「ヒハツ」というスパイスをご存じでしょうか。コショウと似た辛味をもち、インドや中国では生薬としても古い歴史のあるスパイスなんです。この記事では、ヒハツの香りや風味などの特徴、コショウとの違いなどについて解説します。記事後半では料理への活用方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「ヒハツ」ってどんなスパイス?味や香り、コショウとの特徴の違いについて解説!
ヒハツってどんなスパイス?
ヒハツとは、南アジア原産のコショウ科のつる性植物の一種です。英名ではロングペパーと呼ばれ、ヨーロッパでは古代ギリシャ時代からスパイスとして珍重されてきました。歴史的にはコショウよりも早くから知られており、当時はコショウよりも高価なスパイスとして取引されていたようです。「コショウ」という名称は、ロングペパーを意味するサンスクリット語である「ピッパリー(pippali)」が語源とされています。
沖縄本島や宮古・八重山諸島では、昔から自生しており、島コショウやヒバーチなどと呼ばれています。厳密にはヒハツとは品種が異なり、和名は「ヒハツモドキ」といいます。
ヒハツは、豚肉料理や沖縄そばの薬味、チャンプルなどの炒め物に利用されているんですよ。また、インドの伝統医療であるアーユルヴェーダや中国の漢方において、体の冷えを取り除き温める作用があるとされ、生薬として使われてきました。
ヒハツの特徴について
ヒハツはコショウと同じ辛み成分である「ペパリン」を含んでおり、コショウと似たすっきりとした辛味を持つスパイスです。コショウとは風味が少し異なり、ほんのりとした甘みと爽やかな清涼感があります。
ヒハツはこんな料理に
ヒハツはコショウに似た風味をもつため、コショウの代用として使うことができます。日常的に取り入れるなら、肉や魚の臭み消しや下味としたり、カレーの辛味と風味づけに使うのがおすすめです。また、インドではピクルスの香りづけ、タイ料理ではラープと呼ばれる肉類を使ったサラダの風味づけに使われます。
ゴーヤチャンプルや沖縄そばなど、沖縄料理を作る際にはぜひ使ってみてください。本格的な味わいに近づきますよ。
チャイやスパイスティーなどのドリンクの風味づけに使うのもおすすめです。
爽やかな辛味がおいしい、ヒハツを使ってみよう
ヒハツはあまりメジャーとはいえませんが、コショウと似た辛味をもちながら甘みと爽やかな清涼感があり、使いやすいスパイスです。ぜひ一度手に取っていただき、コショウとの風味の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。