「乳化」とは、水と油が均一に混ざり合った状態のこと。さまざまな料理に活用されており、自家製マヨネーズやパスタ、焼き菓子などをおいしく仕上げる重要なポイントです。今回は乳化の方法や原理をはじめ、メリットや活用レシピもご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね!
「乳化」ってどんな現象?原理や具体例を解説!

- 目次
- 乳化とは?
- どのようなメリットがあるの?
- 乳化させる方法は?
- 乳化はどんな料理に使われる?
- 乳化が活きる!ペペロンチーノのレシピ
- 乳化を料理に活用してみよう!
乳化とは?
「乳化」とは、水と油のように本来は混ざり合わないものが均一に混ざり合う現象のこと。乳化した食品には牛乳やバター、マヨネーズ、ドレッシング、チョコレート、ホイップクリームなどがありますが、なかでもイメージしやすいものはドレッシングでしょう。一般的にドレッシングの材料は酢と油ですが、普段はボトルの中で2層に分かれています。使うときはボトルをシャカシャカと振って、酢と油が均一に混ざり合うようにしますよね。この現象が乳化なのです。
しかし、しばらくするとドレッシングは再び2層に分かれてしまいます。乳化した状態を保つためには、「乳化剤」という水と油を繋ぐための物質を加える必要があるのです。乳化剤には、主にたんぱく質を含む食材が使われます。例えば、マヨネーズの材料は酢と油と卵ですが、この場合は卵が乳化剤となって、酢と油が乳化した状態を保つことができるのです。
どのようなメリットがあるの?
食品は乳化させることによって、さまざまなメリットを得ることができます。具体的にどのような変化が起こるのか、以下で詳しく見てみましょう!
なめらかな食感になる
水と油は乳化させることで、濃度(とろみ)が付いてなめらかな舌触りになります。例えば、マヨネーズはまるでクリームのようになめらかな舌触りですよね。また、スイーツに使われるガナッシュも、チョコレートと生クリームを乳化させることでなめらかな口溶けに仕上げることができます。
油っぽさを感じさせない
ドレッシングを分離したまま使うと、油っぽさや水っぽさを感じてしまいますよね。しかし、しっかりと振って乳化させてから使うことで、油っぽさを感じさせないまろやかな味わいになります。
乳化させる方法は?
食材同士を乳化させる代表的な方法は、振ったりかき混ぜたりすることが挙げられます。例えば、ドレッシングはボトルをしっかりと振ることで、酢と油の境界線が壊れて乳化が起こります。
乳化を観察しよう 手作りマヨネーズ
マヨネーズを作る場合は、まずは酢、卵、塩をボウルに入れてホイッパーでよく混ぜ合わせましょう。そこに油を少しずつ加えながら、しっかりと混ぜ続けることで乳化が起こり、とろりとなめらかな状態に仕上がります。一度に加える油の量が多いと、乳化が進まずに分離してしまうので注意しましょう。
パスタの茹で汁を乳化させる
ペペロンチーノを作るときに活躍する、パスタのゆで汁を乳化させる方法をご紹介します。オリーブオイルにゆで汁を加えて混ぜ続けると、ソースが乳化して白っぽくなっていくのが分かりますよね。パスタを加えてからは空気を含ませるようにソースを絡めることで、さらに乳化が進んでツヤのある仕上がりになります。
乳化はどんな料理に使われる?
料理やお菓子作りにおいて、乳化は大切なポイントのひとつです。乳化をマスターすることで、料理が格段においしくなるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
バターと卵
バターと卵の乳化はさまざまなお菓子を作るのに必要な工程ですが、一番分かりやすいのはパウンドケーキです。生地を作るときは、バターをよく混ぜながら卵を少しずつ加えて乳化させることで、キメ細かくふんわりとした食感に仕上げることができます。一方で、分離した生地はキメが粗くボソボソとした食感になってしまいます。
チョコレートと生クリーム
生チョコやガナッシュを作るときは、温めた生クリームでチョコレートを溶かしながら、しっかりと乳化させることが大切です。乳化したガナッシュはなめらかな口溶けでツヤがありますが、分離するとザラザラとした食感になってしまいます。
オリーブオイルとパスタのゆで汁
ペペロンチーノを作るときは、オリーブオイルとゆで汁をしっかりと乳化させることで格段においしくなります。乳化したソースはパスタに絡みやすく、油っぽさを感じさせないワンランク上の味わいを楽しむことができます。一方で、分離したソースは油っぽくベタッとした味わいになってしまいます。
乳化が活きる!ペペロンチーノのレシピ
最後に、乳化がおいしさのポイントとなるペペロンチーノのレシピをご紹介します。オリーブオイルとゆで汁をしっかりと乳化させて、レストランで出てくるような絶品の味わいを楽しんでくださいね!
カリカリガーリックのペペロンチーノ
ニンニクとオリーブオイル、鷹の爪を使った、シンプルなペペロンチーノです。ソースをしっかりと乳化させることで、コクがありながらも油っぽさを感じさせない、とろりと口当たりのよい一品に仕上げることができますよ!ニンニクがふわっと香る芳ばしい味わいを、ぜひお楽しみください!
リングイネで タコとしらすのペペロンチーノ
ペペロンチーノは、具材に肉や魚介などたんぱく質を含む食材を加えることで、さらに乳化しやすくなります。こちらのレシピでは、タコとしらすを加えて旨味たっぷりに仕上げました。もちもちのリングイネに、しらすの塩気が効いたソースが絡んでたまらないおいしさですよ!ぜひ作ってみてくださいね。
乳化を料理に活用してみよう!
いかがでしたか?乳化の方法や原理をはじめ、さまざまなメリットや活用レシピなどをご紹介ました。乳化は水と油を均一に混ぜ合わせるだけではなく、濃度を付けたり食感をなめらかにしたりとさまざまな効果があります。特にペペロンチーノは、ソースを乳化させることで格段においしくなりますので、ぜひ日々の料理に乳化を取り入れてワンランク上の味わいをお楽しみくださいね。
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