春の訪れを感じさせる春野菜「新じゃが」。普通のじゃがいもに比べ小さく、そのまま調理できる薄くやわらかな皮と、みずみずしい味わいが特徴です。今回はそんな新じゃがに含まれる栄養素やおいしい新じゃがの選び方、おすすめレシピなどをご紹介します。皮ごと取り入れておいしく食べられるレシピは必見ですよ!
新じゃがの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」
- 目次
- 「新じゃが」と「じゃがいも」の違い
- 主要な栄養素はこちら
- 主食にもなる新じゃが!皮ごと食べて無駄なく栄養素を摂取しよう
- ビタミンC
- ビタミンB1
- ナイアシン
- おいしい新じゃがの選び方
- 芽が出ていたり、皮が緑色のものは避ける
「新じゃが」と「じゃがいも」の違い
そもそも「新じゃが」と「じゃがいも」の違いは何なのでしょうか?
「新じゃが」とは、「男爵」や「メークイン」といったじゃがいもの品種名ではなく、主に春から夏にかけて収穫されたじゃがいものことを指します。
1年中流通している通常のじゃがいもは秋に収穫後、貯蔵庫で熟成させてから出荷する一方、地域によって気候が違うので収穫時期が異なりますが、新じゃがは主に春から夏にかけてに収穫され、貯蔵はせずすぐに出荷されます。
そのため、通常のじゃがいもは水分がほどよく抜けたホクホク感を、新じゃがは収穫後間もないため水分が多く含み、みずみずしくやわらかな食感を楽しむことが出来ます。
「新じゃが」を堪能できるのは、旬を迎える春の時期だけ。見かけたらぜひ手に取ってみてくださいね。
主要な栄養素はこちら
新じゃが100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。
・エネルギー 51kcal
・水分 81.1g
・たんぱく質 1.8g
・脂質 0.1g
・炭水化物 15.9g
・食物繊維 9.8g
・マグネシウム 19mg
・カリウム 420mg
・ナイアシン 1.6mg
・ビタミンB1 0.08mg
・ビタミンC 28mg
主食にもなる新じゃが!皮ごと食べて無駄なく栄養素を摂取しよう
エネルギーの源となるデンプンを主成分とするじゃがいもは、国によっては主食として食べられるほど栄養素に恵まれた野菜です。
免疫力を向上させる「ビタミンC」や「ナイアシン」、エネルギー代謝をスムーズにする「ビタミンB1」など、正常な身体を保つために欠かせない栄養素がしっかりと含まれています。
さらに皮ごと食べられるため、皮に多く含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素を無駄なく摂取できるところも嬉しいポイントです。
そんな中でも特に注目したい以下3つの栄養素について解説していきます。
ビタミンC
ビタミンCは、細胞を構成するコラーゲンの生成に欠かせない成分です。白血球を強化し、お肌や血管、筋肉、骨を丈夫にするよう働きかけます。さらに、抗酸化作用も兼ね備えているため免疫力強化にもつながります。
ビタミンB1
ビタミンB1は、ごはんやパンなどに含まれる糖質を、エネルギーに変換する際に必要となる栄養素です。おにぎりやパンなどの炭水化物のみで済ませたり、偏った食生活を送っていると不足しやすくなります。
不足した場合、糖代謝に支障が生じ、疲れやすい、だるいといった夏バテのような症状に陥ります。さらに、糖質を栄養源として使っている脳や神経機能も正常に保てなくなるため、精神が不安定になってイライラしたり、集中力を維持することが出来なくなってしまいます。
ナイアシン
水溶性ビタミンであるナイアシンは、ビタミンB群の仲間で、ビタミンB3とも呼ばれます。糖質、脂質、たんぱく質をエネルギーに変換するよう働きかけることで鼻や喉の粘膜、全身の皮膚を強化し、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぎます。
おいしい新じゃがの選び方
新鮮でおいしい新じゃがを選ぶポイントは以下の3つです。
芽が出ていたり、皮が緑色のものは避ける
じゃがいもの芽や緑がかった皮には「ソラニン」や「チャコニン」という天然の毒素が多く含まれており、食べてしまうと下痢や嘔吐、腹痛といった食中毒を起こす可能性があります。
もし買った中にそのような新じゃがが紛れていたときは、皮は厚めにむき、芽は芯の部分まで取り除いてから使うようにしましょう。
形が丸く整っていて、重みのあるもの
次に、新じゃがの形と重みをチェックしましょう。味が良い新じゃがは、全体的に形がふっくらと丸く整っていて重みがあります。大きさは中玉くらいで、しっかりとした固さがあればより良いでしょう。極端に形が悪いものや大きすぎるものは避けてください。
皮に傷やしわがなく、なめらかなもの
最後に、表面の様子を確認しましょう。皮に傷やしわがなく、なめらかなものを選んでください。ちなみに、ぽろぽろと皮がはがれやすいものも新鮮な証拠です。併せてチェックしてみてくださいね。
皮ごと調理!新じゃがのおすすめレシピ
新じゃがは、皮をむかずに丸ごと調理すれば、皮に含まれた栄養素ごとおいしくいただけます。煮崩れしにくいため、カレーやシチュー、ポトフなどの煮込み料理にもぴったりですよ。
ゴロゴロ 新じゃがと豚肉の甘辛煮
新じゃがを甘辛く煮込んだ、ごはんがどんどん進む一品です。しっとりとした食感も併せてお楽しみください。
新じゃがいもの春野菜カレー
ごろごろの春野菜がたっぷり入ったカレーは、食べ応え抜群!煮崩れしにくい新じゃがを使えば、溶けてしまう心配もありませんよ。
新じゃがと春キャベツの温サラダ
旬の食材をたっぷり使った、おしゃれなサラダはいかがですか?春野菜のみずみずしいおいしさを存分に楽しめますよ。
新鮮な新じゃがを選んでおいしくいただこう!
新じゃがに含まれる栄養素と新鮮な新じゃがの選び方、おすすめレシピなどをご紹介しました。
新じゃがは、春から夏にかけて楽しめる旬の食材です。皮ごと調理して、豊富な栄養素と期間限定のおいしさを余すことなくいただきましょう。
また、クラシルでは、新じゃがの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。