「デーツ」という実をご存知ですか?日本では、見た目がなつめに似ていることから「ナツメヤシ」とも呼ばれています。太陽をたっぷり浴びて作られるデーツは、スーパーフードのひとつとしても近年注目を集めているんですよ!この記事では、その特徴や産地、味にくわえてデーツを使ったおいしいレシピをご紹介します。
「デーツ」ってどんなドライフルーツ?気になる味や種類、食べ方についても解説!
- 目次
- デーツとは
- デーツはどんな味?どうやって食べる?
- デーツ(ナツメヤシ)と似ているなつめとは?
- デーツを使ったレシピをご紹介
- さつまいもとデーツのほっくり煮
- マスカルポーネチーズとデーツのカナッペ
- いいことだらけのドライフルーツ「デーツ」をぜひ食べてみて!
デーツとは
「デーツ」とは、ヤシ科の高木から採れる実のことです。主な生産地は、北アフリカから中東にかけての地域やアメリカで、果実の大きさは直径2~3cm、長さ3~7cmの楕円球型をしています。木に鈴なり状に実る果実で、未熟のときは黄色、熟してくると茶褐色に変化します。世界最古の農作物のひとつとも言われており、その種類はマイナーなものも含めると何と1000種類以上とも!数あるデーツの中から日本で出回っているのは10~15種類と言われており、中東産とアメリカ産に分けられます。
中東産のものは「水分量が少なく凝縮された甘味や弾力のある食感」が特徴で、アメリカ産のものは「中東産よりしっとりと水分を感じる食感」をしているようです。最近ではその栄養価が注目され、スーパーやネット通販などでもさまざまなデーツを購入できるようになってきたので、異なる種類のデーツを食べ比べることも可能になりました。デーツは品種ごとにサイズや甘さ、食感などが異なるので、自分好みのデーツを探してみるのも面白そうですね!
ちなみにデーツはドライフルーツコーナーでよく見かけますが、ほかのドライフルーツとは異なる点があるんです。一般的なドライフルーツは、スライスした果実をそのまま天日干しにしたり、砂糖をまぶしてから乾燥させることが多いですよね。しかしデーツは、木になったままの状態で自然乾燥され、完熟していくのです。市場に出回っているデーツは、こうして太陽をたくさん浴びてドライフルーツ化したものなんですよ。
デーツはどんな味?どうやって食べる?
さて、ここからはデーツの気になる味わいや食べ方について確認してみましょう。しばしば黒糖や干し柿のような奥深い甘みを持つとも言われるデーツ。「天然のキャンディー」と称されることもあるほど奥深い甘みを、まずは中に入っている種に気を付けてそのまま食べてみてください。
デーツ本来のおいしさを楽しんだら、ほかの食材と組み合わせてみましょう。ドライフルーツ全般がそうであるように、クリームチーズやナッツとの相性が抜群なので、種を除いて切れ目を入れたデーツに挟んだり、クラッカーにのせてカナッペにしたオードブルもぜひ試してみてくださいね。ほかにも、刻んで焼き菓子に使用したり、ヨーグルトなどのトッピングとして使用したり、デーツの甘みを活かしてジャムやペーストにするのもおすすめです。
ちなみに、日本ではまだあまり知名度が高くないデーツですが、中近東地域の国では日常的に食べられている果実です。栄養豊富なデーツは、ラマダン(断食)明けの栄養補給として食べられたり、健康維持や栄養補給を目的として積極的に取り入れているスポーツ選手もいるそうですよ。
デーツ(ナツメヤシ)と似ているなつめとは?
冒頭でもお伝えしましたが、デーツは「なつめ」に似ていることから日本では「ナツメヤシ」とも呼ばれています。また、英語ではなつめのことを「Chinese date(チャイニーズ・デーツ)」と呼ぶことから、両者に類似性を感じますが、実際この2つはまったく異なる食材なのです。
「なつめ」は漢字で「棗」と表記する中国からアジア西部にかけてが産地となっているクロウメモドキ科の植物です。落葉高木であるなつめに実る赤い実を指し、そのまま食べるとりんごのような歯ざわりと、ほのかな甘みとともに酸味が感じられます。なつめをドライフルーツにしたものはデーツと見た目が非常によく似ていて、どちらも楕円球形に茶褐色に近い色味で表面にシワが寄っています。しかし、食べ比べてみれば味の違いは明らか!デーツが干し柿のようにねっとりと甘い食感と味わいに対してなつめは、皮はパリッとしていながらも中はやわらかく、なんとも不思議な食感をしています。見た目が似ていても、食感や味わいは異なるのです。
デーツ同様、なつめも紀元前から食べられてきたと言われている非常に長い歴史を持つ食材で、現在もそうであるように、どの時代においても健康効果や栄養補給を期待して食べられてきたようです。その理由に、デーツはエジプトのクレオパトラが、なつめは中国の楊貴妃が愛食していたという興味深いエピソードも残っているんですよ。
デーツを使ったレシピをご紹介
そのまま食べてもおいしいデーツですが、料理にも応用してみませんか?ここでは、デーツの甘みを活かして簡単に作れるレシピをご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね!
さつまいもとデーツのほっくり煮
煮込み料理にも使えるデーツ。こちらのレシピでは、さつまいもとデーツをはちみつとしょうゆの甘じょっぱい煮汁で煮込みました。天然のキャンディーとも言われるデーツの甘みがプラスされ、ほっくりと煮えたさつまいもがより一層おいしくいただけますよ!
マスカルポーネチーズとデーツのカナッペ
デーツと相性のよいチーズを使ってカナッペを作ってみませんか?チーズには、クリーミーでクセの少ないマスカルポーネチーズを選びました。ハムの塩気ときゅうりの食感、デーツの甘みが絶妙にマッチしたお手軽オードブルは、お酒も進むこと間違いなしの一品です!
いいことだらけのドライフルーツ「デーツ」をぜひ食べてみて!
今回は、デーツについてご紹介しました。栄養価も高く、そのまま食べたりアレンジしたりすることで普段の食事にも取り入れやすいデーツ。さまざまな種類の違いを食べ比べる楽しみもあるので、ぜひ見つけたら手に取ってみてくださいね。