メバルってどんな魚？特徴や種類、旬の時期について解説！

沿岸の岩礁などに生息し、防波堤などでも手軽に釣れることから釣り人にも人気の高い「メバル」。名前からもわかる通り、大きな目が特徴の海水魚です。今回はそんなメバルの特徴や種類について解説します。記事後半では、メバルの旬の時期やおいしい食べ方のレシピもご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

メバルとは、カサゴ目メバル科メバル属に分類されている近海魚です。丸い大きな目が特徴で、日本では北海道から九州までの幅広い海域で漁獲されています。見た目の特徴から漢字では「眼張」や「目張」、また品種によっては早春によく釣れることからから「目春」、「春告魚（はるつげうお）」と表記されます。透明感のある白身魚で、味わいにクセもないので生食でもおいしくいただける魚です。加熱するとやわらかく、熱を通してもかたくならないので、煮物や揚げ物などさまざまな料理に活用することができます。

メバル科に属する魚の種類は非常に多く、世界に120種類以上、また日本だけでも35種類のメバルがいると言われています。日本で古くから一括りに「メバル」と呼ばれていた魚は、体の特徴の違いなどからより細分化され、現在では体色の特徴ごとに「アカメバル」「クロメバル」「シロメバル」と呼んで区別するようになりました。ここでは、日本で代表的なこれら3種類のメバルに加えて、東北地方で代表的なメバルとなっている「ウスメバル」についてそれぞれ解説します。

胸びれや腹びれは黄味を帯びていて、背側の体表は茶褐色をしているのが特徴です。見え方によっては金色に見えることから「キンメバル」と呼ばれることも。クロメバルと並んで鮮魚店やスーパーで手に入れることができる種類のメバルです。ちなみに、アカメバルとクロメバル、シロメバルを見分ける際のひとつの指標として「軟条数」があります。これは、胸鰭に入っている筋の数のことで、アカメバルには一般的に「15本」の軟条数が入っています。

全体的に黒っぽい体色をしているものが「クロメバル」です。一般的にメバルの体表には黒い横ジマが入っていますが、クロメバルはシマの見えにくいものが多く、体長はほかのメバルと比べると大きいものが多いのが特徴です。軟条数は16本で、多くの場合群れで暮らしています。アカメバルやシロメバルと比べると加熱調理した際のふんわりとしたやわらかい食感が際立ちます。

シロメバルは、腹側に白味を帯びた体色で、体表を横に走るシマが明瞭に見えるのが特徴です。軟条数は17本で、内湾の静かな海域で生息しています。加熱調理すると、クロメバルより引き締まった食感になります。

上で挙げた3種類のほかに、日本には「ウスメバル」と呼ばれる品種も存在します。水温が低い地域に生息するメバルで、東北地方などではメバルと言えば「ウスメバル」を指すのだとか。

アカメバルやクロメバル、シロメバルが沿岸に生息するのに対してウスメバルは、北海道から相模湾にかけての沖合に生息することから「沖メバル」と呼ばれることもあります。また、ウスメバルの旬の時期が筍が出始める早春の時期に重なることから「タケノコメバル」と呼ばれることも！全体的にピンク味を帯びた体表の色合いも美しいメバルです。

メバルは日本だと、北海道から九州までの各地で一年を通して漁獲されます。なかでも漁獲量の多い地域が東北地方の青森県や秋田県、新潟県です。一般的なメバルの適水温は14度程度ということから春がもっとも漁獲量の上がる時期だとされていますが、メバルの旬は種類によって異なるようでクロメバルは冬、アカメバルは春、シロメバルは夏が旬と言われることもあります。

ここからはメバルで作るおいしいレシピをご紹介します。メバル料理でもっともポピュラーな煮付けに加えて、唐揚げのレシピもピックアップしてみました。どれもメバルがおいしく食べられるものばかりなので、ぜひチェックしてみてくださいね。

まずはメバル料理の定番、煮付けを作ってみましょう！ふんわりとやわらかいメバルの淡白な味わいに、甘辛い煮汁が染み込んで絶品ですよ！加熱してもかたくならないので、初めて煮付けを作る方にもおすすめです。お頭付きで作れば見た目も華やかに仕上がるため、おもてなしにもぴったりですよ。

味つけはめんつゆにおまかせ！より簡単に作れるメバルの煮付けもご紹介します。メバルを生姜や長ねぎと一緒に煮るだけですが、ごはんもお酒も進む立派なおかずができあがります！レパートリーに加えておくと便利な、忙しい日にもうれしい一品です。

メバルの煮付けは、しょうゆベースの甘辛い味つけで作るのが一般的ですが、みそ味にするのもおすすめです！白みそで味つけすることによって、まろやかでコク深い味わいの煮付けに仕上がります。調味料をひと煮立ちさせることがおいしく作るポイントですよ！煮付けの味つけに変化をつけたいときのバリエーションのひとつとしてぜひ覚えておきたいですね。

メバルを丸ごと使って作る豪快な見た目の唐揚げはいかがでしょうか。カラッと香ばしく揚がった衣と身のふんわりとした食感のコントラストがたまりませんよ！塩だけのシンプルな味つけなので、メバルそのもののおいしさを堪能することができます。キュッとレモンを絞ってお召し上がりください。

クセのない淡白な味わいでさまざまな料理に使えるメバル。一尾丸ごと使った料理にもぴったりで、刺身や煮つけなどの和食はもちろん、アクアパッツァやカルパッチョ、ポワレなどの洋食にもぴったりな魚です！ぜひメバルが手に入ったら、さまざまな料理で楽しんでみてくださいね。