牛の第二の胃袋「ハチノス」。その名の通り、蜂の巣とそっくりな見た目が印象的なホルモンですが、一体どういうお肉なのか具体的にはよくわからないという方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、ハチノスの特徴について詳しく解説します。記事後半ではおいしい食べ方などもご紹介!ぜひチェックしてみてくださいね。
ホルモン「ハチノス」ってどこの部位?味や特徴、おいしい食べ方をご紹介!
- 目次
- ハチノスとは
- 胃が4つ!?ほかのホルモンとの違い
- ミノ(第一の胃)
- ハチノス(第二の胃)
- センマイ(第三の胃)
- ギアラ(第四の胃)
- ハチノスのおいしい食べ方
- ひと味違うおいしさ!ハチノスを食べてみよう
ハチノスとは
「ハチノス」とは牛の胃のことで「蜂巣胃(はちのすい・ほうそうい)」と呼ばれることもあります。
一頭の牛からほんのわずかな量しか取れない希少な部位でもあるので、スーパーなど身近な場所で見かける機会は少ないかもしれません。
ハチノスの特徴は、やわらかくも弾力のある独特な食感とあっさりとした味わい。コクや旨みは強いもののくどさはなく、さっぱりといただけるので、脂っこいお肉が苦手な方でも比較的食べやすいホルモンだと言えるでしょう。
ちなみに「ハチノス」という名前は見た目に由来したもので、胃の内壁に寄ったひだが「蜂の巣」のように見えることから、この名で呼ばれるようになったと言われています。
胃が4つ!?ほかのホルモンとの違い
牛には今回のメインテーマであるハチノス含め胃が4つあります。 4つすべて「牛の胃」ではありますが、見た目や味わい、調理法などはガラッと異なるんですよ。
それではさっそく、それぞれの特徴や違いを確認してみましょう。
ミノ(第一の胃)
「ミノ」とは、4つの胃の中で最も大きい部位のこと。 見た目は白く肉厚で、特に分厚い部位は「上ミノ」として提供されることもあります。
焼肉にしていただくとコリッと心地よい食感を楽しむことができますが、余分な臭みや脂が多い部位でもあるので、しっかりと下処理をして雑味を取り除く必要があります。
ハチノス(第二の胃)
今回メインテーマの「ハチノス」。後半でご紹介しますがイタリア語では「トリッパ」と呼ばれ、よく煮込み料理などに使われます。
センマイ(第三の胃)
その名の通り「千枚」ものひだが重なっているように見える独特な形が印象的な部位です。
ほかのお肉とはひと味違う、ザラッとした舌触りとコリコリとした食感、あっさりとした味わいが特徴で、定番のセンマイ刺しのほか、焼肉や炒め物にしていただくのもおすすめです。
ギアラ(第四の胃)
4つある胃の中で、一番小腸に近い胃が「ギアラ」です。
ギアラの特徴は、脂ののった濃厚な味わいと、ほどよい噛みごたえ。旨みが強い部位なので、シンプルに焼くだけでもおいしいですが、煮込み料理に加えると非常にコク深い味わいに仕上がります。
ハチノスのおいしい食べ方
弾力のある心地よい食感と、さっぱりとした味わいが魅力の「ハチノス」。
煮込み料理との相性がよく、じっくり煮込むことでかたさがほぐれ、とろっとまろやかな口当たりに仕上がります。特に、トリッパのトマト煮込みはイタリアを代表する煮込み料理のひとつとして、日本を含め世界中で親しまれているんですよ。
煮込み料理以外にも、焼肉や炒め物などアレンジはさまざま!塩やしょうゆ、味噌などお好みの味つけで楽しみましょう。
ひと味違うおいしさ!ハチノスを食べてみよう
今回は、ハチノスの特徴やおいしい食べ方などをご紹介しました。さっぱりしているのに、ホルモンならではの濃厚な旨みも楽しめるハチノスは、じっくり煮込んだり、香ばしく焼き上げるだけというシンプルな調理でも、ごはんやお酒がどんどん進むとっておきの一品に仕上がります!この機会にぜひレパートリーに取り入れて、料理の幅を広げてみてくださいね。