お味噌汁やお吸い物でよく目にする「お麩」。小麦粉に含まれるたんぱく質の一つ「グルテン」から作られています。小麦粉に水を加えて練り、でんぷんを洗い流すとグルテンのみが残ります。このグルテンがお麩の主原料になり、加える原料や製法によって、生麩や焼き麩、油麩など、様々な種類に分けられます。
おかずにもスイーツにも!【お麩】のアレンジレシピ15選
- 目次
- お麩は何からできている?
- お麩のアレンジレシピを作ってみよう!
- お麩と三つ葉のお吸い物
- 節約レシピ!お麩でカツレツ風
- 煮汁たっぷりのお麩がやみつき!
- お麩でやわらか!簡単チキンナゲット
- もっちり食感がおいしい!車麩の卵とじ
- 宮城県名産「油麩」を使った卵とじ丼
お麩は何からできている?
お麩のアレンジレシピを作ってみよう!
汁物の具材として使われることが多い「お麩」ですが、実は色々なアレンジレシピが存在するんです。独特の食感やくせのない味わいを活かすことで、いつもと違った楽しみ方ができますよ。
今回は、普通のお麩はもちろん、ちょっと珍しい車麩や油麩、カラフルな手まり麩を使ったレシピをご紹介します。節約したいときにもぴったりのレシピなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
お麩と三つ葉のお吸い物
まずはじめにご紹介するのは、お麩を使った定番のお吸い物です。焼き麩に三つ葉とワカメを合わせ、上品な味わいに仕上げました。だしの味がお麩に染みて、口に入れるとじゅわっと溢れ出すだし汁がたまりません。三つ葉やワカメ以外の具材でも楽しめるので、冷蔵庫にある食材で作ってみてくださいね。
今回は焼き麩を使いましたが、お好みのお麩でお作りいただけます。焼き麩は、水で戻すタイプもあるので、パッケージの表示を確認してお使いください。その際、水で戻したお麩の水分は、しっかり絞ってから料理に加えましょう。
節約レシピ!お麩でカツレツ風
いつもは脇役のお麩を、メイン料理にアレンジしました。めんつゆを染み込ませたお麩にパン粉をつけてカラッと揚げれば、かわいらしいミニカツレツの出来上がりです。外はサクッと中はふわっもちっの食感が癖になる味わい。食べやすいミニサイズなので、小さなお子さまにもぴったりですね。
めんつゆと水を混ぜ合わせたものにお麩を浸けて戻します。お麩がたっぷり水分を含んだら、薄力粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつけて、あとは油で揚げるだけ。簡単なのにボリュームが出るので、節約したいときにもおすすめですよ。
煮汁たっぷりのお麩がやみつき!
肉じゃがにお麩を加えてボリュームをアップさせました。お麩を様々な食材と一緒に煮ることで、その食材のうま味や煮汁をたっぷり吸収して、お麩もジューシーに仕上がります。肉じゃがなのに、お麩が主役になりそうなおいしさですよ。ぜひお試しくださいね。
お麩を水で戻したら、しっかり水分を絞ってから使うのがポイント。一度水分を絞ることで、お麩がスポンジのように煮汁を吸収します。水分を絞らないで使うと、うま味たっぷりの煮汁を吸い込むことができないので水っぽく仕上がってしまいますよ。
お麩でやわらか!簡単チキンナゲット
お麩を挽き肉料理に加えると、つなぎの代わりになる上に、ふわっとやわらかく仕上がります。お麩は手で細かく砕きながら、挽き肉や調味料と一緒に混ぜ合わせるだけなので、手間もかからず簡単。冷めてもやわらかいので、お弁当のおかずにもおすすめですよ。
鶏むね肉は皮と余分な脂を取り除いてからミンチ状にしますが、あまり細かくせずに、粗みじん切りでOK。少し食感を残した方が、食べごたえがあっておいしいですよ。
もっちり食感がおいしい!車麩の卵とじ
甘辛い煮汁がたっぷり染み込んだ車麩の卵とじです。えのきを加えて食べごたえ満点に仕上げました。食べると煮汁がじゅわっと口いっぱいに広がり、たまらないおいしさです。簡単に作れるのでランチにもぴったりですよ。ぜひお試しください。
「車麩」とは、真ん中が空洞の円状で、車のタイヤのような形をしたお麩です。大きな形ともちっとした弾力のある食感が特徴。食べごたえがあるので、お肉の代わりに使ってボリュームをもたせることができますよ。
宮城県名産「油麩」を使った卵とじ丼
こちらは宮城県の名産物「油麩」を使った卵とじ丼です。油麩を卵でとじたどんぶりは、地元では「油麩丼」と呼ばれ、最もポピュラーな食べ方です。食べごたえがあって、風味もいいので、この機会にぜひ味わってみてくださいね。
「油麩」とは、その名の通り、油で揚げたお麩です。一般的なお麩と違い、フランスパンのような、細長い形状をしているのが特徴です。輪切りにしてから使ってくださいね。
ほっとするおいしさ 油麩と白菜のうま煮
続いても油麩を使ったレシピです。油麩、白菜、干し椎茸を、だしが効いた煮汁でじっくりと煮込みました。だし汁は干し椎茸のうま味を効かせてやさしい味わいに仕上げているので、白菜の甘みが引き立ちますよ。油麩の程よい油が、煮物にコクをプラスするのでおいしく仕上がります。
油麩は水で戻さずに直接煮汁に入れて、冷たい状態からじっくりと煮込むことで味がよく染み込みます。水で戻す場合は、しっかり水分を絞ってから使ってくださいね。
お麩を洋風にアレンジ!油麩となすのチーズ焼き
お麩は和風だけでなく、洋風にもアレンジできるんですよ。こちらのレシピは、油麩とナスにたっぷりのトマトソースを絡ませたチーズ焼きです。油麩となすのジューシーな食感にトマトの酸味とコクのあるチーズが相まっておいしいですよ。ベーコンや玉ねぎなど、お好みの具材をプラスしてアレンジしてみるのもおすすめです。
水で戻した油麩に、なすが入ったトマトソースとチーズをかけてオーブントースターで焼き上げます。パングラタンのような仕上がりに、お腹も大満足の一品です。
会津地方の伝統料理「こづゆ」
福島県会津地方の郷土料理「こづゆ」を再現しました。こづゆとは、干し貝柱で取っただし汁に、里芋やニンジン、糸こんにゃくなどを加えた具だくさんのお吸い物です。海の幸が手に入りにくい内陸地方では、乾物を使った料理が多く、こづゆもその一つです。具材の数は縁起がいいとされる奇数の7~9種類入れるのが習わしです。だしが効いたやさしい味わいが身体に染み渡るおいしさですよ。ぜひお試しください。
貝柱、干しシイタケ、きくらげ、お麩など、乾燥した食材を使うのが特徴的です。お麩は本来、豆麩を使いますが、今回は彩りがきれいな手まり麩を使用しています。具材は季節の野菜を使ったり、鶏肉や高野豆腐を加えるなど、お好みのものを加えてみてくださいね。
2ステップで完成!きな粉スナック
ここからは、お麩をお菓子にアレンジしたレシピをご紹介します。
まずは、たった2ステップで作れるきな粉スナックです。お麩ときな粉を常備しておけば、いつでも食べられる手軽なお菓子なので、小腹が空いたときやおやつに便利。カリッサクッとした軽い食感が後引くおいしさです。普段料理をしない方でも、失敗なく作れるのでおすすめですよ。
お麩は乾燥したままフライパンで焼くだけ。あとは砂糖を混ぜたきな粉と絡めれば出来上がりです。こんがりと焼き色をつけるのがポイントですよ。きな粉の代わりに、黒ごまやシナモンシュガーなどをまぶしてもおいしいので、お好みでアレンジしてみてくださいね。
カラフルでかわいい!手まり麩のシュガーラスク
続いても、材料3つ、2ステップでできる簡単おやつです。こちらはカラフルな手まり麩を使ったシュガーラスクです。バターで炒めて、熱いうちにグラニュー糖をまぶすだけなので、あっという間に作れますよ。甘くてぽりぽりとした食感が癖になるおいしさです。
手まり麩をバターで炒める前に乾煎りすると、よりカリッと仕上がります。また、食感が違ってきますが、普通のお麩でもおいしくお作りいただけます。
オーブントースターで作る お麩のチョコレートラスク
チョコレートがたっぷり中まで染み込んだお麩のラスクです。オーブントースターを使って焼くことで、カリッと仕上がりますよ。ココアパウダーを使って簡単に作れるのに、見た目がおしゃれで味もばっちり。ココアパウダーの消費にも便利です。
電子レンジで溶かしたバターをお麩に染み込ませたら、ココアパウダーとグラニュー糖をまぶして、オーブントースターで焼くだけ。仕上げに粉糖を散らしておしゃれに仕上げましょう。
オーブンで焼く 油麩のシュガーバターラスク
油麩で作る、シンプルなシュガーバターラスクです。フランスパンに似た油麩を使うことで、見た目は普通のシュガーラスクのようですが、食べるとパンとはひと味違う風味や食感を味わうことができます。オーブンで焼くことで、さらに風味が増しておいしいラスクに仕上がりますよ。ぜひお試しください。
バターを染み込ませた油麩にグラニュー糖をまぶして、オーブンで焼き上げれば完成。油麩以外のお麩でも作れますが、その場合は焼き時間が変わってくるので、様子を見ながら加熱してくださいね。
お麩で簡単!ミニフレンチトースト
続いては、お麩のフレンチトーストのご紹介です。一口サイズで食べやすく、見た目もかわいらしいので、お子さまのおやつにもぴったり。たっぷり染み込ませた卵液のおかげで、しっとり食感に仕上がりますよ。トッピングはお好みでアレンジしてみてくださいね。
きな粉を卵液に混ぜ合わせれば、和風フレンチトーストに早変わり。トッピングにきな粉をまぶして完成です。お好みではちみつをかけてもおいしいですよ。
麩菓子で作る 黒糖風味のフレンチトースト
最後にご紹介するのは、麩菓子を使ったフレンチトーストです。黒糖の風味を活かすために、牛乳と卵だけのシンプルな卵液に浸しているので、やさしい甘みに仕上がっています。お好みで、アイスクリームやジャムなどを添えてお召し上がりください。
麩菓子にフォークで穴を開けておくことで、卵液が早く染み込みます。10分程浸したら裏返して、もう片面も10分程浸します。漬け込み時間は麩菓子の大きさにもよるので、中心まで卵液が染み込むまでは、浸しておいてくださいね。
お麩を使って節約レシピ
普段はお吸い物やお味噌汁に入れることが多いお麩ですが、料理に使えばボリュームが出て、もちっとした食感もたまりません。食べごたえが出るので、お肉の代わりに使うのもおすすめですよ。
お麩をアレンジしたお菓子は、どのレシピも少ない材料で簡単に作れるので、節約したいときに大活躍します。調理法しだいでもちもちの食感やカリッとした食感に変化するのも楽しいですね。今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ挑戦してみてくださいね。