野菜をレンジ加熱した場合、栄養はどうなる？壊れたり失われたりする？【管理栄養士監修】

電子レンジは、時短にかかせないですよね。温めるだけでなく、野菜の下ゆでや調理まで幅広く活躍する便利なアイテムです。ところで、電子レンジは栄養素に影響がないのか、気になったことはありませんか？今回は、クラシルの管理栄養士（樺沢風音さん）が監修のもと、野菜の栄養に注目して疑問を解消していきますよ。お助けレシピも必見です！ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

まずは電子レンジの仕組みについて見てみましょう。電子レンジで食材を温めるのは、磁気の一種であるマイクロ波です。マイクロ波が食材に当たると、食材に含まれる水分子が激しく振動し、水分子どうしが衝突した際に生じる熱エネルギーによって、食材全体が温まります。

「磁気」や「マイクロ波」という言葉を聞くと、なんだか難しいイメージもあるでしょうか。ご紹介した通り、マイクロ波は水分子の振動を促すのが役割。直火とは違い、仕組みが見えにくいですが、食材の水分に作用して温めるものです。つまり、電子レンジだからといって特別に失われる栄養素があるわけではないんですよ。

ただし、電子レンジならではの特徴はあるので、このあと詳しくみていきましょう！

電子レンジで加熱したからといって、栄養素が壊れるわけではありませんが、生野菜と加熱した野菜では栄養価が変化することがあります。また、便利な電子レンジにも苦手なことがあります。

多くの野菜や果物に含まれるビタミンCは、加熱することで減少しやすい栄養素のひとつです。加熱時間が短い方がビタミンCを保てるので、比較的加熱する時間が短い電子レンジの方が、ビタミンCが残りやすいといえます。また、ビタミンCは水に溶けやすい性質もあるので、水でゆでるよりも電子レンジの方がビタミンCが残りやすくなります。

一方で、アクの成分であるシュウ酸も水に溶けだす性質があります。水を使わない電子レンジ加熱では、アク抜きはむずかしいことも。ほうれん草など、アクの強い野菜は、必ずたっぷりのお湯でゆでてから料理に使ってくださいね。

電子レンジ加熱や野菜の変化など、仕組みやその特徴を解説しました。食材や栄養素によって、向き、不向きがありますが、電子レンジで野菜を加熱したからといって他の加熱方法よりも栄養素が特別に壊れることはありません。便利な調理道具なので、上手に活用して日々の料理を楽しんでくださいね。

電子レンジはさっと加熱できて便利ですよね。ここからはおすすめのレシピをご紹介しますよ！今回は、電子レンジだけで作れて簡単な、蒸し野菜をピックアップしました。普段の料理が格段に楽になるレシピなので、ぜひ見てみてくださいね。

野菜を電子レンジで蒸して、たっぷり堪能しましょう！カラフルな野菜で食卓がぱっと明るくなり、食欲をそそるひと皿ですよ。みその甘みと塩気をベースにした、ごま油やニンニクが香るコク深いドレッシングがたまりません。シンプルな蒸し野菜との相性もばっちり！おうちに余っている野菜の消費にも便利なレシピですよ。ぜひ作ってみてくださいね。

材料(1人前)

• かぼちゃ・・・100g
• にんじん・・・100g
• ブロッコリー・・・100g
• キャベツ・・・100g
• 水・・・大さじ1

ドレッシング

• みそ・・・大さじ1
• ごま油・・・小さじ2
• サラダ油・・・小さじ2
• しょうゆ・・・小さじ1
• 砂糖・・・小さじ1
• すりおろしニンニク・・・小さじ1
• 酢・・・小さじ1

作り方

準備.かぼちゃの種とワタを取っておきます。
1.かぼちゃは薄切りにします。にんじんは乱切りにします。
2.1を耐熱ボウルに入れてラップをし、600Wの電子レンジで3分加熱します。
3.キャベツはざく切りにし、ブロッコリーは小房に切り分け、茎は厚く皮をむき、一口大に切ります。
4.2に3と水を入れて再びラップをし、600Wの電子レンジで3分加熱したら、お皿に盛ります。
5.ドレッシングの材料を全て混ぜ、5にかけたら完成です。

※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら加熱時間を調整してください。必要に応じて食材に完全に火が通るまで加熱してください。

電子レンジで野菜を加熱したときの影響について、疑問は解消できたでしょうか。電子レンジはすばやく食材が温まり、忙しい毎日の時短に便利ですよね。ピックアップした蒸し野菜の他にもクラシルではたくさんの電子レンジ料理をご紹介しています。ぜひ活用してみてくださいね。

監修：クラシル　管理栄養士　樺沢風音