アボカドは「森のバター」と呼ばれることがありますが、これは一体なぜなのでしょうか。この記事では、アボカドが森のバターと呼ばれる理由をアボカドの特徴とともに解説します。そのほかにも、アボカドと同じように別名のある食材や、アボカドを使ったおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
なぜアボカドは「森のバター」と呼ばれるの?由来や別名がつけられている他食材についても解説!
- 目次
- 森のバターとは?
- アボカドはどんな食材?
- 日本にはいつ伝わった?アボカドの歴史
- 別名がつけられているほかの食材
- 海のミルク(牡蠣)
- 畑の肉(大豆)
- 果物の王様(ドリアン)
- 畑のキャビア(とんぶり)
森のバターとは?
「森のバター」とはアボカドの別名。栄養価が非常に高いことや、濃厚でねっとりとした口当たりであることからそう呼ばれるようになりました。
そしてもう一つ、アボカドが森のバターと言われる理由があります。それは、脂質含有量が多いことです。果肉の成分の約20%を脂質が占めていて、世界一栄養価の高い果物としてギネス認定されるほどなんですよ!さらに、アボカドに含まれる脂質のほとんどがリノール酸やオレイン酸といった植物性不飽和脂肪酸であることもポイントです。これらは良質な脂質で、血中のコレステロール値を下げるといわれています。
ほかにも、抗酸化作用のあるビタミンEや体内の余分なナトリウムの排出に役立つカリウム、代謝や細胞の生産に役立つ葉酸など、積極的に摂取したい栄養素を含んでいるんですよ。また、整腸作用や血糖値上昇を抑える食物繊維が豊富なのも注目したいポイントです。
アボカドはどんな食材?
アボカドは、クスノキ科ワニナシ属の果物。サラダなどでよく使われるので野菜だと思われがちですが、実は果物です。英語では「alligator pear(ワニの梨)」と呼ばれることもあるため、和名ではそのまま直訳した「ワニナシ」と呼ばれます。アボカドのゴツゴツとした質感の皮がワニに似ているといったことがこの名前の由来なのだそうです。
そんなアボカドの特徴は、さきほども少し触れましたが、クリーミーでねっとりとした口当たりです。味にはそこまでクセがないので、そのままサラダやサンドイッチの具材にしたり、揚げ物、炒めものなど、さまざまな料理や味つけによく合います。
日本にはいつ伝わった?アボカドの歴史
アボカドの原産地は、メキシコ南部やコロンビア、エクアドルなどの中南米だといわれています。いつから栽培されていたのかはっきりとした記録はありませんが、13世紀頃のインカ帝国の王の墓からアボカドの種が見つかっていて、その頃には食用にされていたようです。
その後16世紀にアメリカへと伝わり、ヨーロッパやオーストラリアへ広まりました。日本へ伝わったのは、今から100年ほど前だといわれています。
ちなみに、日本のスーパーなどで見かけるアボカドは、卵型で表面がゴツゴツしているメキシコ産の「ハス」という種類がほとんどですが、世界中にはほかにも700種類以上のアボカドがあるんですよ!果皮が黒くならないもの、細長い形のもの、表面がなめらかなものなど、見た目に違いがあるのはもちろんですが、味にも違いがあるのだそうです。
最近では希少なため高級ではあるものの、国産アボカドの栽培も行われています。レストランなどで使用されることがほとんどで、なかなか市場には出回らないようですが、もし機会があったらぜひとも食べてみたいですね。
別名がつけられているほかの食材
アボカドのほかにも、別名がつけられている食材はたくさんあります。アボカドの別名は栄養価の高さからつけられたものですが、ほかにも見た目や希少性などが由来となったものもあるんですよ。以下でいくつかご紹介するので、見てみましょう。
海のミルク(牡蠣)
「海のミルク」は牡蠣の別名です。牡蠣は栄養がたっぷり含まれていることや、貝の中の身が牛乳のように白いことからそう呼ばれるようになりました。
畑の肉(大豆)
「畑の肉」と呼ばれているのは大豆。大豆には肉と肩を並べるほどのたんぱく質が含まれていることがこの名前がついた理由です。また、必須アミノ酸が豊富に含まれた良質なたんぱく質が摂取できるという点も、動物性の肉や魚と共通しています。
ちなみに畑の肉という別名をつけたのは日本人ではなく、ドイツ人です。1873年にウィーンで開かれた万博で、大豆が日本の農産物として紹介され、上記のような栄養価の高さがドイツ人学者たちに注目されて名付けられたようです。また、アメリカでは大豆のことを「大地の黄金」と呼んでいるのだとか!栄養価が高いという理由で、こういった別名がつくのはおもしろいですね。
果物の王様(ドリアン)
ドリアンが「果物の王様」と呼ばれるようになった由来には諸説あります。一つは見た目。とても大きく、トゲに覆われた強そうな見た目から、そう呼ばれるようになったという説です。ほかにも、昔、王様が精力増強のために食べていたとか、高級だったので王様しか食べられなかったという理由で「王様の果物」と呼ばれていたため、このような名前がついたという説があります。
ちなみに「果物の女王」も存在しますが、これはマンゴスチンを指します。やわらかい果肉と上品な酸味や甘味がある様子を例えた呼び名なのだそうですよ。
畑のキャビア(とんぶり)
その見た目から「畑のキャビア」と呼ばれているとんぶり。とんぶりとは、ホウキグサという植物の実を加工したものです。キャビアのような塩気はありませんが、プチプチとした食感がよく似ています。和え物に取り入れたり、サラダにかけることで、食感楽しい一品ができあがりますよ!
森の宝石(トリュフ)
「森の宝石」という別名があるのは、世界三大珍味の一つでもあるトリュフです。森の宝石と呼ばれるのは、希少性が高いことが由来となっています。
アボカドのおすすめレシピをご紹介!
ここからは、アボカドを使ったおすすめレシピをご紹介します。森のバターとも呼ばれるほどのアボカドの味わいや食感を活かしたレシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
甘エビアボカドボート
アボカドの皮を利用した、アボカドココットを作ってみましょう。クリームチーズやマヨネーズと混ぜ合わせたクリーミーなアボカドに、黒こしょうやピンクペッパーといったスパイスがアクセントとなって絶品ですよ!ぜひお試しくださいね。
よだれアボカド
ピリ辛味がクセになる、よだれアボカドはぜひお試しいただきたいレシピです。一般的には鶏むね肉などで作るよだれ鶏をアボカドを使ってアレンジしました。クセのない味わいのアボカドに、ラー油やニンニクが効いたピリ辛のタレが相性抜群ですよ!
カツオのポキ丼
ごはんがモリモリ食べられる!カツオのポキ丼はいかがでしょうか。甘辛いタレが絡んだカツオとアボカドが酢飯によく合います。手軽に作れるので、時間がないときのランチにもおすすめのメニューですよ。
アボタルとクリームチーズのウェーブトースト
見た目も可愛いらしい、ウェーブトーストに挑戦してみませんか?アボカドを使ったタルタルソースとクリームチーズを交互に塗ることで、波模様を描きました。マイルドなクリームチーズやアボカドの味わいに、玉ねぎの辛味やシャキシャキとした食感がアクセントになり、とってもおいしいですよ。
ミキサーで簡単 アボカドの冷たいアーモンドミルクスープ
アーモンドミルクで作る、アボカドの冷製スープをご紹介します。アーモンドミルクとアボカド、オリーブオイル、レモン汁などを使ったクリーミーで飲みやすい味わいのスープです。火を使わずミキサーで簡単に作れるので、朝ごはんやランチのお供に、ぜひ作ってみてくださいね。
アボカド料理を楽しもう!
今回は、アボカドの別名やその由来、特徴、別名があるほかの食材について解説しました。森のバターと呼ばれるアボカドは、そのまま食べても加熱してもとってもおいしい食材で、さまざまな料理に活用できますよ。記事の中でご紹介したレシピも参考に、ぜひアボカド料理を楽しんでみてくださいね。