「チャイ」ってどんな味？歴史や特徴、アレンジレシピをご紹介！

インドの甘いミルクティー「CHAI（チャイ）」。カフェのメニューではもちろん、コンビニやスーパーなどのチルドカップ商品で見かける機会も多いですよね。この記事では歴史や味わいなど、チャイの魅力に迫ります。後半ではチャイの基本的な作り方やアレンジレシピもご紹介！ぜひチェックしてみてくださいね。

チャイの歴史は、19世紀のイギリスのインド植民地時代にさかのぼります。当時は良質な茶葉はイギリスへ運ばれ、商品にならない質の悪い茶葉がインドに残りました。これら、良質な茶葉の製造過程で生まれた崩れた細かい茶葉（ダストティー）は、渋みや苦みがあり、そのまま飲むとおいしく飲むことができませんでした。そんなダストティーをおいしく飲むために考えられたのが、大量の砂糖とミルクで飲む「チャイ」だったのです。

インドの方は、一日に何度もチャイを飲むのだとか。自宅で作って飲むのはもちろん、屋台などでも販売されているので、インドの方たちにとってチャイはとても身近な飲み物なんです。一言にインドと言ってもその面積は広く、インドのカレーが南北でテイストが異なるのと同様に、チャイも北インドでは、スパイスも香りづけ程度でマイルドなものが好まれるのに対し、南インドでは、ジンジャーをガツンときかせたものが好まれるなど、地域性もチャイの味に反映されているそうですよ！

日本で「チャイ」というと、ミルクティーにスパイスが入っているものを指しますが、スパイス（マサラ）の入ったものは正式には「マサラチャイ」と呼ばれます。チャイに入れられるスパイスとして一般的なものは、シナモン、カルダモン、クローブ、生姜、ブラックペッパーなどが挙げられますが絶対的な組み合わせはなく、店ごと、家ごとでもその調合は異なります。

チャイを作る際にもっとも多く使用される茶葉は「アッサム」です。アッサムは90%以上がCTC製法（Crush, Tear, and Curlの略）で作られるため、茶葉が細かい粒状で、成分を抽出しやすいのが特徴です。それゆえ、アッサムを使用することで、ミルクと合わせても紅茶の深い味わいが負けることはありません。チャイを作る際は、ぜひ使用する茶葉もアッサムにこだわって作ってみたいですね！

チャイの基本的な作り方をご紹介します。まずは、鍋に少量の水と茶葉、スパイスを入れて煮出します。通常の紅茶はポットに茶葉を熱湯とともに入れ、時間をおいてから淹れますが、チャイを作る際は水から作るのが基本なんです！細かい茶葉から作るチャイは、熱湯の中に入れておくだけでは抽出されにくいことから、このような作り方をします。そこへ、ミルクを足してさらに煮出し、砂糖を加えます。本場インドのチャイは、砂糖をたっぷりと加えて甘くしたものが多いそう。チャイの色味がキャラメル色になり、茶葉がジャンピングしてきたら、火を止めて蒸らし、茶こしで漉して完成です。

チャイ作りの基本的なスパイスは、シナモン、カルダモン、クローブ、ブラックペッパー、生姜などですが、組み合わせるスパイスやその量、甘さの程度はお好みでいいので、基本の作り方を押さえたら、自分好みのチャイの調合を研究してみるのも楽しそうですね！

実際にチャイが飲みたくなってきたところで、お待ちかねの自宅で作れるチャイレシピのご紹介です！本格チャイのレシピや、アレンジをきかせたチャイのレシピもピックアップしましたので、ぜひお好みのものから試してみてくださいね。

自宅で本格的なチャイが楽しめるレシピのご紹介です。砂糖に代わりに練乳を使用し、甘味とコクをプラス！ホールスパイスとパウダースパイスを使うので、スパイスの風味と香りをしっかりと感じられるチャイに仕上がりますよ！

ピリリと刺激のあるカルダモンをホールで使用して作るチャイも試してみませんか？スパイスは、ホールカルダモンのほか、皮付きのままスライスした生姜、粗びきブラックペッパー、シナモンパウダーを使用します。スパイシーな風味と味わいがクセになるチャイが飲みたい方におすすめです！

生姜入りのチャイを、メープルシロップの甘みと香ばしい香りとともに楽しむ「メープルジンジャーチャイ」はいかがでしょう。スパイシーな生姜の風味とメープルシロップの甘味で満足感があり、まるでスイーツのようにいただくことができるドリンクです。

さまざまなスパイスの風味と味わいを楽しみたい方にぜひ試してみてほしいのが、こちらの「スパイスたっぷり豆乳チャイ」です。ブラックペッパーやシナモン、クローブをはじめとする7種類のスパイスに加えて、隠し味にはインスタントコーヒーをプラス！その複雑な味わいは、一度作ったらまた作りたくなるおいしさです。

手軽にチャイを楽しみたい方におすすめなのが、こちらのレシピ。茶葉はティーバッグを利用し、使用するスパイスも2種類のパウダースパイスに絞りました。それでもしっかりとスパイスと生姜が香る、風味豊かな一杯に仕上がりますよ！ホッと一息つきたいときにもすぐ作れるので、作り方を覚えておくと重宝するレシピです。

マシュマロを浮かべて作る、アレンジチャイのご紹介です。使用するスパイスは生姜のみなので、スパイシーさも控えめ。チャイ初心者の方も試しやすい味わいですよ。本場インドでは、高い位置からチャイを注ぎ入れて空気を含ませ、舌触りを滑らかに仕上げるそうですが、まさにそんな空気をまとった軽さをチャイの上のマシュマロが再現してくれている一品です！

人気のブラックタピオカとチャイを組み合わせて作る「タピオカチャイ」。タピオカはゆでて作るので、モッチモチ！そんなタピオカに生姜や黒こしょう、シナモンパウダーやカルダモンパウダーといったスパイスの効いたチャイが相性抜群です。スイーツ感覚で楽しめるタピオカチャイ、ぜひおやつに作ってみてくださいね！

バニラアイスにエスプレッソをかけて楽しむのが定番のアフォガートですが、エスプレッソの代わりにチャイを使用して作るアレンジアフォガートもおすすめですよ。バニラアイスのミルキーな甘さが、まさにチャイにぴったり！チャイ好きな方にはきっと気に入っていただける食べ方です！

チャイをドリンクとしてしか楽しまないなんてもったいない！こちらは、チャイの風味を生チョコタルトに活かしたスイーツレシピです。シナモンパウダーにラム酒も加えて、ちょっぴり大人な味わいに仕上げています。市販のタルト台を使って手軽に作れるので、ぜひ試してみてくださいね。

チャイをドリンクとして楽しんだあとは、チャイのような味わいが楽しめるマフィンのレシピも試してみませんか？ベルガモットの香り高いアールグレイの茶葉も生地に加えて作るので、紅茶の味わいもスパイスの風味も同時に楽しめるマフィンに仕上がりますよ！

インドでは、家庭ごとに調合が異なるというチャイ。こちらでご紹介したレシピを参考に、スパイスの組み合わせや量をアレンジして、ぜひ自分のお気に入りの味のオリジナルチャイを作って楽しんでみてくださいね！