クセが少なく上品な味わいの「メカジキ」。通年スーパーで見かけますが、一番おいしい旬の時期はいつなのでしょうか?今回はメカジキの特徴をはじめ、旬の時期や産地、おいしいメカジキの選び方や保存方法などをご紹介します。記事後半でご紹介する、バラエティ豊富なメカジキレシピは必見です!
メカジキの旬はいつ?おいしいメカジキの選び方や保存方法も解説!
- 目次
- メカジキとは?
- メカジキの旬や産地は?
- おいしいメカジキの選び方は?
- 身にハリがある
- 白っぽいものは脂がのっている
- 冷凍より生がおいしい
- カジキマグロ=メカジキ
- メカジキの保存方法や、鮮度を保つためのポイントは?
メカジキとは?
「メカジキ」とは、スズキ目メカジキ科に属する魚のことで、大きいものは全長4.5m、体重500kgを超える巨大魚です。上顎から伸びる「吻」が剣のように鋭く突き出ているのが特徴で、それで小魚を叩いたり切り裂いたりして捕食する、とても獰猛な性格の魚です。
漢字では「女梶木」や「目舵木」と書きますが、これはマカジキ(真梶木)に比べて目が大きくて魚体が女性的な形をしていることや、舵木と呼ばれる船板を突き通すほど獰猛な魚という意味で付けられたと言われています。スーパーでは「カジキマグロ」と呼ばれることもありますが、実はカジキマグロという魚は存在せず、そのほとんどはメカジキになります。
メカジキの旬や産地は?
メカジキは世界中の温帯・熱帯域に生息しており、アジアからヨーロッパまで世界各国で水揚げされています。日本の主な産地は宮城県で、2019年のデータでは全国シェア43%を占めており、中でも一番水揚げ量が多いのは気仙沼港です。ほかには、高知県、神奈川県、三重県、岩手県など、北海道〜沖縄まで日本各地で水揚げされています。
メカジキは通年スーパーで見かけるので、旬を感じることは少ないでしょう。これは、台湾やバヌアツなど海外からの冷凍・輸入品が多く、比較的リーズナブルな価格で出回っているからです。
国産メカジキの旬は秋〜冬にかけてで、この時期の「冬メカ」は脂がしっかりとのって格別のおいしさです。夏は脂ののりが少なくなりますが、気仙沼ではあっさりとした味わいの「夏メカ」として親しまれています。価格はやや高めですが、国産の生メカジキは加熱してもパサつきにくく、クセが少なく上品な味わいを楽しむことができます。
おいしいメカジキの選び方は?
メカジキは全長4mを超える巨大魚なので、スーパーでは切り身で販売されるのが一般的です。そのため、おいしいメカジキを見分けるには、切り身の選び方を押さえることがポイント!以下でチェックしてみましょう。
身にハリがある
新鮮なメカジキの切り身は、身が盛り上がるくらいハリがあります。身が茶色っぽく変色していたり、ドリップが出ているものは鮮度が落ちている可能性が高いので、避けた方がよいでしょう。
白っぽいものは脂がのっている
メカジキの脂は身に混ざるように入っているので、身が白っぽい方が脂がのっています。切り身は四角い形をしていることが多いですが、アルファベットの「J」のような形をしたハラミの部分は、特に脂がのっているのでおすすめです。
冷凍より生がおいしい
メカジキは生と冷凍がありますが、やはりおいしいのは生メカジキです。冷凍品は加熱するとパサつきやすいですが、生メカジキはしっとりとした食感を楽しむことができます。
カジキマグロ=メカジキ
先ほどご紹介したように、カジキマグロという魚は存在せず、そのほとんどはメカジキになります。似たような種類にマカジキがありますが、こちらは身がオレンジの高級魚であり、そのほとんどは飲食店で消費されてしまうので、スーパーに並ぶことはほとんどありません。
メカジキの保存方法や、鮮度を保つためのポイントは?
メカジキなど切り身の魚は、購入したらできるだけ早く食べきってしまうのが1番ですが、保存する場合はポイントを押さえると鮮度を長持ちさせることができます。冷蔵・冷凍保存のポイントを、いくつかご紹介しましょう。
空気に触れさせない
魚が生臭くなる原因のひとつは、身に含まれる脂の酸化です。身が空気に触れると脂が酸化しやすくなるので、保存の際はラップでぴったりと包むなどして、空気に触れさせないことが大切です。
冷蔵保存する場合
メカジキを冷蔵保存する場合は、購入したパックのまま冷蔵庫に入れるのはNG!まずは表面の水気を拭き取り、乾いたキッチンペーパーで包んでから、ラップでぴったりと包んで空気に触れさせないようにします。保存は冷蔵庫のチルド室に入れて、できる限り早めに食べ切るようにしましょう。
冷凍は短時間で
一度も冷凍されていない生メカジキは、冷凍保存することができます。まずは、表面の水気を拭き取ってラップでぴったりと包み、冷凍用保存袋に入れて空気を抜きます。冷凍の際は急速冷凍室に入れるなどして、短時間で冷凍すると鮮度を保つことができますよ。
解凍は時間をかけて
冷凍メカジキを解凍する場合は、少し時間をかけて「冷蔵解凍」か「氷水解凍」すると、ドリップが出るのを防ぐことができます。冷蔵解凍する場合は、メカジキを冷凍用保存袋に入れたまま冷蔵室に移し、数時間かけてじっくりと解凍します。
氷水解凍する場合は、ラップで包んだメカジキをポリ袋に入れ、できる限り空気を抜いてから口を閉じて氷水に沈めます。冷蔵庫より短時間で解凍することができるので、時間があるときは冷蔵解凍、急いでいるときは氷水解凍がおすすめです。
バラエティ豊富!メカジキのおすすめレシピをご紹介!
ここからは、メカジキのおすすめレシピをご紹介します。メカジキはクセの少ない味わいなので、和食から洋食まで幅広い調理法で楽しむことができます。バラエティ豊富なレシピをピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
メカジキの酒粕漬け焼き
お酒のおつまみにぴったりな、メカジキの粕漬け焼きです。メカジキを酒粕に漬けると、旨味がグンと増してしっとりとした食感に仕上げることができます。酒粕がふわっと香る芳醇な味わいを、ぜひお楽しみください!
メカジキとあさりの中華蒸し
フライパンひとつで簡単!メカジキとあさりの中華蒸しです。一見手が込んでいるように見えますが、材料を全てフライパンに入れて蒸すだけで完成するお手軽レシピ!アサリの旨味が効いたあっさりとした味わいで、お箸がすすみますよ。
めかじきのオーブン焼き
クセの少ないメカジキは、イタリアンにしても絶品!淡白なメカジキにトマトの酸味、チーズのコクが絶妙にマッチして、一度食べたらやみつきになるおいしさです!オーブントースターで手軽に作ることができるので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
メカジキとししとうの唐揚げ
メカジキを唐揚げにすると、外はサクッ中はふわっとした食感に仕上げることができます。しょうゆやにんにくの効いて香ばしく、幅広い世代に親しまれる味わいです。
メカジキのステーキ サルサソース
淡白な味わいのメカジキは、エスニック料理にもよく合います!こちらのレシピでは、メカジキのステーキにサルサソースを合わせて、ピリッと辛く爽やかな風味に仕上げました。サルサの真っ赤な色合いもよく、テーブルがパッと華やかになる一品ですよ。
フィッシュイエローカレー
メカジキを使った、フィッシュイエローカレーはいかがでしょうか。メカジキをカレーに加えるとは驚きですが、淡白なメカジキに甘くスパイシーなタイ風カレーが相性抜群!普段とはひと味違う魚料理を楽しみたいときに、ぜひお試しください。
メカジキのタルタルフィッシュサンド
メカジキで作る、少し豪華なフィッシュサンドです。パンよりも分厚いメカジキは、サクッとジューシーな食感がたまらないおいしさ!まろやかなタルタルソースと一緒にいただけば、思わず笑顔になってしまうこと間違いありませんよ!
メカジキのフィッシュフライバーガー
続いてもフィッシュバーガーのご紹介ですが、こちらのレシピでは少し甘めのマヨネーズソースを合わせて、お子様にも親しみやすい味わいに仕上げました。キャベツのシャキシャキとした食感もよく、ボリューム満点でありながらもペロリと食べられるおいしさですよ。
秋〜冬が旬!上品な味わいを堪能しよう!
今回は、メカジキの特徴や旬をはじめ、おいしいメカジキの選び方や保存方法、バラエティ豊富なメカジキレシピなどをご紹介しました。メカジキの旬は秋〜冬で、その時期はたっぷりと脂がのって格別のおいしさです。冷凍品は通年スーパーに並びますが、旬の生メカジキを見かけたら、ぜひ手に取ってそのおいしさを堪能してみてくださいね。