肉厚で弾力のある歯ごたえが特徴の「エリンギ」。癖のない味わいは、和・洋・中問わず、さまざまな料理に合わせやすい食材です。そんなエリンギには、食物繊維やカリウムが含まれています。食物繊維は便秘の予防に、カリウムはむくみの解消に効果があります。今回は、エリンギに含まれる栄養素と新鮮なエリンギの選び方、おすすめの食べ方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
エリンギの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」
- 目次
- ヨーロッパ生まれの万能きのこ「エリンギ」
- おいしいエリンギを選ぶ2つのポイント
- 主要な栄養素はこちら
- 豊富な食物繊維に注目!
- 切り方を変えて食感を楽しもう
- 食感を楽しみながら健康もサポート!
ヨーロッパ生まれの万能きのこ「エリンギ」
エリンギの原産地は、ヨーロッパだと言われています。日本では、1993年に愛知県ではじめて人工栽培されてから全国的に流通するようなったので、比較的新しいきのこだと言えます。
日本では自生しないため、販売されているエリンギはすべて人工栽培されたもの。そのため、旬の時期はなく、一年中手に入り、大量に生産されることからお値段も比較的安価で販売されています。エリンギは歯ごたえのよさが特徴ですが、癖のない味わいなので、肉や魚、野菜など、さまざまな食材との相性がよく、煮たり焼いたりと調理法も選びません。
おいしいエリンギを選ぶ2つのポイント
エリンギはコリコリとした食感が魅力ですよね。新鮮なエリンギを選んで食感や風味を満喫しましょう!新鮮なエリンギを選ぶポイントは下記の2つです。
●軸の色は白くて太いものを選ぶ
軸の色が白くて太く、はりがあるものを選びましょう。固くて弾力があるものが良品ですよ。軸が黄色味を帯びたり、アンモニア臭のような臭いがするものは鮮度が落ちている証拠なので避けましょう。
●かさが外側に開ききっていないものを選ぶ
かさが外側に開いているものは育ちすぎなので、開きすぎず軽く内側に巻いているものを選びましょう。また、かさの色は濃すぎず薄茶色で、裏のひだが白くてきれいに揃っているものが新鮮です。かさの裏が変色したり、割れているものは鮮度が落ちているので選ばないようにしましょう。
時間が経ちすぎると、エリンギから水分が抜けてパックに水滴がつくことがあります。パック入りのものは水滴がないか確認し、あるものは避けた方がいいでしょう。
主要な栄養素はこちら
エリンギ100gに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
エネルギー 31kcal
たんぱく質 2.8g
脂質 0.4g
炭水化物 6.0g
リン 89mg
マグネシウム 12mg
カリウム 340mg
豊富な食物繊維に注目!
エリンギに含まれる栄養素の中でも、とくに注目したいのが以下の3項目。エリンギはさつまいもよりも多い食物繊維を含んでおり、「βグルカン」という不溶性食物繊維の働きによって、さまざまな効果が期待できます。
■βグルカン
βグルカンとは不溶性食物繊維の一種です。整腸作用があり、よく噛んで食べることから食べ過ぎの防止にもなります。βグルカンはエリンギだけでなく、きのこ全般に含まれていますが、とくにエリンギの含有量は多く、健康維持には欠かせない食材です。
■不溶性食物繊維
エリンギにはβグルカン以外の食物繊維も豊富に含まれています。エリンギは不溶性食物繊維が多いので、便秘解消や予防にも効果的。不溶性食物繊維は水分を吸収して膨らむので、大腸が刺激されて腸の動きが活発になり、排便がスムーズに行われるようになります。
ただし、不溶性食物繊維は摂りすぎると便秘を招くことになるので注意が必要です。
■カリウム
余分な塩分や腎臓の老廃物を排泄してくれるので、むくみ予防や高血圧の予防に効果的が期待できます。不足すると夏バテや食欲不振になる可能性があるので注意が必要です。
切り方を変えて食感を楽しもう
エリンギは切り方で食感が変わってきます。縦に切ると歯ごたえが出て、横に切るとやわらかい食感になるので、いろいろな食感を楽しんでみましょう。
◯コリコリ食感を楽しむなら縦!
エリンギは縦に繊維が通っているので、繊維に沿って切ることでコリコリとした食感が楽しめます。また、手でさいたほうが、風味を損なわないだけでなく、味も染み込みやすくなるのでおすすめですよ。
◯アワビのような柔らか食感を味わうなら、横
エリンギは食感がアワビに似ていることから「白アワビタケ」と呼ばれることがあります。繊維に逆らって輪切りにすることで、見た目も食感もアワビそっくりに!また、繊維を断ち切るように短くカットすることで、消化吸収がよくなりますよ。
食感を楽しみながら健康もサポート!
エリンギに含まれる栄養素と、おいしいエリンギの選び方をご紹介しました。食物繊維やカリウムが豊富なエリンギは、腸内環境を整えるだけでなく、血圧を正常に保つなど、体の健康維持に欠かせない成分が含まれています。一年中手に入り、どんな料理にも合う食材なので、毎日の献立に取り入れてみてはいかがでしょうか。