最終更新日 2024.2.9

八角ってどんなスパイス?その特徴や使い方とおすすめレシピを紹介

八角ってどんなスパイス?その特徴や使い方とおすすめレシピを紹介

星のような形をしている「八角(ハッカク)」というスパイスをご存じですか?甘く華やかな香りが特徴で、中華料理や台湾料理の風味付けに欠かせません。この記事ではそんな八角について、名前の由来から使い方まで解説します。記事後半では、八角を使った絶品レシピもご紹介!使い方をマスターして、さまざまな料理に活用してみてくださいね。

  • 目次
  • 八角(ハッカク)とは?
  • 東北地方で見かける「シキミ」との違い
  • 「シキミ」と「トウシキミ」の見分け方
  • シナモンと似ている? シナモンとの違い
  • 八角の香りが決め手のおすすめレシピ
  • 圧力鍋で作る 台湾風角煮
  • 八角入り紅茶で煮豚
  • 八角香る 鶏手羽元の中華風カレー

八角(ハッカク)とは?

「八角」とは中国原産の「トウシキミ」という木の果実を乾燥させたものです。 トウシキミは中国の福建省や雲南省などの山地で栽培される常緑高木で、そのトウシキミの果実が8つの角を持った星形をしていることから「八角(ハッカク)」と呼ばれるようになりました。

星形をしていて、かつ「アニス」というスパイスの香りとよく似ていることから、別名で「スターアニス」とも呼ばれています。

その特有の香りは肉の臭み消しにも効果的なことから、豚肉や鶏肉を使う中華料理や台湾料理によく用いられています。肉や魚料理に使われることがほとんどですが、甘くて濃厚な香りがするため、杏仁豆腐やコンポートといったデザートに用いられることもあるんですよ。

ただし、その強すぎる香りが料理を台無しにしてしまうことも。分量や使う料理を間違えてしまうと失敗する可能性があるので注意が必要です。八角と合う料理に正しい分量で使用して、エキゾチックな味わいの一品を作ってみてくださいね。

東北地方で見かける「シキミ」との違い

日本ではめったに見かけない「トウシキミ」ですが、実は東北地方で自生する常緑樹の「シキミ」が「トウシキミ」とよく似ていることから見極めがつかず混同されてしまいがちなのです。

「シキミ」は仏事の焼香で使われるお香のもとになる植物です。お寺や墓地に植えられており3~4月頃に薄黄色の花を咲かせます。果実は熟すと黒褐色になり、茶色の種を落とします。この果実が「トウシキミ」と非常によく似ているのですが、実は「シキミ」は猛毒を持つ植物なのです。「シキミ」全体に毒があるのですが、果実には特に強い毒があります。

「八角」が落ちていると拾い、よく調べてみたら猛毒を持つ「シキミ」だったということも。色も形もとてもよく似ているので絶対に間違えないようにしたいものです。

「シキミ」と「トウシキミ」の見分け方

では、どのようにしたら「シキミ」と「トウシキミ」を見極められるのか確認していきましょう。

見極める方法は果実にあります。「トウシキミ」は「八角」の原料になるので甘くて濃厚な香りがしますが、「シキミ」はお香のもとにもなるのでツンとした香りがします。また、「トウシキミ」の果実は先端にかけて徐々に細くなりますが、「シキミ」の果実は先端が針のように鋭くなっています。

違いを知り絶対に間違えないよう注意しましょう!

シナモンと似ている? シナモンとの違い

お菓子作りによく使われる「シナモン」も八角と同様、甘い香りのする香辛料ですよね。香りや風味がよく似ていることから間違えられやすい「八角」と「シナモン」ですが、どのような点が異なるのでしょうか。

両者で大きく異なる点は、乾燥させる部分です。「八角」はトウシキミという木の果実を乾燥させますが「シナモン」はクスノキ科の木の皮を乾燥させます。 また「八角」も「シナモン」も甘くてスパイシーな香りが特徴的ですが、「八角」の方がより刺激的で強い香りを放っています。 そういった理由から、シナモンはお菓子に、八角は肉料理などに使われることが多いのです。料理によって使い分けることで、それぞれの特徴を活かすことができますので、ぜひ試してみてくださいね。

おすすめの関連記事:シナモンスティック活用法!特徴やおすすめレシピもご紹介

八角の香りが決め手のおすすめレシピ

甘くて濃厚な香りの「八角」。その特有の香りからどのような料理に使えばよいのか悩まれる方も多いのではないのでしょうか。実は正しい分量を守れば、おかずからデザートまで幅広く使える万能スパイスなのです!以下で、八角を使った絶品レシピをご紹介しますので、早速チェックしてみましょう。

圧力鍋で作る 台湾風角煮

八角がほのかに香る、台湾風角煮のレシピをご紹介します。圧力鍋を使えば、豚バラ肉がとろとろにやわらかく仕上がりますよ!スパイシーな香りと甘辛い味つけで、ごはんにもお酒にもよく合います。ぜひ試してみてくださいね。

八角入り紅茶で煮豚

ブロックの豚ロースを紅茶で下ゆでして、風味豊かに仕上げました。紅茶の上品な香りと八角の甘い香りが豚ロースの旨味とよく合い、ついついお箸が止まらなくなってしまう一品です。今夜のお酒のおつまみにいかがでしょうか。

八角香る 鶏手羽元の中華風カレー

カレーに八角と花椒を加えて、中華風のカレーを作ってみましょう!カレー粉だけでも十分風味豊かに仕上がりますが、甘い香りの八角や華やかな香りの花椒を加えることで、よりスパイシーでクセになる味わいの一品ができあがります。このレシピでは鶏手羽元と使っていますが、鶏もも肉などでもおいしく作れますよ。

本格的なルーローハン

本格的なルーローハンのご紹介です。豚バラブロック肉を使用して、食べ応えのある一品に仕上げました。じっくり時間をかけて煮込むことでお肉がとろとろにやわらかくなりますよ。とてもおいしいので、ぜひお試しくださいね。

台湾風 味卵

台湾のソウルフード、香辛料で煮たゆで卵、茶葉蛋の紹介です。ゆで卵を殻付きのまま煮込み出来上がりの独特な模様が特徴です。酒や砂糖などを加えて調理するため、スッキリしていながらコクのある味を楽しめます。茶葉は紅茶のほかウーロン茶、ジャスミン茶、プーアル茶などお好みのものをご使用ください。

金柑のスパイシーシロップ煮

甘酸っぱい金柑を八角が香るスパイシーなシロップで煮た、大人なスイーツのご紹介です。八角やシナモンを使うので甘く香りますが、金柑の酸味がアクセントになり、さらに白ワインを加えて煮るので後味は意外にもさっぱりとしています。ヨーグルトやアイスにのせていただくのもおすすめです。

おうち中華が一気にグレードアップ!使いこなしたいスパイス「八角」

スパイシーで甘く濃厚な香りの「八角」についてご紹介しました。「八角」は、肉や魚料理からコンポートや杏仁豆腐などのスイーツまで、実は使い道がたくさんあるスパイスなのです。「八角」を使えばお店でいただくような中華料理や台湾料理を楽しめますよ!

ぜひ「八角」を使った料理に挑戦していただき、いつもの料理をワンランクアップさせてみてくださいね。

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