爽やかな風味と濃厚な甘みが味わえる「デコポン」。毎年旬の時期を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。この記事では、デコポンの特徴や不知火との違い、選び方や保存方法について解説します。デコポンを使ったスイーツやサラダのレシピも必見ですよ!ぜひ参考にしてみてくださいね。
デコポンとは?旬の時期や保存方法、不知火との違いについて詳しく解説!
※デコポン ®は、熊本県果実農業協同組合連合会の登録商標です。
- 目次
- デコポンってどんな果物?
- デコポンと不知火の違いは?
- デコポンはどんな味?
- デコポンの選び方と保存方法
- デコポンの選び方
- デコポンの保存方法
- 不知火を使ったおすすめレシピ
- デコポンロールケーキ
デコポンってどんな果物?
デコポンとは、清美という品種の柑橘とポンカンの掛け合わせで生まれた果物です。果実の頭部がポコンと盛り上がっているような外見から「デコポン」という名前が付けられました。
デコポンの果実は200~280gほどで、頭部のこぶのような部分を「デコ」と呼びます。果皮はやわらかく手で剥くことができ、じょうのうと呼ばれる内側の袋も薄いのでみかんのようにそのまま食べられるのが特徴です。
デコポンは1972年に長崎県の農林水産省果樹試験場で誕生し、その後熊本県の不知火町(しらぬひまち)で栽培が行われてきました。現在でも熊本県での生産量が日本でもっとも多く、全体の30%ほどを占めます。次いで愛媛県、和歌山県、佐賀県、広島県などの温暖な地域での栽培が盛んです。
デコポンはハウス栽培のものが12月頃から、路地物は2月頃から出回り始めます。5月頃までは店頭で手に取ることができますが、路地物の旬は3月から4月まで。収穫後のデコポンはすぐには出荷されず、しばらく貯蔵して寝かせます。じっくりと寝かせることで水分が飛び、甘みが引き出されておいしくなるそうですよ。
デコポンと不知火の違いは?
デコポンとよく似た果物に「不知火(しらぬひ)」がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
実はデコポンと不知火は同じ品種の果物。「デコポン」という名称は熊本県果実農業協同組合連合会(JA熊本果実連)の登録商標で、糖度が13度以上、酸度が1度以下など、一定の基準を満たした不知火だけが「デコポン」として販売されているのです。また、全国のJAを通して出荷されたものだけがデコポンという名称を名乗れるという決まりもあります。
ちなみに、不知火のほかにも、熊本県の「肥の豊」、広島県の「安芸の輝き」、佐賀県の「佐賀果試34号」など、デコポンと名乗れる品種の柑橘類がいくつかあります。いずれも不知火に比べて樹勢が強いため収穫量が多く、酸味が落ち着くのが早いためその分早く出荷できるという利点があるそうです。
デコポンはどんな味?
デコポンは果汁が多くジューシーで、甘みが強く濃厚な味わいが特徴です。ほのかな酸味がありますが、酸度が1度以下という基準があるので酸味の強いものはデコポンという名称では出回りません。ですが、不知火として出荷されている中にもおいしいものはたくさんあるので、次にご紹介する選び方も参考にしていただき、見つけたらぜひ手にとってみてくださいね。
デコポンの選び方と保存方法
ここで、おいしいデコポンの選び方と、おいしさを保つ保存方法についてご紹介します。
デコポンの選び方
果皮にハリがあり、色が濃い橙色をしているものを選びましょう。ずっしりと重みを感じるものは果汁が多くてジューシーです。膨らんでいる部分の大きさの違いは栽培状況などによるものなので、基本的に味には影響しません。ただし、皮がフカフカと浮いているものは水分が抜けていることがあります。
デコポンの保存方法
厚みのある果皮に包まれているデコポンは、比較的日持ちしやすい果物です。気温の低い3月頃までは、直射日光の当たらない冷暗所で保存が可能です。気温が高くなる4月以降は、乾燥を防ぐためにポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
長期保存したい場合は、冷凍保存することもできます。外側の果皮を剥いて薄皮のみの状態にし、一粒ずつに分けて重ならないように冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫で保存しましょう。半解凍の状態でシャーベットのような味わいを楽しめます。
もし酸味が強い場合は、風通しの良い場所に1週間から10日ほど置いて様子を見ながら追熟するとよいでしょう。余分な水分が抜けて甘みが増し、おいしく食べられますよ。
不知火を使ったおすすめレシピ
ここからは不知火(しらぬひ)を使ったおすすめレシピをご紹介します。不知火を贅沢に使ったロールケーキや、皮を活用したしらぬひピール、シンプルなサラダなどバリエーション豊富にピックアップしました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
デコポンロールケーキ
デコポン(しらぬひ)をたっぷりと使ったロールケーキをご紹介します。手作りのしらぬひシロップで風味豊かに仕上げたスポンジにフレッシュなしらぬひを巻いて、しらぬひのおいしさを存分に楽しめる一品に仕上げました。華やかな見た目でおもてなしにもおすすめですよ。
丸ごとしらぬひゼリー
ころんと丸い器でいただく、しらぬひゼリーはいかがでしょうか。すっきりとした甘さで、しらぬひのおいしさをシンプルに味わえますよ。しらぬひの皮を丸ごと使った見た目もかわいらしいので、ぜひ作ってみてくださいね。
しらぬひピール
ほろ苦さがたまらない、しらぬひピールを作ってみませんか?甘さの中に苦味が効いた大人な味わいで、そのまま食べるほか、スイーツ作りにも活用できますよ。捨ててしまいがちな皮を使って作れるので、ぜひお試しくださいね。
しらぬひとにんじんのサラダ
彩り鮮やかで食卓が華やぐ、しらぬひとにんじんのサラダのご紹介です。しらぬひの甘みと白ワインビネガーで酸味を効かせたドレッシングのバランスがよく、お箸がすすみますよ。切って混ぜるだけで簡単に作れるので、あと一品ほしいときにおすすめです。
春菊としらぬひのジンジャーサラダ
しらぬひに春菊を合わせたサラダのレシピです。爽やかな甘みのしらぬひとほろ苦い春菊に、生姜を効かせたドレッシングが絶妙な組み合わせ。ごま油の香ばしい風味とナッツの食感もアクセントになり、最後まで食べ飽きないおいしさですよ。
濃厚な味わいがたまらない!デコポンのおいしさを堪能しよう
デコポンは爽やかな風味と濃厚な甘みが魅力の柑橘類です。そのまま食べるのはもちろん、スイーツやサラダなどにアレンジしていただくのもおすすめですよ!ぜひご紹介したレシピも参考にしていただき、旬のおいしさを味わってみてくださいね。