朝食やお弁当の定番「鮭」。秋に旬を迎える魚ですが、通年手に入る日本の食卓には欠かせない食材です。そんな鮭には、アスタキサンチンやDHA、EPAなど、健康を維持するために欠かせない成分が含まれているんですよ。今回は、鮭に含まれる栄養素とおいしい鮭の選び方を解説します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
鮭(サケ)の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」
- 目次
- 普段よく食べているのは「白鮭」
- 白鮭の主要な栄養価はこちら
- 抗酸化作用のある「アスタキサンチン」に注目!
- DHA、EPA
- ビタミンD
- アスタキサンチン
- 新鮮な「鮭」を選ぶポイント
- 白い筋が入っていてツヤがある
普段よく食べているのは「白鮭」
朝食はもちろん、おにぎりの具材の定番でもある「鮭」。日本の食卓には欠かせない魚の一つです。赤い身が特徴的な鮭ですが、実は「白身魚なんですよ。
一般的によく食べられているのは、身の色は赤いですが「白鮭」という品種です。秋に産卵を迎えるため、別名「秋鮭」とも呼ばれ、9月〜11月ごろが旬とされています。
普段から食卓に上ることが多いので身近な魚というイメージがありますが、「白鮭」の未成熟魚は、「トキシラズ」や「オオメマス」と呼ばれ、高級魚とされているんですよ。ちなみに白鮭の卵が、こちらもおにぎりやお寿司でも人気の「筋子(すじこ)」や「イクラ」です。
ほかにも、9月〜11月ごろに旬を迎える「カラフトマス」や、チリなどから輸入されることが多い「銀鮭」。ロシアなどからの輸入が中心で、夏に旬を迎える「紅鮭」などの品種があります。そのため、スーパーなどでも一年を通して購入が可能なのです。
白鮭の主要な栄養価はこちら
鮭(しろさけ)100gに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
- エネルギー 124kcal
- たんぱく質 22.3g
- 脂質 4.1g
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炭水化物 0.1g
- ドコサヘキサエン(DHA) 460mg
- イコサペンタエン酸(EPA) 240mg
- カルシウム 14mg
- ビタミンD 32.0μg
抗酸化作用のある「アスタキサンチン」に注目!
鮭は、その栄養素に注目されることも多いですが、実際にはどのような成分が含まれているのでしょうか?以下でチェックしてみましょう。
DHA、EPA
DHAはドコサヘキサエン酸、EPAはエイコサペンタエン酸の略称です。 DHAとEPAは魚に含まれる脂肪酸で、どちらも体内でほとんど作ることができないため、食事から摂取する必要があります。DHAは主に脳や神経に、EPAは血管や血液の健康維持に関わると言われています。
ビタミンD
ビタミンDは、カルシウムの吸収をよくする働きがあります。体内で生成されるビタミンDには限りがあるため、食事により補う必要がある栄養素のひとつです。
アスタキサンチン
アスタキサンチンは鮭の主な色素成分であるカロテノイド色素の一種です。強い抗酸化作用を持ち、活性酸素の発生を抑えたり、取り除く働きがあると言われています。
新鮮な「鮭」を選ぶポイント
続いて、おいしい鮭の選び方をご紹介します。ご家庭で切り身の状態で購入することがほとんどなので、鮭の切り身を選ぶときに注目したいポイントを確認してみましょう。
白い筋が入っていてツヤがある
皮と身の間に白い筋が入っていて、さらにツヤのあるものは脂がしっかりとのっている証拠です。また、より脂がのっている鮭を選びたいときは頭側の部位を選ぶのがおすすめですよ。
身の色が鮮やかで、皮も輝くような銀色をしている
切り身を選ぶときは必ず色もチェックしましょう。身の色はピンクを帯びたようなオレンジ色、いわゆる「サーモンピンク」色をしたものや、鮮やかな赤色のものがおすすめです。また皮の色は輝くような銀色をしているものが新鮮だといわれています。色が褪せていたり、白っぽくなっているものは鮮度が落ちている可能性があるので注意しましょう。また、ドリップが出ていないかどうかもしっかり確認してくださいね。
好みの味わいや調理法によって部位を確認する
切り身は形状によって部位が異なり、頭側は片方がきゅっと細くなった「弓形」、尾側は全体的に丸みを帯びた「半月型」と呼ばれています。弓形の方はハラスを多く含む部分もあるため、脂ののりがよいのが特徴です。半月型は身に弾力があり、脂はほどよくのっていてあっさりとした味わいを楽しめます。小骨が少なく、冷めてもおいしいのが魅力で、鮭フレークやおにぎりの具材にぴったりですよ。作るものや好みで部位を選んでみてくださいね。
あの魚も鮭の仲間?鮭の種類について
鮭は川で産まれ、数年かけて海で成長し、また川に戻って産卵するという特徴があります。このような魚は「陸海型」と呼ばれるのに対し、同じく川で産まれる鱒(マス)も鮭の仲間ですが、海には行かずに河川に留まることから「陸封型」と呼ばれます。
英語では、陸海型を「サーモン」、陸封型を「トラウト」と呼んでいるようです。つまり「鮭」「鱒」「サーモン」「トラウト」などは、すべて「鮭」の仲間ということになります。なかでも「サーモン」はスーパーや回転寿司などにもあるので、普段から目にする機会も多いですよね。一般的にサーモンと呼ばれるものは「大西洋鮭(アトランティックサーモン)」を指します。
そのほかに北海道で漁獲される希少な品種の「マスノスケ」は「キングサーモン」とも呼ばれ、その名の通りサケ・マス類の中で一番大きく成長します。その大きさは世界最大なのだそう。脂のりがよく、刺身用であれば生食もできるということから、寿司ネタとしても活用されていますが、前述の通り国内産のものは大変貴重で、値段も高価です。
おいしい「鮭」で栄養補給!
鮭はおいしいだけでなく、さまざまな栄養素が含まれていることがわかりましたね。種類豊富な鮭ですが、それぞれの風味や味わいが違います。いつもと違う品種を試して、食べ比べするのも楽しいですよ。ぜひ試してみてくださいね。
また、鮭の保存方法についてはこちらの記事でご紹介しています。合わせてご覧ください。