2024.7.29

高知県の郷土料理「カツオのたたき」とは?作り方やおいしい食べ方について解説!

高知県の郷土料理「カツオのたたき」とは?作り方やおいしい食べ方について解説!

高知県の郷土料理として知られている「カツオのたたき」。現在は高知県以外でも、おかずやおつまみとして親しまれているメニューです。今回は、そんなカツオのたたきの特徴や起源、作り方、おいしい食べ方について解説します。記事の後半では、カツオのたたきをおうちで楽しめるレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • カツオのたたきとは?
  • カツオのたたきの発祥について
  • カツオのたたきの作り方は?
  • カツオのたたきのおいしい食べ方は?
  • 薬味とポン酢で食べる
  • 塩で食べる
  • カツオのたたきとアレンジレシピをご紹介!
  • フライパンで作る!カツオのたたき

カツオのたたきとは?

「カツオのたたき」とは、カツオのうろこや骨を取り除いて、節の状態にした身の表面を炙ってからスライスしたものにたっぷりの薬味を添えた料理です。別名で「土佐造り」と呼ばれることもあります。「たたき」とは名前の通り「叩くこと」を意味しており、カツオにタレや塩をかけてたたき、味をなじませたことが由来だと言われているんですよ。

炙った部分の香ばしさと中心のレアな部分のトロッとした食感が魅力!お刺身はしょうゆをつけて楽しみますが、カツオのたたきには、タレや薬味をかけて楽しむのが一般的です。

カツオのたたきの発祥について

さて、そんなカツオのたたきは高知県の郷土料理として知られていますが、発祥には諸説あります。

一つは、漁師が船上で食べていたまかない料理が発祥だという説です。カツオは鮮度の落ちやすい魚で、漁師たちはカツオを釣ったらすぐに捌き、塩をつけて食べていました。しかし、当時はまだ保存技術が発達していなかった時代。足のはやいカツオはすぐに傷み、食べれなくなってしまうため、鮮度が落ちてしまったカツオを船上で食べる目的で「たたき」という料理が生まれたと言われています。当時はカツオの表面を藁などを使って炙り、薬味を加え、たたいて食べていたようです。

もう一つが、土佐藩主の山内一豊が食中毒を懸念し、魚の生食を禁止したことがきっけけで生まれたという説。漁師たちはお上のお触れ通り、刺身を食べたい気持ちを抑え、カツオを焼いて食べていましたが、なかには中心まで火が通っていないレアな状態のものがあったのだそうです。それを食べてみたらとてもおいしかったことから、カツオのたたきが誕生したのだとか。それをきっかけに、どうしても刺身を食べたかった漁師たちが、カツオの表面を焼いて「焼き魚」と称して食べ始めたのだそうです。

そのほかにも、土佐国を統一した戦国大名が浜に打ち上げられたカツオを焼いたのが始まりという説や、かつお節を作るときに残った身の部分を串に刺して焼いたのが始まりだという説もあります。

カツオのたたきの作り方は?

ここからは、カツオのたたきの作り方について確認してみましょう。

カツオのたたきの材料となるのはカツオの身。3枚におろしたカツオを皮ごと使います。そして皮目から全体を火で炙ったら、氷水に浸けて冷やします。氷水で締めることで中心部のレアな状態を保てるんですよ。また、表面を焼くことでカツオの旨味が閉じ込められるだけでなく、かたい皮が炙られて食べやすくなり、豊かな風味を楽しめます。

さて、カツオのたたきは炙るのが一番の特徴ですが、その炙り方にはいくつかの方法があるんです。一般的によく使われていて、風味よく仕上がるのが「藁焼き」。藁に火をつけ、上がった炎を使ってカツオを炙る方法です。カツオの臭みが和らぎ、藁特有の香ばしい香りが楽しめます。

そのほか、火種に松葉を使った「松葉焼き」という方法も。松の葉は油分を含んでいるので燃えやすい性質があり、カツオを強力な炎で炙るので、松葉焼きで作ったカツオのたたきの表面は真っ黒なのが特徴です。松葉の香りとジューシーなカツオが絶品ですよ。

もちろん、ガス火を使って作ることもできます。安定した味が出せるため、カツオのたたきの本場ともいえる高知でも、ガス焼きでカツオのたたきを作っているお店も多いのだとか。

そして、カツオのたたきに欠かせないのが薬味です。玉ねぎや青ねぎ、おろし生姜、おろしニンニクなど、お好みの薬味もたっぷりと準備して楽しみます。

おいしい食べ方は次でご紹介するので、ぜひ確認してみてくださいね。

カツオのたたきのおいしい食べ方は?

続いて、カツオのたたきのおいしい食べ方をチェックしてみましょう!定番の食べ方からちょっとツウな食べ方まで、以下でご紹介します。

薬味とポン酢で食べる

カツオのたたきは、たっぷりの薬味をのせ、ポン酢をかけて食べる方法が定番です。薬味については先ほども少し触れましたが、玉ねぎや青ねぎ、おろし生姜、おろしニンニクのほかにも、大葉やミョウガ、かいわれ大根、かんきつ類など、お好みで選んでみてくださいね。風味豊かな薬味とカツオの旨味、キリッとした味わいのポン酢が相性抜群ですよ!

塩で食べる

本場である高知では、塩をつけて食べることも!これは土佐流の食べ方で「塩たたき」とも呼ばれ、古くから土佐の漁師に伝わる食べ方なのだとか。薬味を使わず、シンプルに塩だけで食べるので、カツオの旨味や甘みをよりしっかりと感じられます。もちろん薬味を加えてもおいしいですよ。シンプルな分、カツオの鮮度が味を左右します。新鮮なカツオのたたきが手に入ったら、ぜひ試してみてくださいね。

カツオのたたきとアレンジレシピをご紹介!

さてここからは、カツオのたたきとアレンジレシピをご紹介します。フライパンで作れるカツオのたたきのレシピや、ピリ辛で食欲をそそるカツオのたたき丼など、おうちで作れる絶品レシピをピックアップしました。

フライパンで作る!カツオのたたき

刺身用のカツオを使って、カツオのたたきを作ってみましょう。フライパンで表面に焼き目をつけたカツオの柵をスライスして、タレをかけていただきます。生姜やニンニクの風味がカツオの旨味を引き立て、やみつきになるおいしさですよ。

かつおのシンプルたたき

こちらもフライパンで作れるカツオのたたきです。しょうゆやレモン汁を使ったタレや、付け合わせの水菜と食べることで、さっぱりと楽しめますよ。ごま油の香ばしい風味もアクセントになっています。ぜひ作ってみてくださいね。

カツオの塩たたき

ポン酢とはまた違った味わいの、塩たたきをご紹介します。塩を使ったシンプルな味つけですが、ごま油の香ばしい香りと風味豊かな薬味が相性抜群で、箸がどんどん進むおいしさ!ごはんのおかずにもお酒のおつまみにもぴったりなので、ぜひ作ってみてくださいね。

熱々油をジュジュッ カツオのたたきサラダ

熱々のごま油をかけて風味アップ!カツオのたたきサラダはいかがでしょうか。ニンニクで香りづけしたカツオのたたきにシャキシャキ食感の水菜、ごま油の香ばしい香りがマッチしてとてもおいしいですよ。

ピリ辛 カツオのたたき丼

箸が止まらないおいしさ!カツオのたたき丼をご紹介します。コチュジャンを使ったピリ辛味のタレが食欲をそそり、ごはんがモリモリ食べられますよ!温泉卵を崩すとマイルドになって、また違った味わいを楽しめます。ぜひお試しくださいね。

カツオのたたきを楽しもう!

今回は、カツオのたたきの特徴や作り方、おいしい食べ方について解説し、おうちで楽しめるレシピをご紹介しました。諸説ありますが、漁師さんたちの「生で魚を食べたい」という強い思いから生み出された食べ方が、数百年経った今でもそれほど形を変えず、全国で食べられているなんてすごいですよね!今回ご紹介したレシピも参考に、お好みの味つけや薬味を使ってカツオのたたきを楽しんでみてくださいね。

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