イタリアン料理の前菜の定番である「カルパッチョ」。タイやサーモン、マグロやホタテなどとともに複数の野菜が彩りよく盛り付けられ、パーティーやおもてなしの一品にもぴったりな料理です。今回は、そんなカルパッチョの名前の由来や歴史、お刺身との違いについてご紹介します。後半でご紹介するカルパッチョのレシピもお楽しみに!
カルパッチョとお刺身はどう違う?由来やおいしいレシピもご紹介!
- 目次
- カルパッチョとは
- カルパッチョの名前の由来
- カルパッチョの作り方を簡単にご紹介
- カルパッチョとお刺身の違いについて
- カルパッチョのレシピをご紹介!
- カラスミとホタテのカルパッチョ
- カブとしめ鯖のカルパッチョ
- 薬味たっぷり炙りマグロのカルパッチョ
カルパッチョとは
イタリアンの前菜として有名なカルパッチョ。魚介や牛肉を薄切りにして並べたものに、オリーブオイルやチーズ、ソースなどをかけて食べる料理です。日本では、魚介類を使用したカルパッチョを見かける機会が多いですが、実はカルパッチョが誕生したイタリアのヴェネツィアでは、生の牛ヒレ肉を使って作られたのが始まりなのだとか!牛ヒレ肉をメイン食材として使用するところからはじまったカルパッチョは、その後広まっていくなかでそれぞれの土地で獲れる食材を生かしたカルパッチョに変化していきました。
日本に伝わった際には、日本人が刺身を食べる習慣から生の魚介類を使用したカルパッチョが人気を集め、魚介類を使用したカルパッチョが浸透したようです。現在では、メインの食材にプラスして彩りの美しい野菜なども添えてサラダのようにいただくスタイルが主流になっています。
カルパッチョの名前の由来
カルパッチョの名前の由来は、イタリアの画家である「ヴィットーレ・カルパッチョ」に由来していると言われています。諸説ありますが一説によると、カルパッチョにまつわるこんな話があります。
あるバーの常連客であった伯爵夫人が病気を患い、加熱した肉が食べられなくなってしまいました。そこで店主が考えたのが、生の牛ヒレ肉をごく薄切りにして、マヨネーズベースのソースをかけた一品。ここで使用されたのは、若い牛のヒレ肉であり、脂肪分が少なくあっさりしていたため、レモンの酸味をプラスした爽やかなマヨネーズが絶妙にマッチしていたのだとか。時を同じくしてヴェネツィアで開かれていたのが、ヴィットーレ・カルパッチョの絵画展。カルパッチョの作風は赤と白の色づかいが特徴であったため、牛肉の赤とマヨネーズの白のコントラストが美しい一皿を彼の作品を重ね「カルパッチョ」の名前を料理名にしたというお話です。絵画と食を結びつけて料理に名前を付けるなんて、さすが芸術の国イタリアらしい由来ですね。
カルパッチョの作り方を簡単にご紹介
ここでは、カルパッチョの作り方を簡単にご説明します。まずは、メインとなる魚介類などの食材を薄くそぎ切りにし、トッピングする野菜などもカットしておきます。食材の準備ができたら、ボウルに材料を入れて、オリーブオイルをベースにした調味液を作ります。シンプルな味つけのカルパッチョなら、オリーブオイルにレモン汁、塩、こしょうなどを混ぜ合わせて作るのがおすすめです。調味液とメインの食材を合わせて10分ほど時間をおき、お皿に並べて盛り付けたら、用意しておいた野菜などをトッピングして完成です。
カルパッチョとお刺身の違いについて
魚介類を使って作ることの多い「カルパッチョ」ですが、日本のお刺身に似ていると思ったことはありませんか?
生の魚介類を使用するという点では共通していますが、お刺身とカルパッチョでは食材の切り方が異なります。また、お刺身が醤油などで食べる生魚を指すのに対して、カルパッチョは魚以外に肉も使用することがあることや、オリーブオイルやハーブ、マスタードといった調味液と合わせて食べる点でもお刺身と区別される料理です。
このように異なる点は多いですが、お刺身を柵で購入した際、通常のお刺身より薄くスライスし、盛り付けとソースを工夫することで手軽にカルパッチョに変化させることもできます。献立や気分に合わせて、カルパッチョにするかお刺身にするか選べるのはうれしいですね!
カルパッチョのレシピをご紹介!
ここからは、カルパッチョのレシピをご紹介します。さまざまな組み合わせや異なるソースを使用しているので、毎日カルパッチョを作っても飽きずに食べられますよ。ぜひチェックしてみてくださいね。
カラスミとホタテのカルパッチョ
カルパッチョの定番食材であるホタテに、日本三大珍味の1つであるカラスミを組み合わせました。旨味と甘味のあるホタテとカラスミの塩気が絶妙にマッチした一品で、おもてなしにもぴったりです!簡単に作れるので、食材がそろったらぜひ作ってみてくださいね。
カブとしめ鯖のカルパッチョ
しめ鯖で作る和風のカルパッチョはいかがでしょうか。しめ鯖と組み合わせるのは、ジューシーなカブ。そして、トッピングには、大葉とミョウガを使用しました。ニンニクを効かせたオリーブオイルがしめ鯖の酸味と旨味にぴったり!パンチのある味わいがクセになるカルパッチョです。
薬味たっぷり炙りマグロのカルパッチョ
お刺身用のマグロを軽く炙って、炙りマグロにしてからカルパッチョに仕立てました。炙ったマグロはオリーブオイルとしょうゆに10分ほど漬け込んで味を馴染ませます。たっぷりのかいわれ大根や芽ねぎととも食べれば、いつものお刺身とは違った味わいでマグロを楽しむことができますよ!
ホタテとれんこんのカルパッチョ
サッとゆでたレンコンとホタテ貝柱のお刺身で作るカルパッチョのレシピです。ドレッシングには、赤パプリカとブラックオリーブを細かく切って加えることで彩りと味にアクセントをプラスしています。シャキシャキとしたレンコンの食感が楽しい一品です。
魚介のゆず胡椒のカルパッチョ
ソースによってさまざまなアレンジが楽しめるカルパッチョ。こちらは、ゆず胡椒を使って和テイストに仕上げました。ゆず胡椒を加えた甘酸っぱい調味液で、サーモン、タコ、ホタテを和えるだけととっても簡単!あっという間に作れるのに上品な味わいと見た目に仕上がるので、おもてなしにもぴったりですよ。
ラビゴットソースで鯛のカルパッチョ
酢やオイル、野菜のみじん切りをベースにして作るラビゴットソースでいただくカルパッチョのレシピです。トマト、きゅうり、玉ねぎ、パセリが入るので、彩りもよく、酢やレモンの効いたさっぱりとした味わいで、あらゆる料理と組み合わせやすい一品!ぜひレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。
日向夏とサーモンのカルパッチョ
フルーツを使うカルパッチョもおすすめなんです!すっきりとした日向夏に合わせるのは、濃厚な旨味のあるサーモン。レモン汁や粒マスタードで作るさっぱりとした風味のフレンチドレッシングをかけていただきます。レモンと日向夏のダブルの柑橘系の爽やかな味わいがサーモンと相性抜群ですよ。
きゅうりソースで鯛のカルパッチョ
定番のタイのカルパッチョをちょっと変わった食べ方で楽しんでみませんか?一般的にはオリーブオイルベースのさっぱりとしたソースをかけていただきますが、このレシピではおろしきゅうりのソースをかけて、より爽やかな味わいに仕上げました。レモン汁や白だし、わさびを加えて作るきゅうりソースがタイの旨みを引き立てます。和のエッセンスをプラスしたカルパッチョは、和献立にもぴったりですよ!
簡単 タコのカルパッチョ
カルパッチョの食材に悩んだら、タコを選んでみてはいかがでしょうか。そのままでもほのかな塩気と旨味のあるタコは、シンプルにオリーブオイルとレモン汁、塩の味つけで仕上げます。タコのおいしさが存分に楽しめるカルパッチョです。
豆腐とサーモンのカルパッチョ
和食の定番食材「お豆腐」もカルパッチョの食材として使うことができるんです!こちらは、水切りした絹ごし豆腐とサーモンを使って、見た目も美しく仕上げました。5mmの厚さで薄切りにすれば、まるでチーズのような存在に。味つけもシンプルで食材もそろえやすいので覚えておくと重宝しますよ。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。
さまざまな食材を使ってカルパッチョを楽しもう!
今回は、前菜の定番カルパッチョについてご紹介しました。なんとなく知っていた料理ではありましたが、深堀りしてみると非常に興味深い料理であることがわかりました。さまざまな食材や味つけで作れるのでアレンジの幅も広く、アイデアしだいでいろいろなカルパッチョに出会うことができそうです!外食で食べるのはもちろん、こちらでご紹介したレシピを参考に、ぜひご自宅でもさまざまなカルパッチョを楽しんでみてくださいね。