「調味料」は料理にかかせないものですが、しょうゆや砂糖など、よく使うものは揃えていても、特殊な調味料をわざわざ買うのは悩みませんか?今回は、そんな”ときどき”、”少量”ほしくなる「豆板醬」「甜麺醬」「コチュジャン」の3つを、おうちにある調味料で代用する方法をご紹介します!ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
おうちにある調味料で代用可能!豆板醬、甜麺醬、コチュジャンの代用を試してみた「かなり使える裏ワザ!」
豆板醬、甜麺醬、コチュジャンってどういう調味料?
今回ピックアップした「豆板醬(トウバンジャン)」「甜麺醬(テンメンジャン)」「コチュジャン」。語尾に「ジャン」とつきますが、その違いはご存じですか?意外と違いがわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこでまずはじめに、それぞれの調味料の特徴やどんな料理に使うのかをご紹介しましょう。
豆板醬とは?
発祥は中国で、そら豆に大豆やごま油、唐辛子の塩漬けを加えて作られます。
中国でも特に辛さが特徴の四川料理でおなじみの調味料で、麻婆豆腐や担々麺などが定番料理。炒め物に使うと香りと旨みが引き立ち、刺激的な辛さと塩気がおいしい発酵調味料です。
甜麺醬とは?
豆板醬と同じく中国発祥の調味料ですが、豆板醬のような辛みはありません。「中華甘みそ」とも言われるように、甘みを感じるみその一種です。小麦粉に塩と麴を加えて発酵させ、砂糖や香辛料で深いコクのある調味料に仕上げます。
甜麺醬は、回鍋肉や北京ダックのタレにかかせません。上品な甘みや香りが特徴で、料理のランクがぐっとアップする味わいですよ。
コチュジャンとは?
コチュジャンの発祥は朝鮮半島です。韓国料理に頻繁に使われ、辛さと甘みを感じるみそのような発酵調味料です。甘みは、米やもち米に麹が作用して糖化されることで作られるもので、そこに唐辛子を加え熟成させて作られます。
代表的な韓国料理の「ビビンバ」のトッピングや「タッカルビ」などの味つけはもちろん、火を通さなくても使えるので、ディップソースやタレなど幅広く活躍しています。
おうちにないときの代用法は?
それぞれの調味料の特徴をご紹介しました。3つとも特有のおいしさがありますが、頻繁に使うことはあまりなく、たまに少量ほしくなる方が多いのではないでしょうか。 ここからは、3つの調味料をおうちにある一般的なものだけで代用する方法をご紹介します。見た目や味わいの違いなどに注目しながら見てみてくださいね。
豆板醬の代用
まずは、豆板醬の代用方法を見てみましょう。使う材料はたったの3つです!
材料
- みそ・・・大さじ1
- 一味唐辛子・・・大さじ1
- しょうゆ・・・小さじ1/2
左が市販の豆板醬、右が代用の材料を混ぜ合わせたものです。
市販の豆板醬はどろっとしているのに対して、代用は固めです。また、色はみその要素が強く、雰囲気は違いますがはたして味はどうでしょうか?
市販品は最初に甘みを感じ、あとからピリッとした辛さを感じます。代用は甘みよりも一味唐辛子の刺激を感じますが、みそのコクと辛みが合わさった、豆板醬に近いものができました!色や味わいをもっと近づけたい場合は、辛口の赤みそを使うのもおすすめですよ。
甜麺醬の代用
つぎに甜麺醬の代用方法をご紹介します。豆板醬と一部似ていますよ。
材料
- みそ・・・大さじ1
- しょうゆ・・・小さじ1/2
- 砂糖・・・小さじ1/2
- ごま油・・・適量
左が市販の甜麺醬、右が代用です。
なんと言っても色が大きく違いますね。本来の甜麺醬は、熟成すると黒くなります。こちらも食べくらべてみましょう。
市販品は甘みと発酵した濃い味がしっかり感じられます。一方代用も、見た目こそ違いますが、みその塩気と甘みを感じます。市販品よりすっきりした味わいですが、ごま油でさらに風味豊かに仕上がっていて代用方法として十分使えそうな味わいです。こちらも、色や味わいをもっと近づけたい場合は、辛口の赤みそを使うのがおすすめです。
コチュジャンの代用
最後に、コチュジャンの代用方法を見ていきましょう。
材料
- 甜麺醬・・・大さじ1/2
- 豆板醬・・・小さじ1
なんと、コチュジャンは先ほどご紹介した中国発祥の2つの調味料を混ぜ合わせることで代用できるんです!しかし、この2つがない場合も大丈夫。さきほどご紹介した豆板醬と甜麺醬の代用を同じ割合で混ぜてくださいね。「コチュジャン」「豆板醬と甜麺醬」、豆板醬と甜麺醬の代用を混ぜ合わせた「すべて代用」の3つを比較してみましょう。
左が市販の「コチュジャン」、中央が市販の「豆板醬と甜麺醬」、右が「すべて代用」です。
市販品は、少し赤みがあり、辛そうなのが見てとれますね。食べてみると、みその香りがほんのりした後にピリッと刺激を感じます。
中央は、市販のコチュジャンにくらべ濃い色が特徴的ですが、これは甜麺醬の色。口に入れると濃厚な味が感じられ、あとから豆板醬の辛さを感じます。風味の余韻が残り、深い味わいが長く楽しめる代用法です。
右はみその色が強く出ました。食べてみると一味唐辛子の直接的な辛みを感じ、市販品のコチュジャンより辛さが際立っていますが、みそのコクが感じられます。中央の代用より和風ではありますが、手軽な代用として使える技ですよ。
コチュジャンで簡単炒め物を作ろう
豆板醬、甜麺醬、コチュジャンの代用方法がわかったところで、ここからはコチュジャンをピックアップしてレシピをご紹介しますよ。今回は、少ない材料でも食べごたえ抜群の豚肉と厚揚げの炒め物です。おうちにコチュジャンがない方も、ご紹介した代用方法で試してみてくださいね。
豚肉と厚揚げのコチュジャン炒め
しっかり満足感のあるおかずが食べたいときは、豚肉と厚揚げのコチュジャン炒めを作ってみましょう。ごま油やニンニクの香りで食欲がどんどんわいてくる一品ですよ。豚肉と厚揚げを炒めたら合わせ調味料で味つけするだけ!短時間でパパッと作れるので重宝するレシピです。ピリッとした辛さとコクのある味つけが具材に絡んで、ごはんが進むおいしさです。
材料(2人前)
- 豚バラ肉 (スライス)・・・200g
- 厚揚げ (150g)・・・1枚
調味料
- 料理酒・・・大さじ1
- コチュジャン・・・大さじ1
- オイスターソース・・・大さじ1
- すりおろしニンニク・・・小さじ1
- ごま油・・・大さじ1
トッピング
- かいわれ大根・・・適量
作り方
準備.かいわれ大根は根元を切り落としておきます。
1.厚揚げは縦半分に切り、さらに5mm幅に切ります。
2.豚バラ肉は3cm幅に切ります。
3.中火で熱したフライパンにごま油をひき、1、2を入れて炒めます。
4.豚バラ肉に火が通ったら調味料を入れて中火で炒め合わせ、全体に味がなじんだら火から下ろします。
5.お皿に盛り付け、かいわれ大根をのせて完成です。
中華料理や韓国料理を気軽に楽しもう!
いかがでしたか。今回は、豆板醬、甜麺醬、コチュジャンの代用方法と、コチュジャンを使った炒め物レシピをご紹介しました。本物ならではの味わいや風味もおいしいですが、使用頻度の低い調味料はなかなか購入のハードルが高いもの。まったく同じ味にはならないかもしれませんが、まずは代用調味料で気軽に試してみるのもいいですよね。ぜひ参考にしてくださいね。