夏野菜の定番「ゴーヤ」。にがうりと呼ばれる名前のとおり、苦味が特徴的な野菜です。豆腐や卵と一緒に炒めて作るゴーヤチャンプルーは、沖縄の郷土料理としても有名ですよね。今回は、ゴーヤに含まれる栄養素やおいしいゴーヤの選び方をご紹介します。ぜひお買い物の参考にしてみてくださいね。
ゴーヤの栄養素がすごい!おいしいゴーヤの選び方も解説!
- 目次
- ゴーヤは夏野菜の定番!
- 苦味の正体「モモルデシン」
- 注目したい栄養素を3つ紹介!
- ビタミンC
- カリウム
- 食物繊維
- 主な栄養価はこちら
- ゴーヤの種類
ゴーヤは夏野菜の定番!
東南アジアが原産地であるゴーヤは、夏が旬であり、6~8月にかけて最も市場に出回ります。2020年に調査を行った農林水産省の統計によると、国内では沖縄県、宮崎県、鹿児島県の順に生産量が多く、トップの沖縄県は、全体の生産量の4割近くを占めています。
また最近では、「緑のカーテン」としてゴーヤを栽培する家庭や学校も増えていますよね。ゴーヤのつるが建物の外壁に沿うように育てることで、室内の温度上昇を抑えるという手法です。夏に旬を迎えるゴーヤは、おいしいだけでなく私たちの生活にも役立ってくれるんですね。
苦味の正体「モモルデシン」
ゴーヤの特徴といえば、なんといってもその苦味です。この苦味の元は「モモルデシン」と呼ばれる成分で、20種類以上ものアミノ酸から構成されています。この成分は、弱った胃腸の粘膜を保護し、胃腸の調子を整える働きがあります。また、食欲増進の手助けも行うことから、結果的に疲労回復につながり、夏バテ防止の野菜としても期待できるんです。
注目したい栄養素を3つ紹介!
それではゴーヤに含まれる、特に注目したい栄養素について解説していきます。
ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンの生成に欠かせない栄養素でもあり、鉄分の吸収を助ける働きがあります。野菜や果物に含まれるビタミンCは熱に弱い性質がありますが、ゴーヤに含まれるビタミンCは壊れにくい性質を持っているそうです。
カリウム
人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などを行う働きがあります。余分なナトリウムを体外に排出する作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するうえで重要な栄養素です。また、血圧を調整する働きもあり、体の健康を維持するのに役立っています。
食物繊維
食物繊維は水溶性と不溶性に大きく分けられますが、ゴーヤには不溶性食物繊維が多く含まれています。食物繊維は便通を整え、余分な脂質や糖、ナトリウムなどを吸着して体外に排出する働きがあります。
主な栄養価はこちら
ゴーヤ100gに含まれる主要な栄養価は以下の通りです。
栄養素 | 数値 | |
---|---|---|
エネルギー | 15kcal | |
水分 | 94.4g | |
たんぱく質 | 1.0g | |
炭水化物 | 3.9g | |
カルシウム | 14mg | |
カリウム | 260mg | |
葉酸 | 72μg | |
鉄 | 0.4mg | |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ゴーヤの種類
鮮やかな緑色と、表面のイボイボが特徴的なゴーヤですが、一般的なゴーヤの他にもいくつかの種類が存在しています。見た目だけでなく、味もそれぞれ異なるゴーヤをご紹介します。
一般的なゴーヤ
スーパーなどでよく見かける一般的なゴーヤは、歯ごたえがしっかりとしており、苦味を楽しみますす。大きさは品種により異なりますが、短いものは20cm、長いものは40cmほどにもおよびます。炒め物やお浸しにすると、食感と苦味を感じることが出来ます。
白ゴーヤ
果皮、果肉ともに白いゴーヤは、表面のイボイボがなめらかであるのが特徴です。苦味は少なく、炒め物やサラダなど、幅広い調理法でおいしく食べることが出来ます。 白いゴーヤの中でも、細長い形をした「白大長れいし」や、りんごのような丸い形をしており、苦味が少ない「アップルゴーヤ」など、さまざまな品種が存在します。
タイゴーヤ
最近少しずつ見かけるようになったのが、イボイボのないゴーヤです。「タイゴーヤ」とも呼ばれ、タイでは一般的に食べられています。通常のゴーヤと比べて比較的苦味が少なく、サラダなどにしてそのまま食べることが出来ます。
ミニゴーヤ
直径10cm、重さ30gほどの手のひらサイズのゴーヤです。皮の緑色やイボのつまり具合、そして苦みや食感も、一般的なゴーヤと変わりありません。ゴーヤチャンプルーなどに調理することはもちろん、サイズ感を活かして、ゴーヤの肉詰めもおすすめです。
それぞれの特徴を活かして、ゴーヤを調理していきたいですね。
おいしいゴーヤの選び方は?
特徴的な形状をしているゴーヤですが、おいしいゴーヤを選ぶポイントが3つあります。しっかりとおさえていきましょう。
鮮やかな緑色
色が濃く、表面にツヤがあるものが新鮮な証拠です。色が薄いものは熟し始めている可能性が高く、苦味が弱くなっています。
ずっしりと重みがある
ゴーヤを手に取り、ずっしりと重みを感じるものを選びましょう。品種により、適正な長さや太さが異なりますが、中身が詰まっているものはしっかりと重みを感じることが出来ます。 ただし、大きすぎるものは水分が抜け、食感が落ちている可能性があります。長さでなく、重みで判断するようにしましょう。
イボにハリがある
新鮮なゴーヤは、イボがしっかりと密集しています。イボは多ければ多いほどおいしいゴーヤであると言われています。また、イボの大きさが小さいものは苦味が強く、大きいものは苦味が弱い傾向にあります。お好みで選んでみてください。
ゴーヤの苦味を楽しもう
夏には定番と言えるほど人気のゴーヤは、特徴的な苦味がやみつきになりますよね。苦味成分であるモモルデシンやビタミンCなど、暑い季節にうれしい栄養素も含んでいます。
苦味が苦手な方でも、苦味の少ない品種を選んだり、下処理や調理法を工夫してみるとおいしくいただけるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
クラシルでは、ゴーヤの保存方法についてもご紹介しています。ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。