だし汁で豆腐を煮て食べる「湯豆腐」。好きな具材を追加して自由に楽しめるのが魅力の一つです。この記事では、魚や肉といった湯豆腐の定番具材から、あっと驚くような変わり種具材まで、35種類をご紹介します。記事の後半では、いろいろな味つけの湯豆腐レシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
湯豆腐のおすすめ具材35選!定番具材や変わり種もご紹介!
- 目次
- 湯豆腐とは?
- 湯豆腐の定番具材は?
- 豆腐
- 昆布
- 長ねぎ
- にんじん
- 白菜
- 春菊
湯豆腐とは?
「湯豆腐」とは、だし汁で豆腐を煮て、しょうゆやポン酢、薬味をつけて食べる料理です。肉や魚といった動物性の食材を使わない精進料理が原点となっているといわれています。
湯豆腐がいつ頃から作られるようになったかは諸説あるようで、はっきりとしたことはわかっていないのだそうです。江戸時代前期に大阪の高津神社近くにあった豆腐屋が起源だとする説や、江戸時代中期に京都の南禅寺近くにできた精進料理店が発祥だとする説もあります。そして現在、湯豆腐専門店は京都に多く、ほかの地域にはほとんどないのだとか。
そんな湯豆腐ですが、だし汁には、水と昆布のみで作ったシンプルなものを使うのが一般的です。ただ、おうちで作るときなどはお好みの味つけにしたり、お好みの具材を追加して自由にアレンジも楽しめます。このあと、湯豆腐の定番具材や変わり種具材をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
湯豆腐の定番具材は?
それでは、湯豆腐の具材について見てみましょう。まずは定番具材からご紹介します。
豆腐
言わずもがな、豆腐は湯豆腐に欠かせない主役の具材です。「絹ごし豆腐」「木綿豆腐」と豆腐の種類はお好みで選ぶことができますが、つるっと滑らかでやわらかい絹ごし豆腐が使われることが多いようです。木綿豆腐を使うと豆腐本来の風味をより楽しめますよ。
昆布
湯豆腐は、昆布でだしをとるのが一般的です。上品な香りと旨味のある真昆布、旨味が強くしっかりとした味わいのだしがとれる利尻昆布、やわらかく磯の香りが強い日高昆布など、昆布の種類に決まりはないので、お好みのものを選んでみてくださいね。
長ねぎ
長ねぎは、ざっくりと斜め切りにして、豆腐と一緒に煮ましょう。加熱すると甘みが増すだけでなく、シンプルなだしとよく合います。
にんじん
湯豆腐では淡い色の具材を使うことが多いので、鮮やかなオレンジ色のにんじんを入れると、見た目がパッと華やかになります。輪切りや型抜きをしてじっくり煮ても、薄切りにしてさっとお湯にくぐらせて食べてもおいしいですよ。
白菜
ポン酢やしょうゆなど、いろいろな調味料によく合う白菜も、湯豆腐の定番具材です。白菜からも旨味が溶け出すので、だしの味に深みが出ますよ。
春菊
シンプルなだしに春菊の香りがプラスされると、なんともいえない上品な味わいに!春菊は、アク抜きの必要がなく、火の通りが早いのもうれしいポイントです。
水菜
シャキシャキとした食感とクセのない味わいの水菜も、湯豆腐の定番具材。お肉や魚類の具材ともよく合いますよ。加熱しすぎてしまうと食感が悪くなってしまうので、サッとお湯にくぐらせる程度でいただくのがおすすめです。
きのこ(しいたけ、えのき)
だしの味に深みを出してくれるきのこ類も湯豆腐にぴったりの具材です。とくにしいたけや食感のアクセントにもなるえのきが湯豆腐にはよく合います。食べごたえもアップするので、ぜひ用意してみてくださいね。
湯豆腐のおすすめ具材は?【肉類】
次に、湯豆腐のおすすめ具材を肉類と野菜類、そのほかの具材に分けてご紹介します。湯豆腐は、先ほど少し触れたように精進料理がルーツと言われていますが、家で作るときお鍋と同じようにお好みの具材を使った楽しんでみてくださいね。それでは、まず肉類の具材からチェックしてみましょう。
鶏肉
お肉の中でも湯豆腐に特におすすめなのが鶏肉です。昆布だしのあっさりとした味つけによく合い、さらに鶏肉の旨味がだし汁に溶け出してとってもおいしいですよ!プリッとした食感で旨味たっぷりの鶏もも肉や、やわらかくて食べやすいつみれが向いています。
湯豆腐のおすすめ具材は?【野菜類】
続いて、湯豆腐におすすめの野菜類をご紹介します。豆腐は加熱しすぎると「す」が入ってしまうので、湯豆腐の具材にはグツグツと長時間煮こむ必要のない野菜を選ぶのがおすすめです。湯豆腐をおいしく食べるためにも、野菜類は火の通りやすいものを選んでみてくださいね。
大根
さっぱりとした味わいの大根は、湯豆腐によく合う具材です。湯豆腐に使うときは、薄めのいちょう切りや千切りにすると火の通りが早くなります。
もやし
シャキシャキとした食感で食べごたえのあるもやしも湯豆腐におすすめ!もやしは短時間で火が通るので、ほかの具材に火が通ったころに鍋に入れると程よく火が通り、食感も残すことができますよ。
小松菜
小松菜は生でも食べることができる野菜です。湯豆腐の具材にするときは、サッと加熱する程度にして、シャキシャキとした食感を楽しむのがおすすめですよ。葉の部分は特に加熱しすぎると食感が損なわれてしまうので、茎の部分から先に鍋に入れてくださいね。
青梗菜
茎が肉厚でシャキシャキとした食感、ほのかな甘みがおいしい青梗菜も、湯豆腐におすすめです。青梗菜は白菜の仲間で、梗(茎)が青い菜という意味があるんですよ。小松菜と同様に、火の通りにくい茎の部分を先に入れて、葉はサッと煮る程度にしましょう。
豆苗
豆苗はえんどう豆の若芽。ほんのりと感じる豆の香りとやさしい甘みで、昆布だしにもよく合います。
にら
ニラは湯豆腐のつけダレの薬味に使うこともできますが、具材として豆腐と一緒に煮てもおいしくいただけます。ただし、ニラは火の通りが早いうえ、加熱しすぎると香りが飛んでしまうので、最後に鍋に入れてサッと火を入れ、風味を楽しんでくださいね。
きのこ(しめじ、エリンギ)
定番具材でしいたけとえのきをご紹介しましたが、しめじやエリンギもおすすめです。しめじは石づきを取ってばらし、エリンギは薄くスライスすると火が通りやすく食べやすいですよ。きのこ類はいくつか組み合わせて使うと旨味がアップします。
湯豆腐のおすすめ具材は?【そのほか】
次に肉類や野菜類以外の、湯豆腐のおすすめ具材もご紹介します。
麩
麩は豆腐と同じように、精進料理でタンパク源として使われていた食材。湯豆腐に入れるとだし汁を吸い、噛むと口の中にだしの旨味がジュワーッと広がりますよ。
柚子
昆布だしに柚子の香りが加わることで、より上品で贅沢な味わいに。柚子は長く煮込むと苦味が出やすいので、最後に加えるのがおすすめです。
変わり種具材でアレンジ【肉類】
おうちで湯豆腐を作るときは、いつもと違う具材を使ってアレンジを楽しめるのが魅力!続いては、湯豆腐の変わり種具材を肉類と魚介類、野菜類、そのほかの具材に分けてご紹介します。まずは肉類の具材からチェックしてみましょう。さっぱりとした味わいに仕上げることの多い湯豆腐ですが、肉類の具材を入れると食べごたえがあり、満足感もアップしますよ!
ウインナー
プリッと噛みごたえのあるウインナーは、湯豆腐にもよく合います。いつもの昆布だしをコンソメに代えるとポトフのような洋風湯豆腐も楽しめますよ。
豚バラ肉
豚バラ肉は、白菜や長ねぎ、水菜といった湯豆腐の定番具材とも相性抜群!旨味とコクたっぷりの部位ですが、ポン酢とも相性抜群でさっぱりと食べられますよ。
牛肉
牛肉も湯豆腐によく合う食材です!シンプルな昆布だしやポン酢と合わせてもおいしいですが、中華ダレやごまダレなど、タレをアレンジしていただくのもおすすめなので、ぜひ試してみてくださいね。
餃子・シュウマイ
ゆでるとつるんと口当たりのよい餃子やシュウマイも、ぜひ湯豆腐の具材に使ってみてください。モチモチとした皮と旨味たっぷりの餡があっさりとしただしとよく合います。市販の水餃子やシュウマイを使えば、手軽に挑戦することができますよ。
湯豆腐の変わり種具材は?【魚介類】
湯豆腐には、魚介類の具材も合うんです!いくつかご紹介するので、ぜひお試しくださいね。
エビ
和食や洋食、中華などどんな料理にも合いやすいエビは、湯豆腐にももちろんぴったり!昆布だし以外の味つけにアレンジしたいときにも活躍します。
牡蠣
磯の香りとプルンとした食感がたまらない牡蠣。海のミルクとも言われるほど濃厚な味わいで、湯豆腐のあっさりとしただし汁やポン酢と相性抜群です!
ホタテ
シンプルな昆布だしに、ホタテの風味が加わるととっても上品な味わいに!ホタテは刺身用の貝柱や水煮缶などが手軽に使えて便利ですよ。
サバ缶
湯豆腐の具材にサバ缶を使うとコクと旨味がアップします。みそ煮缶を使えばみそ風味の湯豆腐に!サバ缶は加熱済みの食材なので、具材が温まったらすぐに食べられるのもうれしいポイントです。
ブリ
ブリも湯豆腐にぴったりの魚です。ぶつ切りにしたものを煮てもおいしいですが、ぶりしゃぶのように薄くそぎ切りにしたものをさっと湯通しして食べるのもおすすめですよ。
湯豆腐の変わり種具材は?【野菜類】
続いて、湯豆腐に合う野菜類の変わり種具材を見てみましょう!
オクラ
ネバッとした口当たりと種のプチプチとした食感が楽しいオクラ。豆腐とも相性のよい野菜です。星形の断面が見えるようにカットすると、見た目もかわいく仕上がりますよ。
トマト
ジューシーで旨味たっぷりのトマトを湯豆腐の具材にしてみませんか?トマトは表面に切込みを入れてからお湯につけると、簡単に皮が剥けます。皮を剥くと豆腐の食感ともなじみやすくなりますよ。コンソメやトマトソースを使って洋風の味つけの湯豆腐にするのもおすすめです!
湯豆腐の変わり種具材は?【そのほか】
湯豆腐におすすめの変わり種具材はまだまだあります!鍋全体の雰囲気をガラッと変えることもできる具材もあるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
キムチ
冷奴にキムチをのせたおつまみを作る方も多いと思いますが、湯豆腐にもキムチがよく合うんです!キムチを加えることでピリ辛な味わいになり、キムチのシャキシャキとした歯ごたえもアクセントになってとってもおいしいですよ。
チーズ
豆乳ベースやトマトベースの湯豆腐を作るときは、チーズを入れるのもおすすめ!まろやかさと旨味が増し、コク深い味わいの湯豆腐に仕上がります。ピザ用チーズやカマンベールチーズがよく合いますよ。
春雨
湯豆腐に春雨を入れると食べごたえがアップします。だし汁をよく吸った春雨はツルツルッと食べやすく、ついつい箸が進みますよ!
カニカマ
手軽に魚介類の風味をプラスできるカニカマも、湯豆腐におすすめの具材です。彩りもよく、やわらかくて子どもでも食べやすいですよ。
油揚げ
豆腐と同じく大豆を原料としている油揚げは、湯豆腐にももちろんよく合います。油揚げを入れることで、湯豆腐のだし汁にコクがプラスされますよ。
練りもの
ちくわなどの練りものを冷蔵庫に常備しているおうちも多いのではないでしょうか。湯豆腐にもよく合い、食べごたえもアップするので、ぜひ使ってみてくださいね。
湯豆腐のおすすめレシピをご紹介!
さてここからは、湯豆腐のおすすめレシピをご紹介します。重曹を使って食感に変化を加えたトロトロ湯豆腐や、チーズやトマトを使った洋風湯豆腐などをピックアップしました。
重曹でトロトロ湯豆腐
重曹を使って、いつもとちょっと違うトロトロの湯豆腐を作ってみましょう。重曹を入れることでだし汁がアルカリ性になり、豆腐が溶けてトロッとやわらかい食感になるんですよ。ぜひお試しくださいね。
担々湯豆腐
坦々スープで楽しむピリ辛湯豆腐のご紹介です。お肉の旨味と牛乳のコク、ニンニクの香りが食欲をそそる一品!具材だけではなく、スープまで楽しんでみてくださいね。
チーズトマト湯豆腐
パンにもよく合う洋風湯豆腐を作ってみましょう。具材は豆腐やトマト、カマンベールチーズ。塩や黒こしょうで味つけをして、ニンニクもプラスしました。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
いろいろな具材を使って湯豆腐を作ってみよう!
今回は、湯豆腐の具材について詳しく解説し、湯豆腐のおすすめレシピをご紹介しました。試してみたい具材はありましたか?さっぱり食べたいとき、ガツンと食べたいときなど、気分に合わせてアレンジを楽しんでみてくださいね。