「ガレット」とは、フランス発祥のそば粉で作るクレープのことを指しますが、クッキーのような焼き菓子にもガレットと呼ばれるものがありますよね。今回は、そんなガレットについて詳しく解説します。おすすめのレシピもご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ガレットとは?特徴やおすすめの作り方について解説
- 目次
- ガレットとは?
- クレープとの違いは?
- そば粉か小麦粉か
- 作り方と形の違い
- 食事かスイーツか
- ガレットの種類は?
- ガレット・ブルトンヌ
- ガレット・デ・ロア
ガレットとは?
「ガレット(galette)」とはフランス料理の一種で、丸くて平たい料理やスイーツのことを指します。なかでも有名なのは、ブルターニュ地方の郷土料理である「そば粉のガレット」です。見た目はクレープに似ていますが、そば粉の香ばしい風味ともちもちとした食感を楽しむことができます。
ガレットの歴史はとても古く、フランスでは13世紀頃から食べられていたそうです。元々ブルターニュ地方は日照時間が短く土地が痩せていたことから、小麦の栽培に向かない地域でした。そのため、土地と気候に合ったそばの栽培が盛んになり、そば粉のガレットがパンに変わる主食として親しまれてきたのです。
ガレットはそば粉に水と塩を混ぜ合わせ、専用の鉄板に薄く伸ばして焼き上げます。ハムやチーズ、サーモン、卵など塩気のある具材をのせることが多く、主に食事としていただきます。本場フランスでは、シードルというりんごの発泡酒と一緒にいただくのが定番なんだとか。もちろん、ジャムやキャラメルソースを使った甘いガレットもあり、食事からスイーツまで幅広い楽しみ方ができるのも魅力のひとつです。
クレープとの違いは?
ガレットとよく似た料理に「クレープ」がありますが、実はこちらもブルターニュ地方発祥の料理です。ガレットがフランス全土に広まった後に、そば粉を小麦粉に変えて作られるようになったことが発祥と言われています。それぞれどのように違うのか、以下で詳しく見てみましょう!
そば粉か小麦粉か
ガレットとクレープの大きな違いは、生地に使われる材料です。ガレットはそば粉に水と塩を加えたシンプルな生地ですが、クレープは小麦粉に牛乳、卵、バター、砂糖などを加えた甘味のある生地を使います。
作り方と形の違い
ガレットとクレープは、焼き方も異なります。ガレットの生地は片面だけを焼き、具材をのせた後に正方形に形を整えます。一方でクレープの生地は両面を焼き、具材を円錐状または扇形に包みます。
食事かスイーツか
ガレットは塩気のある具材をのせて食事として、クレープは甘味のある具材を包んでスイーツとしていただくことが多いです。しかし、近年ではスイーツ系のガレットがあったり、食事系のクレープがあったりと、区別が曖昧になってきています。
ガレットの種類は?
ガレットは「丸くて平たい料理」の総称なので、そば粉のガレットのほかにもさまざまな種類があります。いくつか例をご紹介しましょう。
ガレット・ブルトンヌ
こちらもブルターニュ地方の郷土料理で、バターをたっぷりと使った厚焼きクッキーのことです。特産品である海塩を加えた甘じょっぱい味わいと、サクッホロッと軽い食感を楽しむことができます。
ガレット・デ・ロア
「王様の菓子」という意味で、フランスの新年のお祭りに食べるアーモンドクリームパイのことです。中には「フェーヴ」という小さな陶器の人形がひとつ入っており、家族で切り分けてフェーヴが当たった人は幸運が一年間継続すると言われています。
ガレット・デ・ポムドテール
じゃがいものガレットのことです。千切りのじゃがいもを平たくまとめ、フライパンでカリッと焼いたシンプルな料理です。ハムやチーズ、きのこなどを挟んで焼くこともあり、付け合わせやおつまみとして人気があります。
おいしく作るためのポイントは?
ガレットはそば粉に水と塩を混ぜ合わせ、専用の鉄板に薄く伸ばして焼くのが伝統的な作り方。しかし、そば粉にはグルテンが含まれていないので、生地が扱いにくく、折りたたむときにやぶれてしまうことも多いようです。そのためご家庭で作る場合は、生地に小麦粉や卵、コーンスターチなどを加えて扱いやすくするのもおすすめですよ。
そば粉を使ったガレットのレシピをご紹介!
ガレットをおいしく作るためのポイントを知ったところで、ここからはさまざまなガレットのレシピをご紹介します。まずは、そば粉のガレットの作り方を動画でチェックしてみましょう。
スモークサーモンとアボカドのそば粉ガレット
そば粉に卵とコーンスターチを加えて、おうちでも作りやすいようにアレンジしました。焼きたてのガレットはもちもちと香ばしく、ねっとりとしたスモークサーモンやアボカドと相性抜群です!おうちでカフェ気分を楽しみたいときに、ぜひ作ってみてくださいね。
ブルーチーズとはちみつのガレット
そば粉のガレットにブルーチーズとはちみつ、くるみをのせて、甘じょっぱくコクのある味わいに仕上げました。お食事としてはもちろんワインのお供にもおすすめですので、ぜひお試しくださいね。
※こちらのレシピは、はちみつを使用しております。 1歳未満(乳児)のお子様はお召し上がりにならないようご注意ください。 はちみつは、砂糖でも代用できます。それぞれ種類によって甘さが異なりますのでお好みで調整してください。
お芋を使ったガレットのレシピをご紹介!
続いては、お芋を使ったガレットのレシピをご紹介します。まるでハッシュドポテトのようにカリッほくっとした食感は、一度食べたらやみつきになること間違いありませんよ!
新じゃがいものガレット
新じゃがのおいしさをシンプルに楽しめる、チーズ入りガレットです。カリッほくっと香ばしいガレットの中には、とろとろのチーズがたっぷり!少ない材料で作れてとてもおいしい、おすすめのレシピです。
食感が楽しい 長芋のチーズガレット
ガレットは、長芋で作ることもできます。じゃがいもより生地がまとまりやすいので、初めて作る方でも失敗が少ないですよ。お好みでポン酢を添えて、和風な味わいをお楽しみください!
簡単おかず ツナとじゃがいものガレット
ツナ缶を加えて、おかずにもぴったりなガレットはいかがでしょうか。しっかりとした味つけなので、ごはんやパンのお供にはもちろん、おつまみにもおすすめです。ついついお箸が進んでしまうおいしさですよ!
スイーツ系ガレットのレシピをご紹介!
最後に、スイーツ系ガレットのレシピを2つご紹介します。どちらもブルターニュ地方の伝統的なスイーツですが、素材本来のおいしさを活かしたシンプルな味わいをお楽しみいただけますよ。
チョコバナナのそば粉ガレット
そば粉のガレットにチョコバナナと生クリームをトッピングして、ボリューム満点に仕上げました。もちもちのガレットに甘いチョコレートソースを絡めていただけば、思わず笑顔になってしまうこと間違いなし!ぜひお好みの具材をのせて、さまざまなアレンジをお楽しみくださいね。
サクほろっと香ばしい ガレット・ブルトンヌ
日本でも人気の焼き菓子、ガレット・ブルトンヌです。見た目はクッキーのようですが、サクッほろっと軽い食感とバターの芳醇な風味をお楽しみいただけますよ!ぜひお試しください。
※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W180℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。
ガレットでカフェ気分を楽しもう!
いかがでしたか?ガレットの特徴をはじめ、おすすめの作り方やレシピなどをご紹介しました。ガレットにはさまざなな種類があり、どれも共通しているのは「形が丸くて平たいこと」です。なかでもそば粉のガレットは、具材を変えることでさまざまなアレンジを楽しむことができますよ。おうちでカフェ気分を楽しみたいときにぴったりですので、ぜひ作ってみてくださいね。
クラシルでは、ほかにもさまざまなガレットのレシピをご紹介しています。ぜひ参考にしていただき、休日の朝食やブランチにお試しください。
※20歳未満の飲酒はやめましょう。