ほうとうとは山梨の郷土料理で、小麦粉で作った平たい麺を、かぼちゃなどの野菜と一緒に煮込んだ麺料理です。平地の少ない山梨の山間部では稲作が難しく、米の代わりに小麦の栽培が盛んでした。収穫した小麦を練って平たく伸ばし、ざっくりと切って煮込んだ「餺飩(ハクタク)」の音が転じて「ほうとう」と呼ばれるようになったと言われています。
ほっと和む素朴な味わい 山梨の郷土料理ほうとうのレシピ5選
山梨の郷土料理、ほうとうとは?
旬の食材で季節ごとの味わいが楽しめる
ほうとうの具材はかぼちゃを中心に大根、人参、ネギ、きのこなど、野菜がたっぷりと入るのが特徴です。肉や魚介を入れることも多く、冬には鴨肉やイノシシ肉が使われることもあります。味付けはみそがしょうゆが定番ですが、カレー味やキムチ味にするこもとあるんですよ。
今回は、山梨の郷土料理ほうとうの作り方をご紹介します。野菜がたっぷり入った素朴な味わいのものから、魚介類が入った贅沢なものまで、まずはレシピをチェックしてみましょう!
野菜のやさしい甘味でほっこり
かぼちゃや白菜などの野菜と油揚げをだし汁で煮込んだ、山梨のご家庭で作られる素朴な味わいのほうとうです。味付けはしょうゆのみですが、野菜の甘味がしみ出た汁がほうとうに絡み、心も身体も温まるおいしさです。野菜は大根やねぎなど、冷蔵庫にあるもので作ってもおいしいですよ。また、お好みでキンピラごぼうをトッピングすると、食感に変化が出てまた違った味わいを楽しむことができますよ。
きのこの旨味がじんわりしみる
きのこのシャキシャキとした食感が楽しめる、みそ味のほうとうです。ほっこりかぼちゃの甘味と、たっぷりきのこの旨味がほうとうにしみ込んで、やさしくほっと和むおいしさですよ。味付けは顆粒和風だしとみそのみで、手軽に作ることができるのも嬉しいですね。きのこはなめこやしめじなど、お好みのもので作ってもおいしいですよ。
海鮮の旨味が効いた、ごちそうほうとう
エビやホタテなどの海鮮がたっぷり入った、贅沢な味わいのほうとうです。海鮮の旨味がきいただしが絶品で、お箸が止まらないおいしさですよ。かぼちゃは電子レンジで加熱することで、煮る時間を短縮して手軽に作ることができます。海鮮をカニやタラ、つみれなどに変えてもおいしく召し上がれますよ。大鍋で作って、鍋のようにみんなで取り分けながら食べるのも楽しいですね。
きしめんやうどんでお手軽に
ほうとうが手に入らないという方は、代わりにきしめんやうどんで作ってもおいしいですよ。豚バラ肉が入るのでコクのある味わいになり、ボリュームも出るので夕飯のメインにもなります。お好みで柚子七味をふると、ピリッと香り高くさらにおいしく召し上がれますよ。
もっちり白玉がお子さまに大人気
もっちり食感の白玉を使った、ほうとう風の白玉汁です。少し煮崩れたかぼちゃの甘味が白玉によく合い、もっちりやさしい味わいがお子さまにも大人気の一品です。白玉を丸めたりと、お子さまと一緒に作るのも楽しいですね。白玉を作る時間がないという方は、冷凍の白玉を使ってもおいしく召し上がれますよ。
野菜たっぷりのほうとうでほっこり
いかがでしたか?山梨の郷土料理ほうとうは、メインの麺料理としても汁物としても楽むことができます。かぼちゃが少し煮崩れた素朴な甘味が懐かしく、疲れているときに食べるとじんわり癒されるおいしさですよ。
また、一晩おくとほうとうが汁をたっぷり吸ってとろっとなじみ、一味違ったおいしさが味わえます。山梨ではほかほかのご飯にたっぷりとかけて食べたりもするそうですよ。ぜひ一度試してみてくださいね。