「マスタードシード」という香辛料をご存知ですか?スーパーなどではなかなか見かけない食材なので、ピンとこないという方も多いかもしれませんね。
マスタードシードって何?特徴やおすすめ活用レシピをご紹介!
今回はマスターシードの特徴や使い方、「マスタード」や「からし」との違いなどを詳しく解説します。さらにおすすめのレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 目次
- マスタードシードとは
- マスタードシードの種類は?
- ブラックマスタードシード
- ブラウンマスタードシード
- イエローマスタードシード
- からしやマスタードとの違いは?
- 原材料
- 製造方法
マスタードシードとは
マスタードシードとは、アブラナ科に属するからし菜という植物の種子を乾燥させたものです。
その歴史は古く、原産地である地中海沿岸付近では、古代ローマ・ギリシャの時代から香辛料や医薬品として使われていました。現在は比較的温暖な地域を中心に、世界中で栽培されています。
マスタードシードの特徴は、独特の辛み。とはいえ、唐辛子や黒こしょうのようにそれ自体が辛みを持っている香辛料とは違い、マスタードシードそのものには辛みはありません。
粉末状にすりつぶしたものを40度くらいの温水で練ることによってはじめて、鼻にツンと抜けるような辛みと香りが引き出されます。この性質を利用して作られるのが、粒マスタードやマスタードソース、練りからしなどの調味料なんですよ。
他にも、肉や野菜などの炒め物に加えて食感を楽しんだり、インド料理では粉末状にすりつぶしたマスタードシードをスタータースパイスとしてカレーに加えることもあります。
マスタードシードの種類は?
マスタードシードは、種子の色によって大きく「ブラック」、「ブラウン」、「イエロー」の3種類に分けられます。どれも直径1~2㎜ほどの小さな球形であるという点は共通していますが、味わいや風味が大きく異なります。さっそく、それぞれの特徴をご紹介します。
ブラックマスタードシード
マスタードシードの中で最も辛みが強いのがブラックマスタードシードです。わさびと同じ辛み成分が含まれているため、鼻にツーンと抜けるような辛さを楽しめます。直径約1㎜と比較的小粒で、表皮の色が黒いことから「黒がらし」とも呼ばれているんですよ。
カレーなどのエスニック料理や粒マスタードの原料など、強い辛みがほしいときに使われます。
ブラウンマスタードシード
ブラウンマスタードシードは、ブラックマスタードシードとよく似ている品種です。粒の大きさはほぼ同じですが、表皮の色はやや薄め。辛み成分はブラックマスタードシードと共通しているものの辛さ自体が控えめで食べやすいため、魚や肉料理、カレー、粒マスタード、練りからしなど幅広い料理に使われています。
イエローマスタードシード
イエローマスタードシードにはブラック、ブラウンマスタードシードが持つツーンとした辛み成分は含まれていないため、辛さは一番穏やか。強い旨みとコク深い味わいが特徴で、サンドイッチやホットドッグにつけるマスタードの原料に使われています。さらに、風味がよいため、ピクルスやマリネに加えられることもあります。
からしやマスタードとの違いは?
からしとマスタード、どちらもマスタードシードから作られる香辛料ではありますが、原料に使うマスタードシードの種類や製造方法が違うため、味わいが大きく異なります。それぞれの特徴に合わせてうまく使い分ければ、よりおいしくいただけますよ。
さっそく、それぞれの違いをチェックしてみましょう。
原材料
からしの原材料は主に、ブラウンマスタードシードですが、マスタードは主にイエローマスタードから作られています。
製造方法
からしには、マスタードシードをすりつぶし、粉末状にした「粉からし」と、その粉からしを温水で練り、ペースト状にした「練りからし」があります。一方、マスタードは、練りからしのようにペースト状にするところまでは共通していますが、そこからさらに酢や砂糖、ワインといった調味料を加え、よりやわらかい味わいに仕上げます。
風味、使い方
ツンとした強い辛みが特徴のからしは和食との相性がよく、おでんやとんかつ、麺類などに少量添えて、味つけのアクセントに使うことが一般的です。
一方、マスタードは、和食よりもハンバーグやサンドイッチ、肉・魚料理のソースといった洋食と相性抜群!辛さもマイルドなので、一度にたっぷりつけて食べることが多い傾向にあります。
ピリッと刺激的!マスタードシードの活用レシピをご紹介
ここからは、マスタードシードを使ったおすすめレシピをご紹介します。絶妙な辛さがクセになる、リピート間違いなしのレシピばかりですよ!ぜひ作ってみてくださいね。
マスタードシードで手作りマスタード
香りの強いイエローマスタードシードとピリッと辛いブラウンマスタードシードをブレンドして、風味豊かなマスタードに仕上げました。市販品とはひと味違うフレッシュなおいしさは、手作りならでは!とても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。
マスタードシード香る じゃがいものサブジ
「サブジ」とは、野菜をスパイスで炒め煮したインドの家庭料理のこと。本来は数種類のスパイスを使用しますが、このレシピではマスタードシードとターメリックを使って簡単にアレンジしました。特別なスパイスを用意せずともおいしく作れるので、ぜひ試してみてくださいね。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。
マスタードシード風味 カラフルピクルス
食卓に彩りをプラスしたいときにおすすめの、さっぱりおいしい一品です。マスタードシードのピリッと刺激的な風味が野菜本来の旨みを引き立て、フレッシュな味わいを楽しめますよ。冷蔵庫の残り野菜でも作れるので、ぜひアレンジしてみてくださいね。
インドのピクルス 大根のウールガイ
インドのピクルス、大根のウールガイはいかがですか?お酢の酸味とスパイスの香りが楽しめるウールガイは、カレーなどの付け合わせはもちろん、副菜や箸休めにもぴったり!大根のシャキッとした食感も心地よく、ついつい箸が伸びてしまう一品です。
スプリットピーのサブジ
おうちで本格的な味わいを楽しめる、スパイスをたっぷり使ったサブジのご紹介です。作り方は意外と簡単で、材料をフライパンひとつで炒めるだけ!歯ごたえのあるスプリットビーにスパイスの刺激的な風味がよく合い、やみつきになるおいしさですよ。
マスタードシードでスパイシーな料理を楽しもう!
いかがでしたか?今回はマスタードシードの特徴や、おすすめのレシピなどをご紹介しました。
マスタードやからしの原料としてだけでなく、カレーや炒め物、ピクルスやマリネなど意外にも幅広いお料理に使える「マスタードシード」。今までマスタードシードを使ったことがないという方は、まずは自家製の粒マスタードを手作りしてみてはいかがでしょうか。市販品とはひと味違う、風味豊かな味わいに仕上がりますよ。ぜひレパートリーに取り入れて、料理の幅を広げてみてくださいね。