サイリウムって何？特徴や使い方、オオバコとの違いについても解説！

ダイエット向けのレシピなどで目にすることがある「サイリウム」。オオバコ科の植物の種皮をパウダー状にしたものですが、どんな効果があるのでしょうか。この記事では、サイリウムの特徴や使い方について解説します。サイリウムを使った料理のレシピもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「サイリウム（psyllium）」とは、オオバコ科の植物であるプランタゴ・オバタの種皮の外皮を粉末状にしたものです。原産地は西アジア、北アフリカ、地中海沿岸で、現在はおもにヨーロッパからインドにかけての地域で生育しています。プランタゴ・オバタは和名で「インドオオバコ」と呼ばれ、インドの伝統医療であるアーユルヴェーダでは古くからメディカルハーブとして利用されてきました。オオバコ科の植物には何種類かありますが「サイリウム」と呼ばれるのはインドオオバコとエダウチオオバコです。

そんなサイリウムの特徴は、食物繊維が豊富に含まれていること。サイリウムは水分を吸収して膨張する性質があり、水に混ぜると膨らんでゼリー状になります。満腹感を得やすいため、この性質を活かして摂取カロリーを抑えたい方向けの食品に添加されていたり、低糖質レシピに使われていたりするので、ダイエットに関心のある方なら目にしたことがあるかもしれませんね。食事からだけでは不足しがちな食物繊維を手軽に摂れるので、必要に応じて取り入れるとよいでしょう。

サイリウムは不溶性、水溶性の食物繊維が豊富に含まれており、腸内で水分を吸着して膨潤することで便秘の対策に効果が期待できます。

不溶性食物繊維は腸で水分を吸収して便のかさを増やし、排便をスムーズにしてくれます。水溶性食物繊維は水に溶けるとゲル状になり、コレステロールを吸着して体外に排出することで、血液中のコレステロール濃度を低下させる効果も期待できます。また、不溶性、水溶性ともに腸内細菌によって分解されてビフィズス菌や乳酸菌のエサとなり、善玉菌の割合を増やして腸内環境を整えてくれます。

このような働きがあることから、サイリウムの種皮を配合した特定保健用食品は「おなかの調子を整える」「コレステロールが高めで気になる方の食生活の改善」効果が期待できる食品である旨を表示することが許可されています。粉末のゼリー飲料やカップラーメンなどの食品に使われているので、手軽に試すことができますよ。

注意点としては、サイリウムは摂り過ぎると下痢や腹痛などの症状が出ることがあります。1回の摂取量は4～8g、1日の摂取量は10～20gを目安にして、パッケージに記載された摂取量を守るようにしましょう。また、そのまま摂取すると腸で停滞したり、喉に詰まったりする可能性があり危険です。必ず水に溶かし、多めの水分と一緒に摂取するようにしてくださいね。

サイリウムは特有のとろみによって満腹感を得られることから、摂取カロリーを抑えたい方向けの食品に使われていることがあります。ご家庭でも水と混ぜると膨らむ性質を活かして、わらび餅風やゼリーといったおやつ作りに活用できますよ。

また食品に加えるともっちりとした食感になるので、おからパウダーなどと合わせてホットケーキやパンの生地として使うのもおすすめです。シンプルにジュースなどに溶かして飲むのはもちろん、料理やおやつ作りなど工夫次第でさまざまな使い方ができますよ。

ここからは、サイリウムを使ったレシピをご紹介します。わらび餅風やパンケーキなど、簡単に作れるレシピをピックアップしました。パウダータイプのサイリウムはお菓子やパン作りに活用できるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

サイリウムを使ったわらび餅風のレシピをご紹介します。水に溶かしたサイリウムを加熱すると、あっという間にとろとろに。冷蔵庫で冷やし固めれば簡単にわらび餅風の一品が完成しますよ。モチモチとしたやわらかな食感で、きな粉の香ばしい風味もよく合い、ついつい手が伸びるおいしさです！とても簡単に作れるので、ぜひお試しくださいね。

サイリウムで作る、もっちり食感のパンケーキはいかがでしょうか。おからパウダーにサイリウムを混ぜた生地はほんのりとしたやさしい甘みと卵の風味を感じられ、とてもおいしいですよ。やわらかい生地なので、ゆっくりと慎重にひっくり返すのがきれいに焼くポイントです。朝ごはんやおやつにぜひ作ってみてくださいね。

ころんとかわいらしい、サイリウムパンを作ってみましょう！生地は材料を混ぜるだけで発酵も必要ないので、パン作り初心者の方でも簡単にお作りいただけますよ。おからパウダーの香ばしい風味ともちもちとした食感が楽しく、クセになる味わい。そのまま食べるのはもちろん、ナッツやチーズをトッピングしてもおいしいですよ。

食物繊維を豊富に含むサイリウムは、便秘の対策や食事量のコントロールなどに役立ちます。パウダー状なので、ドリンクに溶かして飲むだけではなく、パンやホットケーキなどの生地として使うこともできますよ。工夫次第でさまざまな使い方ができるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。