「コーヒー豆」にはたくさんの種類があり、それぞれに違った味わいがありますよね。今回は、コーヒー豆の種類やそれぞれの産地、特徴について解説します。挽き方や焙煎度合いによる味わいの違いや、コーヒーのおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。きっと、コーヒー豆を選ぶのが楽しくなりますよ。
コーヒー豆の種類について知りたい!産地による違いや特徴を解説
- 目次
- コーヒー豆の種類や産地
- モカ(イエメン/エチオピア産)
- キリマンジャロ(タンザニア産)
- ブルーマウンテン(ジャマイカ産)
- コナ(ハワイ島産)
- グアテマラ(グアテマラ産)
- ブラジル(ブラジル産)
- コロンビア(コロンビア産)
コーヒー豆の種類や産地
「コーヒー豆」の生産は元々エチオピアから始まりましたが、現在では60か国以上で生産されています。コーヒー豆を生産できるのは、平均気温20度以上の熱帯・亜熱帯地域で、赤道をはさんで北緯25度から南緯25度の地域。この一帯のことをコーヒーベルトと呼びます。
コーヒー豆の風味は、品種による違いはもちろん、コーヒーの木が生育した環境に大きく左右されます。そのため、コーヒー豆の銘柄名は、産地の国や山の名前、発信地の港の名前がそのまま使われていることが多いのです。
ここからは、コーヒー豆の種類と、その特徴や産地についてご紹介します。違いがわかれば、コーヒー豆を選ぶのがもっと楽しくなりますよ。ぜひチェックしてみてくださいね。
モカ(イエメン/エチオピア産)
コーヒーの原産国であるエチオビア産で、最も古くからある銘柄です。特有のフルーティーな香りと、酸味と甘み、コクがあるのが特徴。モカの中でも、細かく種類が分かれていて、イエメン産では「マタリ」や「アール・マッカ」など、エチオピア産では「ハラー」や「シダモ」などが有名です。価格を平均すると、イエメン産の方が高価なのだとか。
※『シダモ』は「エチオピア連邦民主共和国」の登録商標又は商標です。
キリマンジャロ(タンザニア産)
「野性味あふれる味」と表現されることが多く、強い酸味と甘い香りに加え、豊かなコクがあるのが特徴です。
ブルーマウンテン(ジャマイカ産)
ジャマイカの中でも、東部にあるブルーマウンテン山脈の内側にあたるブルーマウンテンエリアで栽培されたものだけを、ブルーマウンテンと呼びます。酸味と苦味のバランスが取れた上品な味わいで、非常に香り高く滑らかなのど越しが特徴です。コーヒーの中でも最高級品だとされていて、「コーヒーの王様」とも呼ばれます。
コナ(ハワイ島産)
強い酸味と甘い香りがあるのが特徴で、ブルーマウンテンに次いで高価な銘柄。キリマンジャロ・ブルーマウンテン・コナの3銘柄を「世界三大コーヒー」と呼ぶこともあります。
グアテマラ(グアテマラ産)
華やかな甘い香りと、上品な酸味とコクがあるのが特徴です。
ブラジル(ブラジル産)
適度な酸味とバランスのよい味わいが特徴。ブレンドのベースとして使われることも多いです。
コロンビア(コロンビア産)
フルーティーな香りと、バランスのよい甘みと酸味、コクがあります。ブラジルと同様、ブレンドのベースに使われることも多いです。
マンデリン(インドネシア産)
インドネシアのスマトラ島で生産されているコーヒー豆。酸味は控えめで、苦味とコクが強いのが特徴です。ハーブやシナモンのような上品な香りもあります。
トラジャ(インドネシア産)
インドネシアのスラウェシ島で生産されています。第二次世界大戦で農地が荒れてしまった影響で、一度はその栽培が途絶えてしまいましたが、日本のコーヒー企業の支援により40年後に復活しました。ただ、現在でも生産量は少ないため、「幻のコーヒー」とも呼ばれています。スモーキーで芳醇な香りと、苦味と力強いコクが特徴です。
※『トラジャ』は「キ-コ-ヒ-株式会社」の登録商標又は商標です。
ケニア(ケニア産)
さわやかな風味と強い酸味、すっきりとした後味が特徴です。日本での流通量は少なく知名度も低いのですが、ヨーロッパでは人気のある銘柄なんだそうですよ。
コスタリカ(コスタリカ産)
酸味と芳醇な香り、上品な味わいが特徴です。
コーヒー豆の焙煎度合いによる味の違い
コーヒーの木から収穫したコーヒーの生豆は、「焙煎」という工程を経て私たちがよく目にするコーヒー豆になります。焙煎とは、コーヒーの生豆を炒って加熱する作業で、加熱具合によって、「浅炒り」「中炒り」「深炒り」と大きく3つに分けられ、風味や色が異なります。一般的には、浅く炒ると酸味が強く、深く炒ると苦味が強く感じられるようになります。
以下で、8段階の焙煎度合いについて、コーヒーの色や風味の特徴をご紹介するので、チェックしてみましょう。
1.ライトロースト(浅炒り)
最も浅い焙煎で、うっすらと焦げ目がついて小麦色になっている状態。香りやコクがまだ不十分なので、飲用として流通することはほとんどなく、輸出前のカッピングテストに使われます。
2.シナモンロースト(浅炒り)
シナモン色になる程度まで焙煎した浅い炒り方。アメリカンコーヒーなどの軽い味わいのコーヒーに使われることもありますが、生豆の青臭さがまだ残っているため、一般的には飲用にしないことが多いです。
3.ミディアムロースト(中炒り)
コーヒー豆の色は茶褐色で、苦味は弱く、酸味が強いのが特徴。アメリカンコーヒーによく合う軽やかな味わいです。
4.ハイロースト(中炒り)
ミディアムローストよりやや深く炒ったもの。酸味とやさしい苦味が感じられ、一般的に多く飲まれている焙煎度合いです。
5.シティロースト(深炒り)
ハイローストと同様、一般的によく飲まれている標準的な焙煎度合いです。コーヒー豆は鮮やかなコーヒーブラウン色をしていて、酸味と苦味のバランスがよい味わい。エスプレッソ用に使われることもあります。
6.フルシティロースト(深炒り)
ダークブラウンになるまで深入りしたもので、コーヒー豆の表面に油がにじんでいます。香ばしさや苦味が強く感じられ、炭焼きコーヒーやアイスコーヒー、エスプレッソに使われる焙煎度合いです。
7.フレンチロースト(深炒り)
コーヒー豆は濃い焦げ茶色で、特有の香りと強い苦味が特徴です。ヨーロッパでよく用いられる焙煎度合いで、カフェオレやウインナーコーヒーなどによく合います。
8.イタリアンロースト(深炒り)
最も深い焙煎度合いで、コーヒー豆は黒に近い色となります。強い苦味と濃厚な味わいが楽しめ、エスプレッソやカプチーノに使われることが多いです。
コーヒー豆の挽き方の種類
コーヒー豆から効率よく成分を抽出し、おいしいコーヒーを作るためには、コーヒー豆を挽いて粉状にする必要があります。コーヒー豆の挽き方には5種類あり、それぞれできあがるコーヒーの味わいが異なるんです。コーヒー豆を細かく挽くほど表面積が大きくなり、お湯と接する面が多くなるので、色や味がよく抽出されます。また、使用する抽出器具によっても、適した挽き方が違うんですよ。以下で5種類の挽き方について解説するので、見てみましょう。
1.極細挽き
上白糖のようなパウダー状になるまで細かく挽いたもの。渋みや苦味が強く出やすいので、短時間で抽出するエスプレッソマシンに向いています。
2.細挽き
上白糖とグラニュー糖の中間ぐらいの粒度で、成分が濃く抽出される挽き方です。水出しコーヒーなど、お湯より成分を抽出しづらい水を使ってじっくり抽出する方法に向いています。
3.中細挽き
グラニュー糖ぐらいの粒度で、最も標準的な挽き方です。ペーパードリッパーやコーヒーメーカーなど、私たちが家庭でよく使う器具を使う場合に適しています。市販されているコーヒーの粉は、この中細挽きになっている場合が多いです。
4.中挽き
グラニュー糖とザラメの中間ぐらいの大きさに挽いたもの。サイフォンやネルドリップ、フレンチプレスなど、時間をかけてコーヒーを抽出する器具で淹れるのに向いています。お湯に長く接すると雑味が出やすいため、細かく挽くより少し粗めにする方がいいそうです。
5.粗挽き
ザラメのような大きめの粒に挽く方法です。一般的にはあまり使用しない粒度ですが、パーコレーターというアウトドアなどで使われる抽出器具では、この粗挽きのコーヒー粉が適しています。
コーヒーのお手軽アレンジレシピをご紹介!
さて、コーヒーについて解説してきたので、コーヒーを飲みたくなってきた方も多いのではないでしょうか。ここからは、おうちで簡単に作れるコーヒーのアレンジレシピをご紹介します。クリームたっぷりのウインナーコーヒーや、カフェメニューのようなダルゴナコーヒーなど、手軽に作れるレシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
お家で簡単 アイスカフェラテの作り方
2層に分かれた見た目がとってもおしゃれなカフェラテをご紹介します。インスタントコーヒーで濃い目に作ったエスプレッソ風のコーヒーを、冷たい牛乳にゆっくり注ぐだけなのでとっても簡単!ストローはあらかじめ挿しておくと、よりきれいに仕上がりますよ。
たっぷりクリームのウインナーコーヒー
ほんのりとした甘さがたまらない、たっぷりクリームのウインナーコーヒーはいかがでしょうか。コーヒーを少し濃い目に作ると、コクのある生クリームとのバランスが取れ、とってもおいしいですよ。ぜひお試しくださいね。
おうちでカフェ気分 ダルゴナコーヒー
韓国の人気ドリンク、ダルゴナコーヒーを作ってみましょう。冷たい牛乳の上に、インスタントコーヒーと砂糖で作ったフワフワのコーヒークリームをのせるだけで完成です。おもてなしドリンクに喜ばれること間違いなし!ぜひ挑戦してみてくださいね。
ベトナム風 ヨーグルトコーヒー
ベトナム風のヨーグルトコーヒーをご紹介します。ベトナム風コーヒーといえば練乳を入れるのが有名ですが、ヨーグルトも加えるアレンジも人気なんですよ。コーヒーの苦味とヨーグルトの酸味が相性抜群で、クセになるおいしさです。
簡単 アイスウィンナーコーヒー
ほっとひと息つきたいときにおすすめ!アイスウィンナーコーヒーのご紹介です。ふわふわのクリームとほろ苦いコーヒーがよく合い、とってもおいしいですよ。少ない材料で簡単にお作りいただけるので、ぜひ作ってみてくださいね。
チョコーソースたっぷり ウィンナーコーヒー
後引くおいしさ!「チョコーソースたっぷりウィンナーコーヒー」はいかがでしょうか。やさしい甘さのクリームに、あまーいチョコソースと香ばしいナッツがとってもよく合います。おやつにもぴったりなので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
簡単 塩キャラメルラテ
塩気のアクセントがたまらない、塩キャラメルラテを作ってみましょう。2層に分かれた見た目と、キャラメルソースのトッピングもとても華やかで、おもてなしにもおすすめです。ぜひ作ってみてくださいね。
お家でコーヒーフロート
とってもお手軽!コーヒーフロートをご紹介します。冷たいコーヒーにバニラアイスとガムシロップを加えるだけなので、飲みたいときにすぐにお作りいただけます。ガムシロップを加えず、バニラアイスの甘さを楽しむのもおすすめですよ。
お好みのコーヒーを作ってみよう!
今回は、コーヒー豆の種類や特徴、焙煎度や挽き方による味の違いを、アレンジレシピとともに解説しました。コーヒー豆の味わいの違いについて知っておくと、コーヒーを飲む楽しさだけでなく、コーヒー豆を選ぶ楽しさも増えますよ!
クラシルでは、コーヒーのアレンジレシピをほかにもご紹介しています。そちらも、ぜひ参考にしてみてくださいね。