大福や練り切りなど和菓子に使われる「求肥」。もっちりやわらかい食感ですが、餅と違い、時間が経っても固くならないのが特徴です。今回は、求肥の特徴や意外と知らない原料、名前の由来のほか、お餅との違いを解説!求肥が固くなりにくい理由やおすすめレシピなどもご紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
求肥って何?由来や特徴、お餅との違いについても解説!
- 目次
- 求肥とは
- 求肥を使った和菓子には何がある?
- 大福
- 練り切り
- 羽二重餅
- 求肥とお餅の違いとは
- もっちりやわらか!求肥を使った和菓子のおすすめレシピ
- フライパンで作る求肥で簡単和スイーツいちごあんこ巻き
求肥とは
もち粉や白玉粉に、砂糖や水あめを加えて練り上げた和菓子のことを「求肥」といいます。
諸説ありますが、求肥の歴史は古く、平安時代のころには中国から伝来し、日本各地へ広がっていったと言われています。
当時の求肥はもち米玄米や黒砂糖で作られており、それが牛の皮のように黒みがかった見た目をしていたことから「牛皮(ぎゅうひ)」と呼ばれていたのだそうです。しかし、その頃の日本では仏教の思想から、牛・豚・馬などの肉食は避けられていたため、読み方はそのままに「牛皮」から「求肥」へと書き改めたと言われています。
そんな求肥の特徴は、上品な甘みともっちりやわらかい食感。時間が経っても固くならないことから製菓材料として用いられることも多く、大福や練り切り、あんみつ、最中など和菓子を中心に、さまざまなスイーツに使われています。
求肥を使った和菓子には何がある?
ここでは、求肥を使った代表的な和菓子をご紹介します。
大福
コンビニやスーパーなど身近な場所でもよく見かける「大福」。 もちもちの求肥であんやフルーツを包んだ一品で、上品な甘みともっちり重厚感のある食べ応えを楽しむことができます。
練り切り
「練り切り」とは、白あんに求肥といったつなぎの食材を加え、練り上げて作った「練り切りあん」というあんこを桜や梅、紅葉といった季節の植物の形に細工した和菓子のこと。 あんに求肥を加えることでまとまりやすくなり、しっとりやわらかく、なめらかな口当たりに仕上がります。
羽二重餅
求肥本来の味わいを楽しみたい方にぜひおすすめしたいのが、福井県の名産品として有名な和菓子「羽二重餅」です。「羽二重餅」とは、もち米や砂糖、水あめなどで作った生地をふんわりと蒸しあげた求肥のことで、口当たりはとろけるようにまろやか。ひと口食べればふんわり上品な味わいが口いっぱいに広がります。
求肥とお餅の違いとは
もちもちとした食感が特徴の食べ物に「餅」がありますが、求肥とはどのような違いがあるのでしょうか。
以下でそれぞれの特徴や違いを確認してみましょう。
そもそも「お餅」とは、やわらかく蒸したもち米を臼や杵などを使って粘り気が出るまでついた食品のこと。もち米由来のもっちりとした弾力が特徴で、しょうゆやきなこをつけて食べたり、お雑煮やおしるこにも欠かせない食材です。
一方で、先ほどもご説明した通り、求肥はもち粉に砂糖や水あめを加えて練り上げて作るため、お餅よりも甘みが強く、よりなめらかな口当たりに仕上がります。
ちなみにお餅は冷めると固くなってしまいますが、求肥は生地に含まれる砂糖や水あめが水分を保持しているため、時間が経ってももっちりやわらかい食感を保つことが可能です。冷めたあとの食感の違いも、求肥とお餅の大きな違いと言えるでしょう。
もっちりやわらか!求肥を使った和菓子のおすすめレシピ
求肥の特徴などを確認したところで、ここからは求肥を使ったおすすめレシピをご紹介します。大福や練り切りなど、幅広いレシピをピックアップしました。身近な材料を使って手軽に作れるレシピばかりなので、ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。
フライパンで作る求肥で簡単和スイーツいちごあんこ巻き
白い求肥に赤いいちごが映える、いちごあんこ巻きのご紹介です。もちもちの求肥にこしあんといちごのがよく合い、やみつきになること間違いなし!フライパンひとつで簡単に作れるのもうれしいポイントです。
練り切りで作るお花
練り切り生地で、かわいらしいお花を作ってみませんか?このレシピでは赤と黄色の食紅で色づけしましたが、お好みの色で作ったり、白い生地を混ぜ合わせてマーブル模様に仕上げるなど、アイデア次第でアレンジも広がります。おもてなしにもぴったりなので、ぜひお試しくださいね。
電子レンジで作る 塩豆大福
電子レンジを使って手軽に作れる簡単レシピですが、味は絶品!ほんのりやさしい塩気があんこの甘みを引き立て、たまらないおいしさですよ。もちもちの求肥とほくほくのえんどう豆、食感のコントラストも併せてご堪能くださいね。
バナナクリーム大福
バナナやあんこ、生クリームをもちっとやわらかい求肥で包んで、味も見た目も大満足の一品に仕上げました。おいしいのはもちろん、電子レンジを使って簡単に作れるのも魅力のレシピ!普段のおやつやお茶請けに、ぜひ作ってみてくださいね。
求肥の作り方をマスターして、お菓子作りの幅を広げよう!
もっちりやわらかい食感と、上品な甘みが魅力の「求肥」。一見難しそうですが、もち粉や白玉粉、砂糖、水あめなどすぐに揃えられる材料で、意外と手軽に作ることができます。覚えておけば、大福や練り切りなどさまざまな和菓子に応用できますよ!この機会にぜひレパートリーに取り入れてみてくださいね。