「すが入る」、「すが立つ」原因と失敗しない調理のポイントを徹底解説します!ボソボソにならないコツを覚えれば、料理がレベルアップしますよ。しっとりなめらかな食感に仕上がるプリンや茶碗蒸しのレシピも合わせてご紹介しているので、日々の料理に活かしてみてくださいね。
「すが入る」とは?原因と「失敗しない」調理のコツを徹底解説!
- 目次
- 「すが入る」とは?
- 「す」とは?
- なぜ「す」が入るの?
- すが入らないようにするコツは?
- すが入らないコツ
- 最初は中火、後半は弱火でじっくりと
- 蒸し器の蓋を少しずらす
- 生地に空気を入れない
「すが入る」とは?
茶碗蒸しやプリンを作るとき、少し目を離していたら膨らんで細かい穴が空いてしまった、という経験はありませんか。食べてみるとぼそぼそと固くて、普段食べているものとはまるで別物。「せっかく作ったのに…。」と残念な気持ちになりますよね。このような状態を「すが入る」と言います。
「す」とは?
「す」とは、蜂の巣状に穴の空いた状態のことをいいます。漢字では「鬆」と書き、「すが入る」「すが立つ」というように使われます。主に茶碗蒸しやプリンを蒸したり、湯豆腐を温めるときに起こりやすく、加熱のし過ぎが原因でスポンジのように細かい穴が空いてしまうことを指します。すが入るとぼそぼそと固くなり、なめらかな食感が台無しになって、見た目も悪くなってしまいます。
なぜ「す」が入るの?
茶碗蒸しやプリンなどの卵料理には、なぜすが入るのでしょうか?その原因は、たんぱく質が熱によって固まる性質にあります。プリンを例にして解説してみましょう。
卵のたんぱく質は60℃で固まり始めますが、水は100℃で沸騰します。卵と牛乳を混ぜた生地を加熱すると、卵が先に固まり、その後に中に含まれる水分が沸騰します。そのときに発生した水蒸気が、固まった卵の中で行き場を失って細かい穴になり、すが入った状態になるのです。
すが入らないようにするコツは?
すが入るのを防ぐために一番大切なのは、温度調節です。蒸し器は下段のお湯が沸騰すると、上段の温度は100℃になります。プリンなどの卵料理は100℃ですが入るので、「蒸し器の中の温度が90℃を越えないようする」ことが大切なのです。
それでは、すが入らないコツを動画で詳しく見てみましょう。また、調理の際は以下の3つのポイントを守ってくださいね。
すが入らないコツ
最初は中火、後半は弱火でじっくりと
蒸し器にプリンを入れたら、最初は中火で数分、その後は弱火でじっくりと蒸しましょう。中火のままにすると急激に温度が上がり、すが入る原因になります。また、蒸し器の底に布を敷いて、火の当たりをやわらかくすることも大切です。
蒸し器の蓋を少しずらす
火を弱めたら蓋に菜箸を挟んで隙間を作り、中の熱を逃しましょう。蒸し器の中が90℃を越えないようにしながら蒸すことで、すが入るのを防げます。
生地に空気を入れない
生地を作るときは、中に空気が入らないように静かに混ぜましょう。また、表面に泡が浮いているとすが立つ原因になるので、蒸す前にスプーンで取り除くようにしましょう。
※今回は水滴が下に垂れないようにするために蓋にさらしを巻いています。ガス火で作る場合はさらしが下に垂れると引火の恐れがあるので、結ぶなど工夫して垂れないようにしてください。また蒸し器の底から火がはみ出さないようにし、加熱中は目を離さないようご注意ください。
コツをつかんでなめらかに!おすすめレシピ
ここからは、卵を使ったおすすめの蒸し料理をご紹介します。すが入る原因や調理のコツをしっかりと理解すれば、つるんとなめらかなプリンや茶碗蒸しが簡単に作れますよ!レシピによっては蒸し器に蓋をして蒸しているのものありますが、蓋を少しずらすことで失敗が少なくなりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
絶品とろけるプリン
生クリームをたっぷりと使った、とろける食感のプリンです。卵黄だけを使い弱火でじっくりと蒸すことで、とろりとなめらかな舌触りに仕上げました。すが入ると食感が台無しになってしまうので、くれぐれも火加減には注意しましょう。
フライパンで作る美味しい簡単プリン
フライパンで手軽に作れる、シンプルなプリンです。フライパンで蒸す場合も、やはり中の温度が上がりすぎないようにすることが大切です。こちらのレシピでは最初の15分は弱火で加熱し、その後は火から下ろして余熱で蒸します。材料3つで簡単に作れますので、ぜひお試しください。
出汁香る 2種のきのこの茶碗蒸し
ふんわりとだしが香る、きのこたっぷりの茶碗蒸しです。味つけは白だしのみとシンプルですが、きのこを加えることで旨味と風味がグンと増します。最初の5分は強火で蒸し、茶碗蒸しの表面が白くなったらすぐに火を弱めて、すが入るのを防ぎましょう。
銀杏たっぷり かまぼことしいたけの茶碗蒸し
具材がたっぷりと入った、ボリューム満点の茶碗蒸しです。大きな器で茶碗蒸しを作る場合は、特に火加減に注意が必要です。火か強すぎると表面にすが入っているのに、中は生のままなんてこともしばしば。やはり蒸し器の蓋に菜箸を挟むなどして、温度が上がりすぎるのを防ぎましょう。
ほっこり お鍋で作れる絹ごし湯豆腐
土鍋で手軽に作れる、あつあつの湯豆腐です。豆腐も100℃を越えるとすが入るので、温めるときはだしを沸騰させないようにしましょう。また、だしに塩を少々加えるとすが立ちにくくなります。しっかりとポイントを押さえて、絹ごし豆腐ならではのなめらかな食感をお楽しみください。
なめらかな食感のプリンや茶碗蒸しに挑戦してみよう!
今回はすが入る原因や調理のポイント、おすすめのレシピをご紹介しました。蒸し器の中の温度が90℃を越えないようにすれば、つるんとなめらかなプリンや茶碗蒸しが簡単に作れますよ。今までは上手に作れなかったという方も、ぜひこの機会に挑戦してみてくださいね。