅に切る
④重ならないように乾燥ネットやザルに並べて干して完成
一般的に干し芋はこのような製造過程で作られます。 また、干し芋は掘りたてのさつまいもだとおいしく作れないため、追熟させたものを使って作るのがポイントです。1時間半〜2時間かけて蒸し、じっくりと甘みを引き出すことでおいしい干し芋ができあがるのだとか。
蒸しあがったさつまいもを繊維にそって切り、風通しのよいところで1週間ほど天日干しにしますが、干しすぎると固くなってしまうことも。 夜は夜露に当たらないように室内に入れるなど、環境や天候の状況を見ながら作る必要があります。
このように、手間と時間をかけて作られる干し芋は、おうちで作るにはハードルが高く感じられますよね。でも、実は天日干しをしなくても作れる方法があるんです!以下でチェックしてみましょう。
おうちで簡単にできる!干し芋の作り方
①蒸し器にお湯を沸かし、蓋にさらしを巻きます。蒸気の上がった蒸し器に、安納芋を入れたら蓋をして、弱火で40分程蒸します。竹串をさしてスッと通ったら火を止めます。
②熱いうちに皮をむき、冷めたら縦に7〜8mm幅の薄切りします。
③天板にクッキングシートを敷いて、芋を重ならないように並べて100℃のオーブンで、1時間加熱します。
④裏返してさらに1時間加熱して、安納芋がひと回り小さくなったら完成です。
【ポイント】
- さつまいもをゆっくり加熱して甘さを増すために、蒸し器を使用しています。
- オーブンは必ず予熱を完了させてから焼いてください。予熱機能のないオーブンの場合は温度を設定し10分加熱を行った後、焼き始めてください。
- 焼き色が付きすぎてしまう場合は、アルミホイルをかけてください。
詳しい材料や手順は動画でもご紹介していますので、チェックしてくださいね。
オーブンで簡単 干し芋の作り方
必要なのは蒸し器とオーブンだけ!天日干しをせず、簡単に作れる干し芋のレシピをご紹介します。さつまいもをやわらかく蒸したあと、オーブンでじっくり焼くことでねっとりと甘みのある干し芋ができあがりますよ。少し時間はかかりますが、できあがったときの達成感とよろこびはひとしお!天候に左右されないので気軽に挑戦できそうですね。
干し芋を作るときにおすすめの品種
干し芋は品種によって味わいが変わるんです!基本的にどの品種でも作ることは可能ですが、ここではおすすめの品種をご紹介します。
紅はるか
糖度が高く、上品な甘さが特徴の紅はるか。焼き芋や天ぷら、スイートポテトなどさまざまな楽しみ方ができる、人気の品種です。干し芋に加工することでより甘さが凝縮するため、一度食べるとそのおいしさの虜になる方も多いのだとか!
シルクスイート
名前の通り、絹のように舌の上をするんと滑るような、なめらかな舌触りが人気の品種です。やわらかいので加工が難しいですが、濃厚ながらあとに残らない上品な甘さはシルクスイートならでは。干し芋に加工してもそのなめらかさを楽しめます。
※『シルクスイート』は「カネコ種苗株式会社」の登録商標又は商標です。
いずみ13号
栽培が難しいことから一般的に入手が難しく、幻の干し芋とも呼ばれるいずみ13号。一般的なさつまいもは皮が赤紫色ですが、このいずみ13号は白く、サイズも小ぶりです。独特の濃厚な甘さとねっとりとした食感が特徴で、干すことによってどんどん飴色になっていくのだとか。強い甘さとねっとり感がお好みの方におすすめの品種です。
干し芋の保存方法
さて、続いては干し芋をおいしく食べきるための保存方法をご紹介します。正しく保存することでおいしさを保てますが、開封後は早めに食べ切るようにしてくださいね。
冷蔵
干し芋は冷蔵庫で保存することができます。くっつきやすいため1枚ずつラップで包むのがよいですが、空気を抜いてジッパー付保存袋に入れるだけでも問題ありません。隙間があったり空気が入っていると、干し芋の水分が抜けてかたくなるので気をつけましょう。
冷凍
多くてなかなか食べ切れない場合は、冷凍保存も可能です。冷凍するの場合も空気に触れないようにラップで包むのがおすすめ。長い間保存すると「冷凍焼け」といって水分が抜けてしまいよりかたくなる場合があります。冷凍したものを食べる場合は、冷蔵庫でゆっくり解凍するのがおすすめです。
正しく保存して、最後までおいしく食べてくださいね。
干し芋のおいしい食べ方
干し芋はそのまま食べても十分おいしいですが、ちょっとひと工夫するだけでまた違った味わいを発見できます。ここでは干し芋のおいしい食べ方をご紹介します。
そのまま食べる
まずはそのまま食べてみてください。甘みがぎゅっと凝縮しているので、そのままでも十分おいしくいただけます。
電子レンジで温める
そのままだと噛み切りにくいので少しやわらかくしたい、甘さをもっと感じたいという方におすすめの食べ方です。電子レンジで軽く温めることで、そのまま食べるよりもできたてのようなやわらかさと甘みを楽しめますよ。
<温め方>
1.干し芋を袋から出し、すぐに食べられる分だけお皿に並べます。
2.ラップをふんわりとかけ、電子レンジで20〜30秒ほど温めます。
最初は短めの時間で温めてみて、足りないと思ったら時間を追加してくださいね。
トースターで焼く
さつまいも特有のほくほくとした食感が好きな方におすすめの食べ方です。オーブントースターで少し焦げ目がつくくらいか、きつね色になるまで焼いて、焼きたてアツアツをお召し上がりください。さつまいもの甘みが引き立つだけでなく、さらに香ばしい風味が加わり絶品ですよ!
半解凍で食べる
干し芋を冷凍した場合、1時間ほど解凍した半解凍の状態で食べるのもまた違ったおいしさを楽しめます。アイス感覚で食べることができるので夏の暑い日にもおすすめです。
お好みの食材をトッピングして食べる
バターやアイスクリームは干し芋と相性抜群の食材です。バターをトッピングすれば、その塩気によってさつまいもの甘みが引き立ちます。アイスクリームは温めた干し芋に添えて、温度差を楽しむのもおすすめですよ!
ねっとりとした甘みを味わう!干し芋の活用レシピ
干し芋の保存方法やおいしい食べ方が分かったところで、ここからは干し芋を使った絶品アレンジレシピをご紹介します。
しっとり干し芋の濃厚プディング風
口あたりのいいプディングの中に干し芋を贅沢に入れた、濃厚な味わいのスイーツはいかがでしょうか?卵黄と生クリームが入ったプディング液が干し芋に染み込んで、まるでスイートポテトのようにしっとりした食感を楽しめますよ。干し芋のまろやかな味わいと甘いバニラの香りが口の中に広がる、一口食べると幸せな気分になる一品です。
ねっとりあまい シナモン香る干し芋フライ
やみつきになるおいしさ!干し芋フライのご紹介です。干し芋を2cm角のスティック状に切って素揚げし、バターや砂糖、シナモンをまぶしました。外はカリッと、中はねっとりとした食感で、干し芋のおいしさを存分に楽しめますよ。シナモンの風味が干し芋の甘みとよく合い、食べ進める手が止まらなくなること間違いありません!焦げやすいので油の温度には注意してくださいね。
スティックチョコ干し芋
干し芋はチョコレートとも相性抜群!このレシピでは、オーブンで作った干し芋をミルクチョコレートでコーティングして、ほっこりやさしい味わいの一品に仕上げました。安納芋を使うことで、濃厚な甘みを楽しむことができます。少し手間はかかる分、そのおいしさは格別です!ぜひ挑戦してみてくださいね。
干し芋たっぷりエッグパイ風
干し芋をたっぷり使って、エッグパイ風のおやつを作ってみませんか?一見難しそうに見えますが、冷凍パイシートを使っているので意外と簡単に作ることができますよ。サクサクのパイ生地となめらかな卵液、ごろっと入った干し芋の組み合わせは、食感だけでなく味わいのバランスも絶妙で、リピート間違いなし!コーヒーや紅茶とよく合うので、ぜひティータイムのお供に作ってみてはいかがでしょうか。
干し芋をおうちで作っていろんな食べ方を楽しもう!
今回は一般的な干し芋の製造過程や保存方法、さらにおいしい食べ方をご紹介しました。干し芋はオーブンを使えばおうちで簡単に作ることができます。そのまま食べるのはもちろん、トースターで温めたり、冷凍したものを半解凍で食べると食感や風味が変わるため、また違った味わいを楽しめますよ。ぜひご紹介したレシピも参考にして、さまざまな食べ方で味わってくださいね。