楽しくお酒を飲んだ翌日、つらい「二日酔い」の症状に悩まされた経験がある方は多いですよね。この記事では、そんな辛い二日酔いのときに食べたい食べ物や飲み物をご紹介します。二日酔いの原因や、二日酔いの症状の緩和に効く成分も合わせて解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
二日酔いの時でも食べやすい食べ物や飲み物は何?二日酔いの原因についても解説!
- 目次
- 二日酔いとは?
- 二日酔いのときに食べたい【食べ物】編
- ①ビタミンB1を含む食べ物
- ②おかゆ、お茶漬け、うどん
- ③あさり、しじみ
- ④カレー
- ⑤卵
- ⑥梅干し
二日酔いとは?
お酒を飲み過ぎた翌朝、頭痛や吐き気、胸焼け、胃の痛みなどに悩まされたことがある方は多いのではないでしょうか。この不快な症状を、一般的に「二日酔い」と呼びます。では、二日酔いはなぜ起こるのでしょうか。実は、二日酔いの原因は完全には解明されていませんが、その一因として挙げられるのが、アルコールが肝臓で分解される際に生じるアセトアルデヒドという物質です。
アセトアルデヒドは、タバコの煙にも含まれる人体に有害な物質で、顔が赤くなったり、頭痛や吐き気、眠気、動悸などを引き起こすことがあります。通常、肝臓はアセトアルデヒドを害のない物質に分解し、最終的には体外に排出します。しかし、アルコールを過剰に摂取すると、肝臓の処理能力を超えてしまい、血中のアセトアルデヒド濃度が高い状態になってしまうのです。この状態が続くと、つらい二日酔いの症状が現れるといわれています。さらに、アルコールの刺激によって胃の粘膜が荒れ、胃痛を引き起こすこともあります。
二日酔いのときに食べたい【食べ物】編
二日酔いになってしまった時、つらい症状を少しでも早く和らげたいですよね。ここで、二日酔いで少しでもやさしいご飯を食べたい時におすすめの食べ物をご紹介します。
①ビタミンB1を含む食べ物
肝臓がアルコールを分解する際、ビタミンB1が大量に消費されます。ビタミンB1は糖質の代謝に欠かせない栄養素で、不足するとエネルギーの生成がうまくいかず、体がだるくなることがあります。
ビタミンB1は、玄米や全粒粉パン、ライ麦パンなどの穀類、豚肉、大豆製品、枝豆などに豊富に含まれています。これらの食品を積極的に取り入れることが重要です。
飲酒をすると「アルコール性低血糖」と呼ばれる状態になりやすく、これが二日酔いの原因のひとつとも言われています。二日酔いを避けるためには、飲酒後だけでなく、ビタミンB1を含む食べ物を日常的におつまみとして摂取するのもおすすめです。
②おかゆ、お茶漬け、うどん
二日酔いのときは、アルコールの刺激で胃痛や胃炎が起きていることがあります。そんなときには、おかゆやお茶漬け、うどんなど、消化に負担がかからない食事を選ぶことをおすすめします。これらはやわらかくて食べやすいですが、流し込まずにしっかり噛んで食べるようにしましょう。また、先ほどご紹介した玄米や全粒粉などの穀類は消化に負担がかかるため、胃の不調を感じているときは避けたほうがよいでしょう。
③あさり、しじみ
あさりやしじみは、二日酔いの日に食べるイメージがある方も多いのではないでしょうか。あさりやしじみには、肝臓のアルコール分解をサポートするタウリンが含まれています。さらに、しじみには肝臓の解毒作用を助けるオルニチンも含まれているのが特徴です。これらの成分が肝臓での毒素処理を促進し、血液中の毒素の量を減少させる効果が期待できます。また、タウリンやオルニチンは水に溶けやすい性質を持っているため、スープや汁ごと摂取することをおすすめします。
④カレー
カレーのスパイスには、二日酔い対策としておなじみのウコン(ターメリック)が含まれているのはご存知の方も多いかもしれません。このウコンに含まれるクルクミンという成分には、肝臓の胆汁の分泌を促進してアセトアルデヒドの分解を高める効果が期待されています。
⑤卵
卵には「メチオニン」という必須アミノ酸が豊富に含まれています。メチオニンは肝臓でアルコールを分解する際に必要な栄養素で、二日酔いの薬にも入っている成分なんですよ。アルコールの摂取で消費されてしまうので、お酒をたくさん飲んだ翌日は失われたメチオニンを補うことがおすすめです。
⑥梅干し
二日酔いで気分が悪いとき、スッキリとした酸味をもつ梅干しが食べたくなることがありますよね。梅干しの酸味はクエン酸という成分によるもので、唾液や胃液の分泌を促進します。これにより、消化酵素の活性が高まり、胃もたれの解消に役立つ可能性があります。ただし、胃痛を感じているときは、梅干しの酸味が逆効果になることがあります。また、梅干しは塩分が多いため、食べ過ぎには注意が必要です。
⑦りんご、柑橘類、柿
果物に含まれる果糖には、アルコールの分解を助けるはたらきがあります。ビタミンCは肝臓の働きを活性化させ、体の回復を助けるといわれています。二日酔いで食欲が無い時には、グレープフルーツやみかんなど柑橘類やりんご、いちごなどがおすすめですよ。また、柿の渋み成分「タンニン」はアセトアルデヒドを吸着して体外に排出する作用があり、二日酔い対策に効果が期待できるといわれています。
二日酔いのときに食べたい【飲み物】編
二日酔いのときには水分の摂取も重要なポイントです。お酒を飲んだ後は、アルコールによる利尿作用のため脱水症状を起こしやすくなります。体の水分が失われると頭痛やだるさなどの二日酔いの症状が起こりやすくなるため、お酒を飲んでいる間も飲んだ後も水分の摂取を意識してみましょう。以下で二日酔いのときにおすすめの飲み物をご紹介します。
①スポーツ飲料
スポーツ飲料は糖質やミネラルが含まれるため、水よりも体内に吸収されやすいという特徴があります。アルコールの利尿作用によって失われた水分やミネラルを速やかに補ってくれるので、二日酔いのときにおすすめですよ。
②果汁飲料(グレープフルーツ、オレンジ、トマトなど)
先ほども少し触れましたが、果物に含まれる果糖にはアルコールの分解を助ける作用があります。グレープフルーツやオレンジなどの柑橘系の果物のジュースは、二日酔いで気分がすぐれないときにも飲みやすく、おすすめです。糖類が添加されていない100%果汁のタイプを選べば、余分なカロリーを摂取せずに済むので、カロリーが気になる方はそのようなものを選ぶと良いでしょう。
また、トマトジュースもおすすめです。トマトに含まれるアラニンやグルタミン酸などのアミノ酸は、間接的にアルコールの分解を促進するとされています。
③緑茶
緑茶に含まれるカフェインには血管収縮作用があり、二日酔いのときの頭痛やだるさを和らげてくれる作用があります。また、柿と同様に緑茶には「タンニン」が含まれているのでアセトアルデヒドを吸着して体外に排出する作用もあります。
④コーヒー
コーヒーにも、緑茶と同様にカフェインが含まれています。ただし、コーヒーのカフェイン量は緑茶よりも多く、二日酔いで胃が弱っているときは刺激が強いので、飲み過ぎには注意が必要です。ミルクを入れて飲むのもおすすめですよ。
二日酔いの時に食べたいレシピをご紹介
二日酔いで気分がすぐれない朝や、胃に優しい食事が欲しいときにぴったりのレシピを集めました。上記で紹介した食材を使ったおいしい料理です。ぜひお試しくださいね。
オートミールで作るお茶漬け風
オートミールで作るお茶漬け風のレシピをご紹介します。加熱することでやわらかな食感のオートミールは、二日酔いで胃がもたれているときにも食べやすいですよ。このレシピでは、梅干しとわさびをトッピングでさっぱりとした味わいに仕上げています。
ふんわり卵のあったか味噌雑炊
ほっこりおいしい、卵の雑炊はいかがでしょうか。みその素朴な風味がふんわり卵とマッチしてとてもおいしいですよ。少ない材料でぱぱっと作れるので、二日酔いの日の朝ごはんにぜひお試しくださいね。
卵とじうどん
生姜がふんわりと香る、やさしい味わいの卵とじうどんを作ってみませんか?つゆにとろみがあるので卵がうどんにしっかりと絡み、食べやすいですよ。つゆはご家庭によくある調味料で作れるので、覚えておくと便利なレシピです。
レトルトカレーで簡単 カレーうどん
レトルトカレーでぱぱっと簡単!カレーうどんのご紹介です。めんつゆで作る和風のつゆにスパイシーなカレーの風味がよく合います。二日酔いでもしっかり食べたい日にぜひ作ってみてくださいね。
優しい味 しじみの味噌汁
二日酔い対策の定番、しじみの味噌汁のレシピです。しじみを水から煮ることで出汁がしっかりと出て、おいしく仕上がりますよ。濃厚な旨味のしじみにコクのある赤みそが絶妙なバランスで、シンプルながらあと引くおいしさですよ。
二日酔いの日は食べ物&飲み物を意識してみよう
今回は二日酔いの時でも食べやすい食べ物と飲み物をご紹介しました。二日酔いにならないためにまずは飲み過ぎないことが大切ですが、もし二日酔いになってしまった時は参考にしてみてくださいね。