スイーツやドリンクなどにもよく使用される「シナモン」。その甘く、エキゾチックな香りを知らない人はいないほど、認知度の高いスパイスです。今回は、そんなシナモンの歴史的な背景をはじめ、好きな方にはたまらないシナモンを使ったスイーツやドリンク、料理のレシピまでご紹介します。ぜひ最後までご覧くださいね。
シナモンって何からできてる?シナモンを使ったお手軽レシピもご紹介
- 目次
- シナモンとは
- シナモンの歴史
- シナモンはどうやって使う?
- シナモンパウダー
- シナモンスティック
- シナモンを使ったスイーツやドリンクのレシピ
- スパイス香る プルーンのワインコンポート
- 桃とオレンジのスパイス香るコンポート
シナモンとは
シナモンとは、クスノキ科常緑樹の樹皮を乾燥させてできるスパイスのこと。樹皮をはぎ取り、丸めてスティック状にして作られるのが「シナモンスティック」で、それを粉末状にしたものが「シナモンパウダー」となります。こうして作られたシナモンスティックやシナモンパウダーは、料理やお菓子作りに使われるほか「桂皮」として漢方薬に使われることもあります。
一般的に「シナモン」と呼ばれるものには「セイロンシナモン」と「カシア」の2種類があります。スリランカが原産のセイロンシナモンは、上品で繊細な香りが特徴です。ただ、繊細な香りであるがゆえ、調理中に香りが飛んでしまいやすいという一面も。スティック状のものは手で崩せるほどやわらかく、キメの細かいシナモンです。
一方カシアは、中国をはじめ、インドやベトナム、インドネシアなどアジアの幅広い地域で生産されており、香りも力強くスパイシーさも感じられるのが特徴です。スティック状のものは、セイロンシナモンとは対照的に肉厚で、手では崩せないかたさがあります。シナモンを選ぶ際にはこういった違いにも着目して、目的に合わせて使い分けたいですね。
シナモンの歴史
シナモンは、世界最古のスパイスのひとつとも言われているのをご存知ですか?古代エジプトでは、なんとミイラを保存するための主要な防腐剤として使用されていたのだとか!
そんなシナモンが日本へ伝わったのは奈良時代。シルクロードを経由して中国へ渡り、聖武天皇のころまでに遣唐使か僧によって持ち込まれたとされています。聖武天皇や光明皇后ゆかりの品々が納められている奈良の正倉院にも、胡椒やクローブなどのスパイスとともにシナモンが保管されており、日本でも古くから重宝されていたスパイスであったことが伺えます。
シナモンはどうやって使う?
上記でもお伝えしたようにシナモンには、粉末状になっている「シナモンパウダー」と棒状になっている「シナモンスティック」があります。以下で、それぞれどのように使うのかチェックしてみましょう!
シナモンパウダー
アップルパイやスイートポテト、パンプキンタルトなど、スイーツの中に混ぜ込んだり仕上げとして使いやすいのが、シナモンパウダーです。また、人気のシナモントーストやシナモンロールなどもシナモンパウダーを使用して作ります。ドリンクの仕上げに振りかけることもあります。
シナモンスティック
ドリンクなどに香りをつけたい場合や煮込み料理などに使う場合には、シナモンスティックを使用するのがおすすめです。カプチーノなどのドリンクの仕上げにはシナモンパウダーがよく使われますが、シナモンは原材料が樹皮なので水に溶ける性質がありません。そのため、ドリンクなどにしっかりとシナモンの香りや風味をつけたい場合は、香りを移したあとに取り出しやすいシナモンスティックが適しています。使用する際には軽く折って使用することで、よりシナモンの香味が引き立ちますよ。
シナモンを使ったスイーツやドリンクのレシピ
シナモンの特徴や使い方がわかったところで、ここからはシナモンを使用したスイーツやドリンク、スパイシーな味わいを楽しめる料理のレシピをご紹介します。まずはシナモンがふわっと香るスイーツのレシピからチェックしてみましょう!
スパイス香る プルーンのワインコンポート
フレッシュなプルーンを使って作るコンポートのご紹介です。プルーンの煮汁には赤ワインを使用し、シナモンや八角、クローブなどのスパイスを入れて煮ました。スパイスの香りがしっかり感じられるプルーンをコンポートとして楽しんだ後は、煮汁を炭酸水で割ったり、紅茶に入れるなど、余すことなく楽しむことができます。サングリアのような大人な味わいがやみつきになりますよ!
桃とオレンジのスパイス香るコンポート
続いてもコンポートのレシピですが、こちらは白桃を使いました。赤ワインだけでなくオレンジジュースやフレッシュなオレンジを加えて、爽やかな酸味と香りをプラスしました。オレンジの果汁とシナモンの香りが甘い桃と相性抜群!このレシピでは、シナモンはスティックを、クローブはホールのものを使用して作っています。ぜひ試してみてくださいね。
りんごとオレンジのノンアルサングリア
ノンアルコールのサングリアはいかがでしょうか?サングリアは本来、赤ワインや白ワインをベースにして作りますが、こちらのレシピでは100%のぶどうジュースを使って、よりフルーティーに仕上げました。スパイスは、シナモン、クローブ、ナツメグの3種類を使用。はちみつもプラスして作るので甘くて飲みやすく、おもてなしにも最適ですよ!冷やして飲むのはもちろん、寒い季節は温めてホットワイン風に飲むのもおすすめです。
スパイス香る 本格チャイ
スパイスを使用したドリンクで外せないものと言えば、やはり「チャイ」ですよね。シナモンのほかに、生姜、黒こしょう、クローブ、カルダモンの4種類のスパイスを加えて香り豊かに仕上げました。練乳を加えた甘みのあるチャイですが、生姜と黒こしょうのピリッとした風味がアクセントになっていてやみつきになりますよ!スパイスの香りを存分に楽しめる、寒い季節にぴったりの一品です。
生姜の大量消費に ジンジャーレモンジャム
新生姜を使って作るジンジャーレモンジャムのご紹介です。生姜とレモンだけでも十分おいしいジャムですが、シナモンを加えることで香りと風味に個性がプラスされ、ワンランク上の味わいに仕上がります。新生姜の辛味にレモンの爽やかさ、さらにシナモンの香りが作り出すエキゾチックなおいしさが味わえるジャムは、ぜひ試してみてほしい一品です。
とろとろ シナモン香るりんごのパンプティング
作っているときから、シナモンの香りに包まれる「りんごのパンプディング」はいかがでしょうか。食パンとリンゴをカットしてココットに入れ、シナモンシュガーを加えた卵液を注いだら、あとはオーブンで焼くだけ!さっと作れるお手軽さが朝食やおやつにぴったりですよ。シナモン入りの卵液を吸った食パンを口に入れれば、香りがフワッと広がり幸せになること間違いありません!ぜひ作ってみてくださいね。
シナモンを使った料理レシピ
続いては、スパイシーな味わいを楽しめるインド料理やエスニック料理のレシピをご紹介します。ぜひチャレンジしてみてください!
チキンビリヤニ
インドの米料理「ビリヤニ」のレシピです。ビリヤニとは簡単に言うと、スパイスが効いたインドの炊き込みごはんのようなもの。このレシピではシナモンを加えて、より複雑かつ風味豊かに仕上げました。カレー風味の中にほんのり香るシナモンの香りにやみつきになりますよ!鶏もも肉と玉ねぎを漬け込んで炊飯器で炊いただけで作れるとは思えない奥深い味わいが楽しめる一品です。
シンガポールの屋台料理バクテー
屋台料理として知られる「バクテー」にも、シナモンをはじめとしたさまざまなスパイスが使われています。こちらのレシピでは、シナモンを含め8種類のスパイスを使用し、香り、味わいともに豊かな一皿に仕上げました。コトコト煮込んでやわらかくなったスペアリブは口の中でホロッとほどけて絶品ですよ!何度も作りたくなるおいしさです。
スパイス香る マッサマンカレー
世界一おいしいカレーとして話題になったこともある「マッサマンカレー」。鶏もも肉とじゃがいもが入り、ピーナッツやココナッツミルクを加えて作るまろやかな味わいが特徴のカレーです。カレー粉のほかにもシナモンやカルダモン、クローブなどさまざまなスパイスを加えているので、マイルドでありながらもスパイシーな味わいをお楽しみいただけます。ぜひシナモン活用レシピとしてお試しくださいね。
番外編?!シナモンを使ったおつまみレシピ
最後に、ビールのお供にぴったりなおつまみのレシピを1つご紹介します。スパイスがなかなか使い切れないときに便利なレシピなので、ぜひ試してみてくださいね。
止まらない味 スパイシーナッツ
見るからに手が止まらなくなりそうなスパイシーナッツのレシピです。ミックスナッツの味つけに使うのは、クミン、カレー粉、ガラムマサラ、シナモンと仕上げのピンクペッパー。口に運べば、カリッとサクッと食感に、ガツンとスパイスがはじけます!おつまみとしてはもちろん、おやつにもぜひ作ってみてくださいね。
シナモンはスイーツに使うだけじゃもったいない!
スイーツなど甘いものと組み合わせるイメージが強いシナモンですが、料理やしょっぱい系のおつまみなどとの相性のよさもわかり、シナモンの活用の幅が広がったのではないでしょうか。今までスイーツやドリンクにしか使ってこなかったという方も、こちらでご紹介した内容を参考に、ぜひさまざまな料理とシナモンのハーモニーを楽しんでみてくださいね!