日本では季節を問わず流通している「にんじん」。どんな料理にも合う食材であり、彩りもきれいなので、家庭の食卓には欠かせないですよね。
にんじんの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」
にんじんはセリ科の野菜で、根や葉を食用します。一般的には根の方を指しており、緑黄色野菜としても有名です。原産は中東のアフガニスタンといわれており、その後ヨーロッパに伝わった西洋系にんじんと、中国などアジアに伝わった東洋系にんじんに分かれました。
現在日本では、西洋系・東洋系のどちらも栽培されていますが、主に販売されているのは、西洋系のにんじんや東洋系の金時人参があります。
- 目次
- にんじんの旬はいつ?
- 主要な栄養素はこちら
- 注目すべきは「カリウム」と「カロテン」
- カリウム
- βカロテン
- おいしいにんじんの選び方
- 色鮮やかで、オレンジ色が濃い
- ふっくらしていて傷がない
にんじんの旬はいつ?
にんじんの旬は秋から冬にかけての時期と言われていますが、一般に、西洋系にんじんは季節を問わず流通しています。産地を変えながら出荷しているため、1年中手に取ることができるのです。しかし、やはり旬である秋から冬にかけてのにんじんは、他の時期に比べると甘みが強く、とてもおいしいですよ。
また、金時人参はお正月の御節やお雑煮で使われることが多いため、出荷もそれに合わせて11月から春先にかけての時期に集中しています。金時人参は西洋系のにんじんに比べて柔らかく、赤味が強いのが特徴です。
主要な栄養素はこちら
にんじんにはたくさんの栄養素が含まれます。西洋にんじん(生)100gに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
栄養素 | 数値 | |
---|---|---|
エネルギー | 39kcal | |
水分 | 87.3g | |
たんぱく質 | 1.8g | |
炭水化物 | 9.6g | |
食物繊維 | 3.9g | |
カリウム | 540mg |
金時にんじん(生)100gに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
栄養素 | 数値 | |
---|---|---|
エネルギー | 35kcal | |
水分 | 89.1g | |
たんぱく質 | 0.7g | |
炭水化物 | 0.7g | |
食物繊維 | 2.8g | |
カリウム | 300mg |
注目すべきは「カリウム」と「カロテン」
にんじんに含まれる栄養素で特に注目していただきたいのはカリウムとカロテンです。
カリウム
カリウムは、体内の余分なナトリウムの排出を促します。塩分の取りすぎを防いでくれるので、高血圧の予防・改善に効果が期待できます。また、むくみ予防にも効果的です。
βカロテン
にんじんのオレンジ色の元となっているβカロテンは、強い抗酸化作用を持っています。活性酸素の発生を抑え、取り除く働きがあるため、免疫力の向上などに効果が期待できます。体内に入るとビタミンAに変換され、髪や皮膚の健康維持に役立ちます。
また、西洋系にんじんのオレンジ色はカロテンですが、西洋系にんじんよりも色の濃い金時人参はリコピンといわれる赤い色素が含まれています。リコピンはカロテンの一種ですが、βカロテンとは違ってビタミンAには変化しません。
リコピンは生活習慣病の原因となる活性酸素を減らす働きがあり、血糖値を下げる効果や動脈硬化を予防する効果が期待されています。
おいしいにんじんの選び方
おいしいにんじんを選ぶ際のポイントは下記の3つです。
色鮮やかで、オレンジ色が濃い
にんじんを選ぶ際は、できるだけオレンジ色が濃く、鮮やかなものを選びましょう。栄養価が高く、甘みが強い証拠です。
ふっくらしていて傷がない
表面に傷やひび割れがあるものは避けましょう。また、西洋系にんじんの場合は、先が細くなっているものよりもふっくらとしているものの方がおすすめです。
切り口がみずみずしく、傷んでいない
葉が付いているものは、葉がみずみずしく萎れていないものを選びましょう。葉が切り落とされた状態で販売されているものの場合は、切り口が茶色く変色しているものは避けることをおすすめします。また、切り口の軸の部分が太いものはかたい芯が多いので、なるべく細いものを選びましょう。
おいしいにんじんで栄養素もゲット!
今回は、にんじんに含まれる栄養素と、おいしいにんじんの選び方についてご紹介しました。
にんじんは調理法を選ばず、どんなメニューでも使える万能な食材のひとつです。身体に嬉しい栄養素も含んでいるので、上手に食卓に取り入れたいですね。
クラシルでは、にんじんの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。