「韓国かぼちゃ(ホバク)」というかぼちゃをご存知ですか?見た目はズッキーニに似ていますが、実はまったくの別物。韓国の家庭料理や宮廷料理には欠かせない食材なんです!そこで今回は、韓国かぼちゃの特徴のほか、味やズッキーニとの違いなどを解説!おいしく食べる方法もご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
韓国かぼちゃ「ホバク」って何?味や特徴、ズッキーニとの違いについても解説!
- 目次
- 韓国かぼちゃとは
- 韓国かぼちゃの種類
- カボッキー
- マッチャン
- リッチーナ
- どちらもかぼちゃ!?ズッキーニとの違い
- おいしく食べる方法
- ジョン
韓国かぼちゃとは
「韓国かぼちゃ」とは、 ウリ科カボチャ属に属するかぼちゃのこと。韓国語で「ホバク」もしくは「エホバク」と呼ぶこともあります。
主な産地は韓国ですが、日本でも一部の地域では栽培されているほか、種も販売されているので家庭菜園でも楽しむことができます。韓国かぼちゃは日本で一般的に食べられる完熟のかぼちゃとは異なり、未熟な状態で収穫して食べるのが特徴です。そのため収穫する時期はだいたい6月中旬〜7月ごろとなり、その時期が旬と言われています。
さて、そんな韓国かぼちゃは「かぼちゃ」の仲間ではありますが、日本でおなじみのごつっと丸く、ほっくり甘いかぼちゃとは味も見た目も全くの別物!
ズッキーニのように細長く、黄緑色をしたつややかな見た目をしていて、淡泊ながらみずみずしい味わいを楽しむことができます。
日本では知る人ぞ知るレアな食材ではありますが、韓国では炒めものや揚げもの、ナムル、スープといった家庭料理さらには宮廷料理にも欠かせない存在として、広く親しまれているのだそうです。
韓国かぼちゃの種類
「韓国かぼちゃ」とひとくくりに言っても、販売するメーカーによって、その呼び名はさまざま!
ここでは、韓国かぼちゃの代表的な種類と特徴をご紹介します。
カボッキー
緑色で、ズッキーニよりも一回りほど大きい韓国かぼちゃです。ズッキーニと同じようにクセがなく淡白な味わいですが、加熱するとズッキーニとはまた違う食感を楽しめます。お味噌汁や天ぷら、炒めものなど幅広いジャンルのお料理にアレンジすることができますよ。根が強くウイルス病にもかかりづらいため、長く収穫を楽しみたい方にもおすすめです。
マッチャン
こちらもズッキーニより大きく、薄い緑色をしています。果皮はサクサク、中はとろっととろけるような新食感が魅力的!カボッキーと同じように天ぷらやお味噌汁の具材に、また、食感はやわらかいですが煮崩れしにくいため、ラタトゥイユなどの煮込み料理にするのもおすすめです。病気に強いだけでなく、定期的に収穫できるので家庭菜園にも人気の品種です。
リッチーナ
表面がつるりとした太めのきゅうりのような見た目のリッチーナ。カボッキーやマッチャンと同様、香りはほとんどなく味わいも淡白です。うどん粉病に強いだけでなく、耐暑・耐寒性にも優れた、栽培しやすい品種です。肉との相性がよいのが特徴で、肉野菜炒めや天ぷらなどにするとおいしくいただけますよ。
どちらもかぼちゃ!?ズッキーニとの違い
これまでにお伝えした通り、韓国かぼちゃの見た目はズッキーニによく似ています。これら2つには一体どのような違いがあるのでしょうか?
そもそも「ズッキーニ」とは、韓国かぼちゃと同じ、ウリ科カボチャ科に属するかぼちゃの一種のこと。
見た目だけでなく、淡泊でみずみずしい味わいも韓国かぼちゃによく似ていますが、とろっととろけるような韓国かぼちゃよりも果肉に固さがあるため、よりしっかりとした風味と歯ごたえを味わうことができます。
韓国かぼちゃよりも若干青臭いものの、果肉は崩れにくいので扱いやすく、ラタトゥイユやオムレツ、カポナータといったイタリア・フランス料理や煮込み料理に使うことが多いのだそうです。
韓国かぼちゃとズッキーニは「かぼちゃの仲間」という点は共通していますが、味わいや食感、調理法などは少し異なるんですね。
おいしく食べる方法
とろっとやわらかい果肉と、さっぱりとした味わいが魅力の韓国かぼちゃ。 韓国では定番の野菜ですが、日本ではまだ馴染みのない野菜のため、どのように調理すればおいしく食べられるのか気になりますよね。
ここでは代表的な調理法を確認してみましょう。
ジョン
食べやすい大きさに切った肉や魚介類、野菜、キムチなどに小麦粉や卵をつけて焼き上げた韓国料理のことを「ジョン」といいます。韓国かぼちゃの代表的な食べ方のひとつで、酢やしょうゆなどで作ったたれをつけて食べるのが一般的。韓国ではお正月や誕生日などのお祝い事に欠かせない料理で、特別な日には何種類ものジョンを作って、盛大にお祝いすることもあるのだそうです。
チヂミ
韓国かぼちゃは、日本でも人気の韓国料理である「チヂミ」の具材に使うのもおすすめです。チヂミとは、韓国かぼちゃやニラ、キムチ、ねぎ、じゃがいも、白菜、海鮮など、さまざまな具材を小麦粉を溶いた生地でつなぎ、薄くカリッと焼き上げた韓国の家庭料理のこと。韓国かぼちゃを加えることで食感がよくなり、メリハリのある味わいに仕上がります。
ナムル
もやしやぜんまい、薄くスライスした韓国かぼちゃ、にんじん、だいこんといった野菜をごま油や塩、にんにくなどで味つけした、シャキッと心地よい食感が魅力の和えものです。ジョンやチヂミと同じく、ナムルも韓国では定番のメニューで、キムチと一緒に食卓に並ぶことも多いのだそうです。
これ以外にも、炒めものや揚げもの、スープなど調理法はさまざま!韓国かぼちゃは淡白な味わいなので、上記に挙げた以外にもいろいろなレシピにチャレンジしてみるのも楽しそうですね。
韓国かぼちゃやズッキーニのおすすめレシピ
韓国かぼちゃの特徴などを確認したところで、ここからは韓国かぼちゃに似ているズッキーニを使ったレシピをご紹介します。
定番のジョンやナムル、無限ズッキーニなど、韓国かぼちゃで作ってもおいしく仕上がるレシピをピックアップしました。ただ、韓国かぼちゃはズッキーニよりも果肉がやわらかいため、レシピ記載の加熱時間よりも短くするなど調節しながら作るのがおすすめです。
韓国かぼちゃが手に入ったらぜひ試してみてくださいね。
手が止まらない!ズッキーニのやみつきナムル
切って和えるだけのシンプルレシピですが、味は抜群!薄切りにしたズッキーニをごま油や鶏ガラスープの素、しょうゆなどで味つけして、ついつい箸が止まらなくなるほどやみつきになる一品に仕上げました。副菜やお酒のおつまみにもぴったりなので、ぜひ作ってみてくださいね。
ズッキーニのジョン
切って焼くだけで簡単に作れる、韓国料理「ジョン」のご紹介です。ふっくら香ばく焼き上げたジョンに手作りのピリ辛酢醤油がよく合い、食べ進める手がとまらなくなりますよ!エリンギやしいたけ、レンコンなどお好みの野菜も一緒に焼いて添えれば、見た目はもちろん食べ応えもアップします。ぜひ作ってみてくださいね。
ハマっちゃう!ズッキーニのガリバタぽん酢
食べ始めると止まらない!無限ズッキーニのご紹介です。おいしいのはもちろん、火を使わずパパッと簡単に作れるので、時間がないときやあと一品ほしいときにもぴったり!このレシピでは油漬けのツナ缶で作りましたが、水煮のツナ缶を使うとさっぱりとした味わいに仕上がります。お好みでアレンジもお楽しみくださいね。
ズッキーニのスティック肉巻き
とろっとジューシーなズッキーニに、豚バラ肉の旨みが好相性!にんにくの風味が効いた甘辛いタレでしっかりと味つけして、白いごはんがもりもり食べられる、こってり濃厚な味わいに仕上げました。辛いものが苦手な方は、豆板醤やにんにくの分量を調節して作ってみてくださいね。
ウインナーとズッキーニのガーリックソテー
今日の晩酌のお供に、ウインナーとズッキーニのガーリックソテーはいかがですか?淡泊なズッキーニにウインナーやマヨネーズ、粉チーズの旨みを絡ませることで、コク深く濃厚な味わいに!ふわっと広がるハーブの香りもあわせて、ぜひご堪能くださいね。
韓国かぼちゃで料理の幅を広げよう!
今回は、韓国かぼちゃの特徴やズッキーニとの違い、おすすめレシピなどをご紹介しました。韓国かぼちゃは、ジョンやチヂミ、ナムルといった韓国料理を中心に、炒めものや和えものなど幅広いお料理に使うことができます。もし見かけたらぜひ手に取っていただき、ズッキーニとはひと味違うおいしさをお楽しみくださいね。