「タピオカ粉」の魅力とは？モチモチ食感がクセになる

芋の一種であるキャッサバが原料の「タピオカ粉」。スイーツやドリンクでもおなじみのタピオカを作るのはもちろん、小麦粉や片栗粉のようにスイーツやパンなどさまざまなお料理に使うことができるんです！この記事では、そんなタピオカ粉の特徴やほかの粉との違い、さらにタピオカ粉を使用したおすすめレシピなどをご紹介します。

タピオカの原料はキャッサバという南米産のイモの一種で、主に熱帯雨林気候やサバナ気候の地域で栽培されています。そのキャッサバの根茎からでんぷんを抽出し、粉状にしたものがタピオカ粉です。このタピオカ粉を水で溶いて加熱し、粒状にして乾燥させると「タピオカパール」になります。そしてそのタピオカパールを茹でて戻すと、モチモチした食感の「タピオカ」になるのです。

タピオカ粉は小麦粉の代用品として使うことができ、グルテンフリーの食材としても注目されているんですよ。

お菓子やパン作りにも適していて、なかでも有名なのはブラジル発祥のチーズパンである「ポンデケージョ」です。あのモチモチ食感はタピオカ粉によるものなんですよ。

タピオカ粉は片栗粉によく似た見た目をしていますが、片栗粉より弾力性が強く、パンやお菓子に使用するとモチモチとした食感を作り出すことができます。さらに、生地が膨らみやすくなり、冷めても固くなりにくいという特徴もあります。

また、コーンスターチも片栗粉と同じように使われることがありますが、片栗粉はじゃがいものでんぷん、コーンスターチはとうもろこしのでんぷんが原料です。

三種とも粘性がありとろみ付けに使うことができますが、粘度や糊化温度（とろみがつき、全体が糊状の透明な液体になる温度）に違いがあります。以下でそれぞれの特徴を見てみましょう。

比較的低温で糊化し、温度の上昇とともに急速に粘度が増し、透明で粘度の高い糊となります。冷えると粘度が低下するため、冷たいお菓子にはあまり向きません。スープやあんかけなど温かい料理のとろみ付けに使われます。透明な仕上がりになるため、みたらし団子の餡にもおすすめです。

糊化温度が片栗粉よりも高く、透明感のない仕上がりになります。粘度は三種の中で最も低いですが、冷えても粘度が持続するため冷たいデザートに向いています。代表的なものはブラン・マンジェという西洋料理のデザートで、コーンスターチを使用することでとろりとした口当たりに仕上がります。

粘度は片栗粉とコーンスターチの中間くらい、糊化温度はコーンスターチと同じくらいです。安定した透明感のある糊となるため、食品の増粘剤としても使用されます。

タピオカ粉が無い時は、ほかの粉で代用が可能です。できあがりの食感が違ってくることもありますので、色々と試してみてくださいね。

もち米を加工した米粉から作られる白玉粉は、滑らかでもっちりとした食感に仕上がるのが特徴です。団子や餅などのレシピでの代用がおすすめですよ。

パン作りなどで米粉を使用すると、タピオカ粉で作ったパンに近いモチモチとした食感になります。

タピオカ粉と同じでんぷん質の片栗粉は、大体のお料理で代用が可能です。ただし、先ほどご紹介した通り、冷えると粘度が低下するため、冷たいお料理にとろみをつける用途には向きませんので注意が必要です。

ここからは、タピオカ粉を使ったレシピをご紹介します。タピオカ粉のモチモチ食感を楽しんでみてくださいね。

本来は本わらび粉を使用して作るわらび餅ですが、タピオカ粉でもわらび餅風のデザートを作ることができます。ぷるぷる、モチモチの食感で、暑い日のデザートにぴったり！黒糖の自然な甘みが、きな粉とよく合います。きな粉の代わりに抹茶をかけても美味しいので、お好みで試してみて下さいね。

タピオカ粉は、デザートだけでなく食事メニューも作ることができます。混ぜて焼くだけの簡単おやきは、モチモチの食感がクセになりますよ。ベーコンとチーズの風味が食欲をそそる、満足度の高い一品です。おやつだけでなく、朝食にもおすすめですよ。

タピオカ粉はあまり馴染みのない食材ですが、小麦粉や片栗粉と同じような感覚で、パンやお菓子作りなど色々な用途で使うことができます。小麦粉の代用品としてもおすすめです。一般的なスーパーでは取り扱っている店舗が少ないので、輸入食品や製パン用の食品を多く揃えているお店で探してみてくださいね。ぜひタピオカ粉を使って、モチモチ食感のパンやお菓子をお楽しみください。