大きくて食べごたえのある「そら豆」は、塩ゆでにして食べるのが一般的ですが、さやごと焼いたそら豆もほっこりとした食感や豆本来の旨味が楽しめておいしいですよね。またスープや炒め物などに入れると、鮮やかな緑色が映えて食欲をそそります。
そら豆の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」
そんなそら豆には、たんぱく質やビタミンB群、ビタミンCといった、健康な体づくりや維持には欠かせない栄養素が含まれています。
今回は、そら豆に含まれる栄養素と、正しい食べ方・選び方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 目次
- 収穫時期によって変わるそら豆の特徴
- 主要な栄養素はこちら
- 三大栄養素のひとつ「たんぱく質」に注目!
- 鮮度が命!おいしいそら豆の選び方
- そら豆をおいしく食べる方法
- 栄養たっぷり!春の味覚「そら豆」を楽しもう
収穫時期によって変わるそら豆の特徴
そら豆の旬は産地によっても変わってきますが、通常は4~6月にかけてが最盛期です。そら豆の黒いつめの部分は「おはぐろ」と呼ばれ、若いうちに収穫したものはつめの部分がまだ緑色のままで黒くなっていません。皮がやわらかくみずみずしいのが特徴です。
成熟するとつめが黒くなって皮が固くなってきますが、食感はほっこりとして豆の風味を強く感じることができますよ。
主要な栄養素はこちら
そら豆はおいしいだけでなく、栄養素もたっぷり含まれています。そら豆100gに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
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108キロカロリー
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たんぱく質 10.9g
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脂質 0.2g
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炭水化物 15.5g
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カルシウム 22mg
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リン 220mg
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マグネシウム 36mg
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カリウム 440mg
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ビタミンC 23mg
三大栄養素のひとつ「たんぱく質」に注目!
そら豆は植物性たんぱく質を多く含んでいますが、その他にもカリウムや鉄をはじめとするミネラルやビタミン類もバランスよく含んでいます。そら豆の中に含まれる栄養素の中でも、とくに注目したいのが下記の4項目です。
■植物性たんぱく質
たんぱく質は「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」に分けられますが、豆類に含まれるのは「植物性たんぱく質」です。たんぱく質は熱やエネルギーの源となる「三大栄養素」のひとつで、筋肉や骨格、血液、臓器、皮膚、爪、毛髪、ホルモンなどをつくるのに必要不可欠です。
植物性と動物性のたんぱく質は、それぞれ構成するアミノ酸の組成が異なるので、どちらもバランスよく摂ることが大切ですよ。
■ビタミンB群
ビタミンB群とは、ビタミンCを除く水溶性ビタミンのことを言います。
・ビタミンB1…糖質をエネルギーに変換するために必要
・ビタミンB2…成長を促進させたり、粘膜を保護する
・ビタミンB6…アミノ酸の代謝を促進させる
・ナイアシン…血行を促進する
・パントテン酸…免疫力を強化する
・葉酸…造血作用
・ビオチン…白髪や脱毛予防に効果が期待できる
水溶性ビタミンは不必要な分は体外へ排泄されるので、摂り過ぎの心配はありません。
■ビタミンC
コラーゲンを生成して肌にハリや潤いを与え、メラニン色素の生成を抑えるなど、美肌作りをサポートしてくれる効果が期待できます。また、病気に対する抵抗力を増す働きもあります。
■カリウム
そら豆はカルシウムや鉄、骨や歯の形成に必要なリンなどのミネラルをバランスよく含んでいますが、とくに豊富に含まれているのがカリウムです。カリウムはナトリウムとともに細胞の浸透圧を調整しているほか、筋肉の働きを良くしたり、体内の余分なナトリウムを体外へ排泄して血圧を正常に保つ働きをします。カリウムは体内では合成できないため、直接食物から摂る必要があります。
鮮度が命!おいしいそら豆の選び方
そら豆は「おいしいのは収穫されてから3日間だけ」と言われるほど鮮度が落ちるのが早いので、できるだけ新鮮なものを選ぶのがポイントです。さやから出して売られているものもありますが、そら豆はさやから出すと鮮度が落ちていくので、さやつきのものを選ぶようにしましょう。新鮮なそら豆を選ぶポイントは、下記の3つです。
1.さやが鮮やかな緑色でつやがあるもの
収穫したばかりの新鮮なそら豆は、つやがある鮮やかな緑色をしています。表面に茶色い部分があったり筋が茶色いものは鮮度が落ちているので避けた方がいいでしょう。
2.ふっくらと膨らんでいるもの
ふっくらと膨らんで、豆の形がくっきり見えるものが良品です。豆の大きさが均等なものがおすすめですよ。
3.弾力があって重みがあるもの
触ったときに弾力があって、持ってみると重みがあるものは、水分をたっぷり含んでいるので新鮮です。
そら豆をおいしく食べる方法
そら豆はさやから出すと鮮度が失われていくので、調理する直前にさやから出すのがポイントです。ゆでて食べる場合はゆで上がってから皮をむきますが、炒め物など調理によっては、生のまま皮をむく場合があります。
■そら豆の皮のむき方・ゆで方
そら豆に切り込みを入れてからゆでることで、皮にしわがよらずきれいにゆで上がり、皮がむきやすくなります。また、生の状態で皮をむく方法も動画でご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ゆで時間は、新鮮なものは2分ほどでゆで上がりますが、つめの部分が黒いものは固くなっているので、3分を目安に様子をみながら加熱しましょう。
栄養たっぷり!春の味覚「そら豆」を楽しもう
そら豆に含まれる栄養素と、おいしいそら豆の選び方をご紹介しました。そら豆の旬の時期は短く、一度収穫してしまうと日持ちがしないため、短い期間しか市場に出回りません。
そら豆にはたんぱく質やビタミン類が含まれているので、体の中から健康をサポートしてくれますよ。
旬ならではのおいしさを満喫しながら栄養素もたっぷり摂れるので、店頭で見かけた際にはぜひ挑戦してみてくださいね。