最終更新日 2024.8.15

しいたけの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

しいたけの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

旨味たっぷりでコリコリとした食感が魅力のしいたけ。特に鍋ものやスープなどに入れるとグンと旨味が増してコクのある味わいに仕上がりますよね。今回は、しいたけに含まれる栄養素や、調理のポイント、新鮮なしいたけの選び方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • しいたけに含まれる主要な栄養価をチェック!
  • 注目の栄養素について
  • ビタミンD
  • 食物繊維
  • グルタミン酸
  • しいたけの栄養素を効率よく摂取するには?
  • 水洗いは必要ない
  • 油を使った加熱調理に

しいたけに含まれる主要な栄養価をチェック!

和食にもよく使われるしいたけは、食卓に上る機会も多いですよね。そんなしいたけにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。以下で確認してみましょう。

しいたけ(菌床栽培/生)100gに含まれる主な栄養価は以下の通りです。

栄養素 数値
エネルギー 25kcal
たんぱく質 3.1g
脂質 0.3g
炭水化物 6.4g
食物繊維 4.9g
ビタミンD 0.3μg
ナイアシン 3.4mg
※参照:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

注目の栄養素について

ここではビタミンD、食物繊維、グルタミン酸について解説します。

ビタミンD

ビタミン D は、腸管や肝臓でカルシウムとリンの吸収を促進する、カルシウム代謝に重要な働きがあります。ビタミン D が欠乏すると、成人や高齢者は骨軟化症や骨粗鬆症及び骨折のリスクが高まると言われています。丈夫な身体づくりに欠かせない大切な栄養素です。

※こちらの情報は厚生労働省のpdfを参照しています

食物繊維

食物繊維とは、「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されている、小腸で消化・吸収されずに大腸まで達する食品成分です。 便秘の予防などの整腸効果の他、血糖値上昇の抑制などの機能もあると言われています。ほとんどの日本人に不足している食品成分のため、食材から取り入れたい成分のひとつです。

参考文献参照「e-ヘルスネット 情報提供」

グルタミン酸

旨味物質としても知られているグルタミン酸。たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうちの1つとして重要な成分であり、ひとつでも欠けるとたんぱく質が合成できなくなります。

しいたけの栄養素を効率よく摂取するには?

次に、調理の際に気をつけたいポイントを3つご紹介します。正しい方法で調理することで、しいたけの栄養素を効率よく摂取することができます。

水洗いは必要ない

しいたけは基本的に流水で洗わずに使うことができます。洗うことで栄養素や風味が損なわれてしまうこともあるので、汚れなどが気になる場合は水で濡らしたキッチンペーパーをよく絞り、拭き取るようにしましょう。

油を使った加熱調理に

ビタミンDは脂溶性ビタミンです。油に溶けやすく水に溶けにくい性質を持ち、熱にも強いので、油を使った加熱調理に向いています。ソテーや揚げ物などにいかがでしょうか?

カルシウムを含む食品と一緒に食べる

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあります。カルシウムを多く含む食品と一緒にいただくことで、効率よく摂取することができますよ。

おいしいしいたけの選び方

実際に購入するとき、どんなしいたけを選んだらいいのか悩んだことはありませんか?しいたけの見た目の特徴から、おいしいしいたけを見分ける方法についてご紹介します。

かさが肉厚で開ききっていない

しいたけはかさにツヤがあり肉厚で丸みがあるものほど、旨味が強く食感もよいです。鮮度が落ちるとかさが開いてくるので、かさが開ききっていないものを選びましょう。理想の開き具合は8割程度です。

ひだの部分が白っぽく、軸が太くて短い

新鮮なしいたけは、ひだの部分が白っぽくハリがあります。ひだが茶色く変色して崩れているものは、鮮度が落ちている可能性があります。また、適切な気温と湿度の中で育ったしいたけは軸が太くて短く、おいしいものが多いです。

パックの内側が蒸れていない

しいたけは水気に弱く、少しでも湿っているとそこから傷みはじめます。パックの内側が蒸れて水滴がついているものは、鮮度が落ちている可能性が高いので避けた方がよいでしょう。

「菌床栽培」と「原木栽培」の違いは?

しいたけは1年を通して購入することができ、価格の変動も比較的少ないです。しかし、本来しいたけの旬は春と秋。実は、しいたけが1年を通して生産されるようになったのは80年代以降なんです。従来の「原木栽培」に比べてより生産効率が高い「菌床栽培」という栽培技術が確立されたことが、そのきっかけとなります。

「菌床栽培」と「原木栽培」はどのような違いがあるのでしょうか?まずは、それぞれの違いについてご紹介します。

菌床栽培

菌床栽培とは、おがくずや米ぬかなどをブロック状にまとめた「菌床」に、しいたけの種菌を植えて栽培する方法です。菌床は温度管理や衛生管理が整った建物の中で栽培されます。種菌を植えてから収穫まで3ヶ月ほどと短く、1年を通して安定した生産が可能です。国内で生産されているしいたけの90%が菌床栽培となります。

原木栽培

原木栽培とは、クヌギの原木にしいたけの種菌を植えて栽培する方法です。原木は自然の森の中に置かれ、自然の力を利用して栽培します。種菌を植えてから収穫まで1~2年と栽培期間が長く、収穫は春と秋の2回のみになります。菌床栽培のものよりも肉厚で歯ごたえがよく、強い旨味と風味があるのが特徴です。菌床栽培に比べて栽培期間が長い分、価格も高くなります。

しいたけの旨味と風味を存分に楽しもう

今回は、しいたけに含まれる栄養素や、調理のポイント、新鮮なしいたけの選び方についてご紹介しました。

しいたけにはビタミンDや食物繊維、グルタミン酸など、健康を保つために欠かせない栄養素が含まれています。日々、積極的に料理に取り入れていきたいですね。クラシルでは、しいたけの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

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