屋台や移動販売でよく見かける「ケバブ」。トルコ料理ですが、大きな肉の塊を豪快に焼き上げる姿が日本でも人気の料理です。今回はケバブの魅力や歴史、種類などを解説します。おうちで簡単に作れるケバブのレシピも合わせてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ケバブとは何の肉?ケバブの歴史やさまざまな種類について解説
- 目次
- ケバブとは?
- ケバブの種類は?
- シシケバブ
- ドネルケバブ
- その他のケバブ
- ケバブに使われる肉は?
- ケバブサンドはドイツ発祥?
- インド料理のシークケバブとの違いは?
ケバブとは?
ケバブとは、トルコ料理の一種で肉や魚、野菜などを焼いた料理のことを指します。肉に調味料やスパイスで下味をつけて香ばしく焼き上げた、ジューシーでスパイシーな味わいが魅力です。
ケバブの由来は諸説ありますが、遊牧民族や兵士が肉を剣に刺し、火で炙って食べていたことが始まりと言われています。その後、肉を焼くときには鉄串が使われるようになり、現代ではトルコを中心に中東やアジア、ヨーロッパなと世界中の国々で食べられています。近年は日本でも、ケバブの屋台や移動販売が人気です。
ケバブの種類は?
ケバブにはさまざまな種類がありますが、特に有名なのは「シシケバブ」と「ドネルケバブ」です。今回は、この2種類の違いをご紹介します。
シシケバブ
トルコ料理の代表格ともいえるのがシシケバブです。「シシ」はトルコ語で「串」という意味で、一口大に切った肉や野菜を鉄串に刺して焼いた、バーベキューのような料理のこと。本場トルコでは炭火が使われること多く、肉の旨味を最大限に活かしたジューシーな味わいを楽しむことができます。肉とは別の串で焼かれた野菜や、ラヴァシュという薄焼きパンと一緒にいただくのが伝統的な食べ方です。
ドネルケバブ
屋台や移動販売でよく見かけるのがドネルケバブです。「ドネル」は「回転」という意味で、調理には必ず専用の縦型式回転グリルが使われます。味つけした薄切り肉を垂直の串に刺して大きなブロック状にまとめ、専用のグリルで回転させながら香ばしく焼いたものを外側から薄くそぎ落としていただきます。レストランではお皿に盛り付けて提供されますが、屋台ではサラダと一緒にパンに挟んだものをテイクアウトしていただくことが多いです。
その他のケバブ
ほかにも、小さな竹串で肉を焼いた「チョップシシ」、ひき肉にスパイスを混ぜて焼いた「アダナケバブ」、ナスにひき肉を詰めて焼いた「パトゥルジャンケバブ」、サーモンなどの魚を使った「バルックシシ」など、ケバブにはたくさんの種類があります。
ケバブに使われる肉は?
ケバブには羊肉、牛肉、鶏肉の3種類が使われます。トルコはイスラム教徒が多い国なので、基本的に豚肉が使われることはありません。イスラム教の戒律では、豚肉を食べることは禁止されているからです。日本では、馴染みのある牛肉や鶏肉が使われることが多いようです。
ケバブはお肉がどっさりと出てくるイメージがありますが、トルコではたくさんの野菜やピラフと一緒にいただくのが一般的です。また、日本のケバブ屋では数種類のソースを選ぶことができますが、トルコではケバブにソースをかけないのが定番なんだとか。お肉本来のおいしさとスパイスの風味をシンプルに楽しむのがケバブの醍醐味といえるでしょう。
ケバブサンドはドイツ発祥?
日本でケバブといえば、ドネルケバブとサラダをピタパンに挟んだ「ケバブサンド」が定番ですよね。実はケバブサンドはトルコ料理ではなく、ドイツ発祥のファーストフードです。
ケバブサンドは、トルコからドイツへ移民してきたカディル・ヌルマンさんが考案したと言われています。1972年にベルリンでケバブサンドの露店を初めて以来、ケバブサンドは「ドイツの国民的ファーストフード」と呼ばれるほど人気になり、現在ではドイツに16000店舗ほどのお店があるそうです。これは、ドイツに住む外国人で一番多いのがトルコ人であることも関係しているのだとか。
また、ドイツではピタパンのほかにも、トルティーヤで巻いたラップサンドやポテトと一緒にお皿に盛り付けたおつまみ風など、さまざまな食べ方でケバブを楽しみます。ビールを飲んだ後の締めにケバブサンドを食べるほど、ドイツでは身近な食べ物として親しまれているそうですよ。
インド料理のシークケバブとの違いは?
トルコのケバブとよく似た料理に、インド料理の「シークケバブ」があります。シークケバブとは、ひき肉にスパイスやハーブなどを混ぜて串に刺して焼いた、スパイシーなつくねのような料理のことです。トルコ料理にもひき肉を使ったケバブはありますが、シークケバブの方がよりスパイシーで辛味が強く、タンドールという壺のような調理器具を使って焼き上げるのが特徴です。また、ヒンドゥー教が多いインドでは牛肉が使われることはなく、羊肉や鶏肉を使うのが一般的です。
おうちで作れる!おすすめのケバブレシピ
ケバブの魅力を知ったところで、ここからは手軽に作れておいしいケバブのレシピをご紹介します。おうちで作る場合は、フライパンやオーブントースターなどを使えばおいしく仕上げることができますよ!
ビーフケバブバーガー
イングリッシュマフィンを使った、ビーフケバブバーガーです。ヨーグルトやスパイスで下味をつけて焼いた牛肉は、クミンがふわっと香りスパイシー。野菜と一緒にパンに挟んでいただけば、まるで屋台で買ってきたかのような味わいをお楽しみいただけますよ!
食パンでケバブ風サンド
オーブントースターで手軽に作れる、チキンケバブサンドです。食パンをめん棒で平たく伸ばすことで、ピタパンのような食感に仕上がります。スパイスはチリパウダーのみとシンプルながらも、ヨーグルトソースの爽やかな風味がアクセントになっていてとてもおいしいですよ!
※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W220℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。
春巻の皮でケバブ風ロール
春巻きの皮で作る、チキンケバブ風ロールです。パリッと歯ごたえのよいスパイシーな味わいは、ビールのおつまみにぴったり!こちらのレシピもオーブントースターで仕上げているので、パパッと手軽に作れるのがうれしいポイントです。
※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W200℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。
スパイシー!シークケバブ
インド料理のシークケバブを、合挽き肉でアレンジしました。スパイスやハーブをふんだんに加えたスパイシーな味わいは、まさに絶品!混ぜて焼くだけの簡単レシピなので、ぜひ作ってみてくださいね。
※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W180℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。
アスパラガスでスパイシーケバブ風
串をアスパラガスでアレンジした、おしゃれなケバブです。スパイシーなケバブにシャキシャキのアスパラガスがよく合い、ついついお酒が進んでしまいます。おもてなしやパーティーの一品としても喜ばれますよ。
※20歳未満の飲酒はやめましょう。 ※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W230℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。
がっつり食べたい ビーフケバブ風ライス
ケバブをがっつりと食べたいときは、ごはんにのせるのがおすすめです!ジューシーなケバブとシャキシャキのキャベツ、スパイシーなソースが絶妙にマッチして、思わずかき込みたくなってしまうおいしさですよ!
ラム肉のケバブ風サラダ丼
ラム肉と生野菜を使った、ケバブ風サラダ丼です。甘酸っぱくスパイシーなソースが食欲をそそり、少しクセのあるラム肉もさっぱりといただけます。お食事としてはもちろん、ビールのおつまみにもおすすめの一品です。
手軽にケバブを楽しんでみよう!
ケバブの特徴をはじめ、その歴史や種類、おすすめのレシピなどをご紹介しました。ケバブにはさまざまな種類があり、トルコをはじめアジアやヨーロッパなど世界中で親しまれています。そのジューシーでスパイシーな味わいは、一度食べたらやみつきになること間違いありませんよ!移動販売が近くになくてもおうちで簡単に作れるので、ぜひそのおいしさを味わってみてくださいね!