シュワッとした爽やかな飲み心地の「トニックウォーター」。リキュールなどのお酒を割って飲むイメージがありますが、どのような特徴があるのでしょうか。今回は、そんなトニックウォーターのルーツのほか、炭酸水やサイダーとの違いを解説します。おいしい飲み方も合わせてご紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
トニックウォーターとは?味やおいしい飲み方について解説!
- 目次
- トニックウォーターとは?どんなルーツがある?
- 炭酸水やサイダーとの違いは何?
- 自分好みの味わいは?トニックウォーターの選び方
- トニックウォーターを使ったカクテル
- お酒と割ってもそのままでも!爽やかな味わいを楽しもう
トニックウォーターとは?どんなルーツがある?
トニックウォーターとは、イギリス発祥の清涼飲料水のこと。炭酸水に糖分やレモン、ライム、オレンジなど柑橘系果物の皮やハーブのエキスなどを加えた、ほんのりと甘みや苦みを感じるすっきりとした味わいが特徴です。
先ほどトニックウォーターはイギリス発祥とお伝えしましたが、ルーツは当時イギリスの植民地だった熱帯地方と言われています。この地域で働くイギリス人たちが体調不良を防ぐ目的や暑気払いのために飲んでいたようです。マラリアという病気の予防のために飲まれていたのがはじまりなのだとか。
そんなトニックウォーターの原料となっていたのが「キナ」という植物の樹皮に含まれる「キニーネ」という成分です。これがマラリアを防ぐのに有効であるということから、マラリアの予防のために飲まれたのがはじまりと言われています。そのため、強壮剤という意味の「トニック」が名前につけられたのです。
炭酸水やサイダーとの違いは何?
シュワシュワとした口当たりのトニックウォーターですが、同じく爽やかな喉越しの炭酸水やサイダーとはどのような違いがあるのでしょうか。どれも無色透明でお酒の割り材として使われることが多く、見た目が似ていることから間違えられやすいですが、実は味や使われている原材料が異なります。
炭酸水は水に炭酸ガスを溶かしたもので、別名スパークリングウォーターとも呼ばれています。基本的に水とガスのほかには何も添加されていないので、特に風味は感じません。
一方、トニックウォーターは最初に説明した通り、炭酸水に糖分や柑橘の皮から抽出したエキスなどが添加されているため、爽やかな風味やほどよい甘みを楽しめます。
ちなみに、サイダーは炭酸水に糖や酸味料、香料などを加えて作る清涼飲料水のこと。しっかりとした甘みと酸味を楽しめて喉越しもよく、日本ではさまざまなフレーバーのものが各メーカーから販売されています。
サイダーはもともとフランスのりんごを使ったお酒「シードル(cidre)」からその名がついたと言われています。本場のシードルはりんごを使った微炭酸のお酒ですが、日本ではサイダーフレーバーを使った炭酸飲料が「サイダー」として売られていたことから、甘みのある炭酸飲料のことをサイダーと呼ぶようになったのです。
諸説ありますが、炭酸が入った飲み物を初めて飲んだのは、かの有名なクレオパトラなのだとか。ワインに真珠を溶かしたという贅沢なもので、真珠の炭酸カルシウムが溶けることで炭酸ガスを発生させた飲み物だったそうです。そんな昔からあったとは驚きですね!
自分好みの味わいは?トニックウォーターの選び方
そろそろ、トニックウォーターを飲んでみたくなってきたのではないでしょうか?ここからは、自分好みのトニックウォーターを選ぶときの3つのポイントをご紹介します。
①炭酸の強さ
トニックウォーターには炭酸の量が普通のものと強炭酸のものがあります。強い炭酸が苦手な方や、飲みやすさを重視したい方には普通タイプがおすすめ。辛い料理やこってりとした料理を合わせる場合は口をすっきりさせてくれる強炭酸タイプがおすすめです。
②味わい
甘み・酸味・苦みのバランスによって味わいが変わるのもトニックウォーターの特徴です。そのまま飲むのと、料理に合わせて飲むのとでは味が変わるとも言われています。苦みが強くてクセのあるものや、甘くて飲みやすいものなどその種類は豊富にあるので、ぜひお好みの味わいを見つけてみてくださいね。
③容器の種類
トニックウォーターは入っている容器によって味わいや特徴が異なります。
■ガラス瓶
ガラス瓶には炭酸が抜けにくいという長所があるので、炭酸の刺激を楽しみたい方におすすめです。デメリットとして、重く持ち運びには向かない点や、処分に少し手間がかかるという一面があります。
■ペットボトル
一度開けてもふたを閉めることができ持ち運びが簡単なペットボトル。衝撃に強く割れにくいですが、ガスをわずかに通す性質があるため未開封でも徐々に炭酸が抜けてしまう性質があります。購入後、早めに飲み切る方や簡単に処分したいという方におすすめです。
■缶
缶は軽量で持ち運びやすいのが特徴です。熱を伝えやすくさびにくいので内容物をしっかりと冷やし、品質を長期間保つことができますよ。トニックウォーターを試してみたい方はまず缶で飲んでみてはいかがでしょうか。
トニックウォーターをおいしく飲むには1回で使い切れるものを選ぶのがおすすめです。また、まとめ買いして長期保存する場合は炭酸の抜け具合にも気をつけましょう。いくつかの種類を飲み比べて自分好みのものを見つけてくださいね。
トニックウォーターを使ったカクテル
そのまま飲んでもおいしいトニックウォーターですが、やはりお酒と合わせることによってさらに魅力が増します。ここからは、トニックウォーターを使用したカクテルを6つご紹介します。
■ジントニック
ジンを使うカクテルの中では一番ベーシックなものともいえる「ジントニック」。ジンをトニックウォーターで割ってお好みでレモンやライムを浮かべたカクテルです。とてもさっぱりしていて飲みやすいですよ。
■スプモーニ
カンパリ、グレープフルーツジュース、トニックウォーターを合わせたカクテルです。カンパリは鮮やかな赤が特徴で香草から作られるハーブ系の苦みのあるリキュールで、グレープフルーツが加わることでよりさっぱりとした味わいが楽しめます。
■カンパリトニック
カンパリトニックは、カンパリリキュールにトニックウォーターを加えたものです。レモンやライムを加えると清涼感がアップします。甘いカクテルがお好みの方はオレンジを加えることでジューシーな甘さがプラスされますよ。
※『カンパリ』は「ダビデ カンパリ-ミラノ ソシエタ ペル アチオニ」の登録商標又は商標です。
■パライソトニック
パライソ・ライチリキュールをトニックウォーターで割ったカクテル。ライチのみずみずしい風味と軽い口当たりで飲みやすく、さっぱりとしています。ライムやレモンをプラスすると、より爽やかな味わいをお楽しみいただけますよ。
※『パライソ』は「サントリーホールディングス株式会社」の登録商標又は商標です。
■コアントロートニック
コアントローはオレンジの皮から作られるリキュールで、甘みが強く度数が高いお酒です。カクテルだけでなくスイーツ作りにもよく使われるので、聞いたことがある方も多いかもしれませんね。この甘いコアントローをトニックウォーターで割るだけで、立派なカクテルのできあがり!ぜひ試してみてください。
※『コアントロー』は「コワントロー」の登録商標又は商標です。
■ノンアルコールカクテル
トニックウォーターは、グレープフルーツジュースやパイナップルジュース、オレンジジュースなどと合わせることでノンアルコールカクテルが完成します。簡単なアレンジでお酒を飲まない方も楽しめるので、覚えておくととても便利ですよ!
お酒と割ってもそのままでも!爽やかな味わいを楽しもう
柑橘系の果物やハーブのエキスなどが添加された、ほんのりと甘みや苦みを感じるすっきりとした味わいのトニックウォーター。お酒の割り材としてはもちろん、炭酸飲料としても楽しめる飲み物でもあります。ぜひ今回ご紹介した選び方などを参考にしていただき、自分好みの飲み方を見つけてみてくださいね。
※外国産のトニックウォーターにはキニーネが含まれるものがあります。また、日本で製造されているトニックウォーターにはほぼ入っていないと言われていますが、製品によっては含まれる可能性もありますので、気になる方は原材料名をご確認ください。
※20歳未満の飲酒はやめましょう