最終更新日 2023.10.25

セロリの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

セロリの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

爽やかな香りとシャキシャキとした食感が魅力の「セロリ」。サラダやピクルスなどはもちろん、炒め物や煮込み料理にも使える野菜です。今回はそんなセロリに含まれる栄養素や新鮮なセロリの選び方について解説します。効率よく栄養素を摂取できる食べ方もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • セロリは薬として使われていた?
  • セロリは大きく分けて4種類
  • セロリ(中間種)
  • グリーンセロリ(緑色種)
  • ホワイトセロリ(白色種)
  • 根セロリ(セロリアック)
  • 主要な栄養素はこちら
  • セロリ特有の香り成分「アピイン」に注目

セロリは薬として使われていた?

セロリには特有の香りがありますが、これはいくつもの香り成分が組み合わさっているためなんです。その香り成分の数は、なんと40種類!そのひとつひとつに効能があり、セロリは古代ヨーロッパで薬や香料として使われていたようです。現代でも、セロリやセロリシードはアロマオイルのひとつとして人気がありますよね。

そんなセロリが日本に持ち込まれたのは江戸時代と言われていますが、当時はその強い香りからあまり普及しなかったようです。セロリが一般家庭で消費されるようになったのは、戦後に欧米の食文化が広まってきてから。現在では長野や静岡を中心に、各地で1年を通して栽培されています。

セロリは大きく分けて4種類

セロリの品種は大きく分けて4種類。スーパーなどでよく目にする一般的なセロリの他にも、主にアメリカから輸入される「グリーンセロリ」、三つ葉のような見た目の「ホワイトセロリ」、軸ではなく根を食用とする「根セロリ」などがあります。

セロリ(中間種)

日本で最も多く栽培されているセロリは、「コーネル619」という品種です。茎が薄黄緑色で厚みがあり、スジがやわらかいのが特徴です。サラダから煮込み料理まで、幅広い料理に向きます。

グリーンセロリ(緑色種)

コーネルに比べると香りが強く、やや小ぶりで茎が緑色なのが特徴です。アメリカで多く栽培されており、輸入物の多くは野菜ジュースやスープなどの加工用として用いられています。

ホワイトセロリ(白色種)

まるで三つ葉のような見た目の、茎が白色のセロリです。水耕栽培で育てられているので葉や茎がやわらかく、香りも穏やかです。サラダや和え物などの生食に向きます。

根セロリ(セロリアック)

茎ではなく肥大した茎根を食用とする、根菜のような見た目の丸いセロリです。セロリに似た味わいと、上品で穏やかな香りが特徴です。でんぷん質を含むので、加熱するとホクホクとした食感が楽しめます。

主要な栄養素はこちら

セロリ100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。

・エネルギー 12kcal
・たんぱく質 0.4g ・脂質 0.1g ・炭水化物 3.6g
・ビタミンA(βカロテン当量) 44μg
・ビタミンB1 0.03mg
・ビタミンB2 0.03mg
・ビタミンC 7mg
・カリウム 410mg
・カルシウム 39mg
・葉酸 29 μg
・食物繊維 1.5g

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

セロリ特有の香り成分「アピイン」に注目

セロリの茎にはカリウムや食物繊維などの栄養素が、葉の部分には茎の2倍ものβカロテンが含まれています。また、先程お伝えしようにセロリには40種類もの香り成分含まれており、その中でも特に注目すべき成分が「アピイン」です。

アピイン

アピインは、セロリに含まれる代表的な香り成分です。フラボノイドの一種で、心を落ち着かせてストレスを緩和してくれる効果が期待できます。また、セロリの葉の部分にはピラジンという香り成分が含まれており、鎮痛作用や自律神経の乱れを改善する効果があると言われています。

カリウム

セロリには、キュウリの2倍ものカリウムが含まれています。カリウムには体内の余分なナトリウムを排出する働きがあるほか、塩分の摂りすぎやむくみを解消し、血圧を下げる効果が期待できます。

食物繊維

セロリに含まれる不溶性食物繊維は、胃や腸の中で水分を吸収して膨らみます。それによって腸の働きを活発にし、腸内の老廃物を排出する働きがあります。また、腸内のビフィズス菌を増やし、便秘の改善に役立つ効果が期待できます。

セロリは加熱調理がおすすめ!

セロリはサラダや野菜スティックにして食べるという方が多いかもしれませんが、実は加熱調理をするのがおすすめなんです!以下でその理由とおすすめのレシピを確認してみましょう。

加熱しても栄養素が損なわれにくい

セロリに含まれる栄養素は熱に強く、加熱してもその効果が失われにくい性質があります。加熱することで香りが和らぎ消化吸収もよくなるので、セロリが苦手な方は炒め物やスープにしていただくのがおすすめです。

良質な油と一緒に食べることでビタミンEの吸収率アップ

セロリに含まれるβカロテンやビタミンEは、油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。ドレッシングをかけたり肉や魚と一緒に調理することで、栄養素を余すことなく摂取することができます。

セロリをもっと好きになる!セロリのきんぴら

新鮮でおいしいセロリの選び方

セロリは乾燥に弱く、鮮度が落ちると食感も悪くなってしまいます。新鮮でおいしいセロリを選ぶためには、以下4つのポイントを押さえることが大切です。

葉が濃い緑色でみずみずしい

葉が濃い緑色でみずみずしいものは、新鮮なセロリの証拠です。葉が黄色くなっているものは鮮度が落ちている物が多いので避けましょう。

茎が肉厚で太い

茎が肉厚で太く筋と筋の間が盛り上がっているものは、おいしいセロリです。

切り口にすが入っていない

切り口にすが入っているものは、収穫が遅れて固くなっている可能性が高いです。筋張っていて食感もよくないので避けましょう。

生食には内側、煮込みには外側を

セロリの株の内側の部分は、筋がやわらかいので生食に向きます。また、外側の部分は香りが強いので煮込み料理に向きます。セロリを小分けで購入する場合は、用途によって選ぶのがおすすめです。

新鮮なセロリの香りでリフレッシュ

セロリに含まれる栄養素のほか、新鮮なセロリの選び方についてご紹介しました。特有の香りがあり苦手な方も多いかもしれませんが、加熱調理することで香りも和らぎ、効率よく栄養素を摂取できます。ぜひスープなどに加えてセロリをおいしく食べてくださいね。

クラシルでは、セロリの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

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